上砂理佳のうぐいす日記

銀座中央ギャラリー「10×10版画展」は無事終了。お越しいただいた皆様、ありがとうございました★

三人の「マン」

2005-11-23 | 05-06 コンペとショー
NYでの「Unchained Melody♪」見ましたよ。私も^^
とてもハートフルな美×100のジョニーの滑りでした。
これを見てる限りでは、足の調子は普通?腕も足も首も頭も、全身がひとつの美しい流れになっている。滑らかなのにスピードは速く、ハツラツ。まさに「ジョニー滑り」の真骨頂!
…やっぱりこのPGを見てると、あれこれ要素をつめこんだ試合用のPGよりも、シンプルに「滑りのよさ」で魅了する演技のほうが、ジョニーには合っているような気がする。気持ちも入りやすいだろうし。…なんだけど、新採点法では「要素ぎっちり」でないと勝てないのだろーか。勝たなくてもいいじゃないか。魅力があればそれでいいじゃないか!とも思うんだけど、選手として試合に出る限りは勝ちたいだろうし、勝ってほしい。…とまあ、グランプリ真っ只中なので、あれこれと考える私なのでした。
ロシア杯はもう、楽しんでベストを尽くしてくれたら、それでいいのだ。結果は後からついてくる。衣装は5回くらいお色直しもOK(笑)。五輪イヤーだ。祭りを楽しもう(このNYのリンクで黒い上っぱりの下に着てるのは、東伏見の練習で着てたあの水色のトレーナー?)。

(話変わって)この間、GP中国のランビエールのFSを見てました。
ポピュラーだけど、このビバルディの四季「Winter」好きやわ~。これを聴くとアイスダンス・ウソワ&ズーリンのフリーを思い出すんだけど(時代はアルベールビル五輪?)、すごく洗練されたモダンダンスを見てるみたいで、画期的+感動的だったのを覚えています。
ランビエール版はまた味が違って、若さの魅力がキラキラ。この曲の持つ疾走感と、ランビの高速スピン+キレのいい動き、がとてもよくシンクロしてて、一編の物語になっている。昨季の、世界チャンピオンになった時のFSが「いかにもな急ごしらえ」だったので、私には不満だった。今年はなんだか嬉しい。
何度も見てると、ジュベールやジェフより細部の技術が粗削りなんだけど、私にとってランビの魅力は、なんといっても「滑る喜び」に満ち溢れている所。出てきた頃は「スピンだけが異常に上手くて、でもあとはいまいちパッとしない地味な選手」に思えて仕方なかった。
でも、ジャンプやステップや踊りや、スピン以外の技術をひとつひとつレベルアップする毎に「あれも楽しい!これも楽しい!」と全身で叫んでいるような気がする。
「4回転を跳ぶってのはどういう気分になるんだろう?だからチャレンジする」この気概、いいわあ(でもちゃっかり後半にも4回転を持ってくるのだから、点数計算もしてるのね^^;)。
若さのせいもあるだろけど、「未知への冒険をワクワクと楽しんでいる」感じがして、だから私は好きなのかな。そう、それと顔の表情もとても豊かなのよね。顔の表情は体の表情と連動している。大事。

その後、も1回GPアメリカに戻り、ジュベールのFSを。
点数アップの為にありとあらゆる事をしてるんだけど、しかもそれはとても真面目で懸命なんだけど、何か「空回り」してるような気がしてならない。
私ねー。ジュベにはこういう「アイリッシュ・ダンス」合わないように思うの。アイルランド音楽は私も大好きなんで、チーフタンズとかよく聴いてるんだけど、どこか「ひなびた哀愁」がありますよな。速い速いリズムでも。アイルランドの歴史的背景から来るイメージで、どこか「もの哀しい」色合いなの。
でも、「健康100%」「格闘技系筋肉」なジュベールと、どうもイメージが合わない。ジュベの良さはなんつっても、ダイナミックなジャンプと男らしいシャープさなんだから。チョコチョコとした足先のステップより、もっと「雄大な“男”」を追求したほうが良くないですか~。…じゃあ、何の曲を持ってきたらいいのか。映画のヒーローものは「○○選手にソックリ」と言われるし(笑)。
う~ん。前にも書きましたが、なぜ、おフランスの振付師に作ってもらわないのか?もっと画期的な、ジュベールにぴったんこなPGがある様に思えてならないわ。

そうそう、ランビエールの衣装、不思議でしたねえ。「ゼブラーマン」だ(「シマウマン」とも)。ジュベールの「ウルトラマン」に対抗してんのかな。ジョニーもロシア杯でお色直しするみたいだけど、やっぱ「○○マン」志向なのかな。
男の子はいつでもヒーローが好き。
コメント (4)
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