Color

今日はなにいろ?

ひとごとだと思って…

2011-06-10 10:24:54 | 震災
遠くに住む姉から電話があった。
「福島ダメだよね、死んじゃうよ」だって。
姉は一応教職者だ。こんなもんなんだろうな、他人事。

内閣不信任案が出てゴタゴタした時。
テレビに出ていた政治評論家の人が「東北の人は大人しすぎる」と言った。
もっと声を大にして訴えなさい、だって。
声を大にして訴えたって通らない。
みんな諦めちゃっているんだよ。
国の代表者より、今回は市町村の首長が頑張っている人、多かったと思う。

年で20ミリシーベルトは危険すぎる。
福島の子供、逃げなさい。
いろんなことを言う人がいる。

そりゃ逃げたいよ。今すぐでもどっか遠くに行きたいと思う。
子供がいる家庭はもっと強く思っているに違いない。
が、仕事があって家がある。
それを捨てて新たな地に住み、今までと同様な生活が出来る保障は全くない。
それを簡単に「逃げなさい」って…。
あの日以来、洗濯物を外に干したことはない。
窓も開けない。

「福島の子供はかわいそう、放射線にさらされ、給食は福島県産野菜を食べさせられて」
テレビであるコメンテーターがそう言ったとか。
どういうつもりで言ったのか分からないが、福島県民、全員を悲しくさせる発言だった。

東電の社長がお詫び行脚しているとき、避難住民が「土下座しろ」と言い、社長が土下座で謝った。
そのことについて、新聞の投書欄に「違和感を覚える」と非難投書が載っていた。
確かに社長が土下座しても、何の問題解決にならない。私もあまり気持ちがいいものじゃないと思った。
が、当人たちにしたらそれくらいのことをして、当然だろうと言う気持ちがあったんだろう。
家を捨て仕事を捨て逃げなくちゃいけない。しかもいつ戻れるかも分からない。
彼らの気持ちになればそれも理解出来なくもない。

結局、他人事なら何とでも言えるってこと。
実際その身にならなくちゃ、理解できるものではない。
テレビで発言する人はよく考えて発言して欲しいし、何より国を動かす人はその思いをしっかり受け止めて動いて欲しい。

明日で震災から3ヶ月。傷は癒えない。




最新の画像もっと見る