ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




横浜市イギリス館
神奈川県横浜市中区山手町(やまてちょう)115
左:2013(平成21)年4月18日
右:1993(平成5)年5月5日

1937(昭和12年)にイギリス総領事公邸として建てられた。設計は「上海の大英工部総署」(緑の協会>横浜市イギリス館)。ウィキペディアでは設計は「イギリス政府工務局上海事務所」で、「東アジアにおけるイギリスの在外公館の営繕を所管しており、1931年に日本大通に開設されたイギリス総領事館(現 横浜開港記念館旧館)や東京の駐日英国大使館、山口県の旧下関英国領事館、北海道の函館市旧イギリス領事館なども設計している」としている。施工者は不明。RC造2階建地下1階。

「領事」とは、ウィキペディアでは「大使及び大使館の外交官は自国を代表して派遣され、政府間の外交交渉や条約の署名調印等を行うのに対して、領事は主に自国民及び自国企業への行政事務・手続、相手国国民等に対するサービスの提供(査証の発給、各種情報提供、文化交流など)が主な業務とされる。もちろん、大使館にも領事部があり、領事館と同様の業務も行っている」とある。中区日本大通の横浜開港資料館になっている建物がイギリス総領事館だった。そちらは1931(昭和11)年10月の竣工。


横浜市イギリス館。2013(平成21)年4月18日

『かながわの近代建築』(河合正一著、かもめ文庫(神奈川合同出版)、昭和58年、630円)には、「戦後、客船が減り、横浜における渡船申請受理等の領事業務が減少したことなどから領事館は昭和47年閉鎖、領事館邸もその前から使われなくなっていた。昭和44年に横浜市がこれを買い取り、整備して公園〈港の見える丘公園〉の一部に取り入れた」とある。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )