るりこんの気が付いたらの日記

あるアマチュア声楽家の忘備録とつぶやき

編成の大きな曲が良い曲か

2020-08-13 08:22:00 | 声楽(レッスン)
コロナで音楽活動に制限があるのは御存知の通りで、私も何度か本番が流れたりもしたが、それでも納得できないことがある。
こんな時こそ、小編成の曲をバンバンと発信するチャンスではないのだろうか?
オペラだって、モノオペラという形式の知られざる作品はたくさんあるだろう。歌や管楽器がダメというのなら、弦楽器やピアノだけでもありだと思うし。

2回ほどお世話になったマエストロが11月に「テデウム」をなんとしてでもやり遂げたいというのを否定も肯定もできない。オケや合唱団を率いる指揮者という立場上、小編成の曲という視野はないのかもしれないが。
「芸術家たるもの抵抗して演奏する気はないのか」と言っていたが、歴史上の人物でさえ権力者や富裕層に可愛がってもらわないとやっていけないのが芸術家というものではないだろうか。ある演劇関係者のブログで「高飛車な乞食ですね。そんなに食えないのならレジ打ちでもすれば?」というコメントがついていたが、一般人の芸術に対する認識なんてそんなものだろう。
「抵抗する」とか「怖がって避ける」というより、何かのチャンスだと捉える発想って、ないものなのかなぁと思うのである。


確かに多くの団体は消えてしまうだろうが、それはコロナによって消されるのではなく、いずれ消えるべきものがコロナによって早まったというだけのことなのである。
合唱団が高齢化しているのは、「社会人は忙しいから」ではなく、様々な娯楽の情報が氾濫している中、個性を尊重せず、参加費とノルマ、時に補助金目当てで単に頭数揃えばと人集めをし、更には音楽関係者特有の事情で振り回し、利他精神もなく「歌わせてやっている」なんて態度を取っているから衰退するのは当然なのである。
そんな団体はいずれ淘汰するか、他団体と合併または提携になるだろう。それを早めてくれて、一方でへき地の子供が東京在住の偉い先生のレッスンを受けるチャンスができるというだけでも、コロナは「憎い」とか「避ける」だけのものだとは思えない。