ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




本郷中央教会。文京区本郷3-37。1988(昭和63)年1月31日

春日通りの本郷3丁目交差点から東へ少し行ったところにあるゴシック様式の教会。1階は「中央会堂幼稚園」で、2・3階が礼拝堂、5階建ての鐘楼が付く。
『日本近代建築総覧』では「本郷中央教会、建築年=昭和4〈1929〉年、構造=RC5階建て〈本体は3階建、塔屋が5階建〉、設計=ボーゲル、施工=辻組」。『総覧』より2年後の出版になる『近代建築ガイドブック[関東編]』(東京建築探偵団著、鹿島出版会、昭和57年、2300円)では「設計=フランス人、施工=不詳」。『日本基督教団本郷中央教会』の「教会の歴史」によると、「米国人宣教師ボーゲルの設計」。『レトロな建物を訪ねて>日本基督教団 本郷中央教会』では「元ヴォーリズ建築事務所のヴォーゲルが川崎忍(カリフォルニア大学出身、立教女学院の寄宿舎などの作品がある)と共同設計」。おそらく『 文化庁国指定文化財等データベース』の「日本基督教団本郷中央教会」にある「設計は川崎忍、原案はヴォーゲルとされる。施工は辻組」というのが信用できそうだ。
駿河台にある東京YWCAの旧建物(1929年)が「設計=ヴォ―ゲル、施工=辻組」なので、YWCAあるいはエマ・カフマン女史が本郷中央教会となにか関連があったのかもしれない。

現在は写真右の東京新聞本郷専売所とその右の駐車場が「東京ビューティーアート専門学校」になっている。平成12年の設立。写真右の駐車場は「いわしや高橋安太郎商店」(店舗は駐車場の奥)、その右(写っていない)は「半田屋商店」(現本郷春木町ビル/株式会社はんだや)で、共にこの辺りに多い医療機器の製造・販売の店である。

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