上砂理佳のうぐいす日記

「夏への扉」展では暑い中、たくさんの方にお越しいただき誠にありがとうございました!★

村上春樹でなくボブ・デュランだった件★

2016-10-14 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
ノーベル文学賞が…ボブ・デュランに!!!!

というニュース速報が流れ、かなり驚きました。ええっ!?
まあ、あの「詩」が評価されたということかしら…。
わからんでもないです。でも「ノーベル賞」って、そっち方向もアリなのね。

村上春樹氏は、多分受賞しないだろな~と思ってました。
毎年騒がれてるけど、御本人は多分気にしておられないだろうと。
「職業としての小説家」を読んでから、村上春樹氏の考えがわかりました。
芥川賞もノーベル文学賞も、決して無意味な賞ではないけれど、彼は「欲しい」と思ったことなんて一度もない!
なのに周りが騒ぐことが、不思議でならない…そんなニュアンスでした。
この本、素晴らしいです。
私は村上さんの本は、「風の唄を聴け」でまず佐々木マキさんの表紙につられて「入門」。
これが全く面白くなくて(すみません笑)。
でも、佐々木マキさんのあのイラストの不思議な空気感は、春樹氏の作品にピッタリでした。あの頃は、本の装丁が今より重要視されていて、誰が表紙を描くか、とかは、LPジャケットと同じ位注目されてました。

で、頑張って「ノルウェイの森」あたりまではいったのですが、もう、この全2巻分厚いハードカバー(買いました)を辛抱して辛抱して読了して、「今後しばらく村上春樹を休もう」と決意したのでした。
それほど、自分には合いませんでした(すみません)。

でも、私の周りには春樹信者(ハルキスト?)が多いのです。
「この良さがわからないなんて(なさけない)」圧迫を感じて、ますます読まなくなってしまった(笑)。
この日本ばかりか、世界中で愛される村上春樹小説を「面白くない」って言えない風潮がオソロシイ。。。
ところが、この最近出た分厚いエッセイ「職業としての小説家」が、素晴らしいのですね。
彼の誠実な性格というか、物事への考え方、「自分」の造り方、謙虚さが、ストレートに出た「手抜きなし」真剣勝負の一冊です。
(そういや、この本の中にもボブ・デュランが出てきました)
特に、「小説を書くために自分の体を作っておく」くだりが好きです。
ほとんど「小説を書くアスリート」です。
なぜああいう文体になったのか、とか。やることなすことの経緯や動機が明確です。
そして、やはり日本の文学界とはソリが合わないのかなーということも。

このエッセイで感動して、その後、友達に会ってまたいろいろ春樹本を勧められて、再び「読んでみようかな」と思うようになりました。
とりあえず「海辺のカフカ」かなー★






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