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今日はなにいろ?

テロリストのパラソル 藤原伊織

2009-08-28 09:32:51 | 読書感想文
いつ買った本なのか記憶にない。
積読した本の下に埋もれていた。
直木賞、乱歩賞をW受賞した作品だそう。

これ、映画化したら絶対面白いだろうと思った。
文章で読むと、主人公が出来すぎていて「上手くいきすぎ」感があるのだが、映画になったらこれくらい上手くいくほうが見栄えがする。

アル中の冴えないバーテン。彼は朝からウィスキーを飲むようなダメダメ男なのだが、ある事件に関わったせいで、警察から追われ、ヤバイ組織からも狙われる。
彼の選んだ道は逃亡ではなく、真犯人を突き止めることだった…。

その主人公、ダメ男だと思っていたら、結構、と言うかかなりの切れ者。
頭もいいし、勘もいい。おまけに運動神経も抜群(若い頃ボクサーだった経歴あり)
追いかけてきたバイクをウィスキー一本で撃退する。
映像として目に浮かんでくるようではないか。

最後もすっきりした結末。
ニコラス・ケイジあたりが主演をつとめるっていうのはどうだろう。
邦画だけは絶対止めて欲しい。2時間ワイドスペシャルになってしまいそう

桃のタルト

2009-08-06 08:46:42 | 料理
今回は桃とカスタードクリームを使って、夏のフルーツタルトを作った。

いつものようにタルト生地を作り、型に乗せる。


カスタードクリームを作り冷ましておく。桃は一口サイズに切っておく。
タルト生地にカスタードクリームを入れて、桃を散らす。



桃のピンクが綺麗!

170度で30分焼く。


桃が薄味なので、クリームは味を濃い目に作ったほうがいいかもしれない。
あっさりした味は夏にぴったりで、気に入った。

薄生地ピザ

2009-08-05 08:33:25 | 料理
ホームベーカリーでピザ生地を作ると、当然ながらパンのようなもっちり生地になる。
それはそれで美味しいのだけど。
最近は薄生地がお気に入り。
簡単に美味しく出来る生地のレシピを探していたのだが、これがベストかなと言うレシピに出会った。

<材料>
薄力粉 100g
強力粉 100g
ドライイースト 小1

オリーブオイル

<作り方>
① ぬるま湯150CC、ドライイースト、塩少々、オリーブオイル10CCを混ぜて、20分くらい置いておく。

② 粉をふるってボールに入れ、①を投入。手で混ぜ合わせる。丸くなったらオリーブオイルをボールのふちにかけるように入れる(10CCくらい)
  2時間くらい置いておく。

③ ②を半分に分け、それぞれをラップにくるむ(膨らむので、ゆったりと包む)
  30分くらい置いておく。

④ オーブンは200度で余熱。天板に油を引いて生地を薄く伸ばす。
  ソースを塗り、具を乗せ、チーズを散らして7分ほど焼く。



カリッと薄く焼けました。

終末のフール 伊坂幸太郎

2009-08-04 10:14:31 | 読書感想文
久しぶりに伊坂作品を手にする。
やっぱりいいなあ、この人の文章。泣けるようなことを書いているわけじゃないのに、胸がジーンとしてくる。

物語は、荒廃した仙台にあるマンションの住人達が主人公になっている。
なぜ、荒廃したか。
8年後、小惑星が地球に衝突する、と発表されたからだ。

よくあるテーマだ。
「アルマゲドン」とか、「ディープインパクト」とか。

が、これには地球を救おうとする自己犠牲のヒーローも、人類を何とか救おうとするプロジェクトも登場しない。

人類はただ破滅に向かってその日を迎えているのみ。
5年間は狂暴の嵐が吹き荒れ、殺し合い奪い合い、自ら命を絶っていった。
が、残り3年を切った頃、人々の生活に落ち着きも見始められた。
と言う設定の中で、いろんな人間が登場する。
それぞれ独立した話だけど登場した人がさりげなくリンクしている。伊坂作品の特徴。

一番好きだった登場人物は二十歳前後の女性の話。両親は自殺してしまい、一人残った彼女は父親の蔵書(2000冊以上)を数年かかって読み終え、そして、最後の目標として「彼を作る」ことを目指し、かつての同級生やら上級生を訪ねて歩く~と言うお話。
あと数年で死んでしまうのに、あっけらかんとした彼女の生き方、これはいいなあと思った。
物語は彼女が目標を達成したかどうかまでは書いてないのだが、別の章で、彼女と彼氏が登場するシーンがある。どうやら目的は達成できたようだ。

さて、もし、自分だったら。
8年後、人類は消滅するとしたら。
自ら命を絶つことはないだろうけど、食料が尽きたらどうしようもない。
自分で野菜を作って…。それもいいかも。
持っているDVDやらビデオを毎日見て。
本も読めるだけ読んで。
暮らしに困らないだけのライフラインがあって、食料があったら、何とか乗り切れるかも知れない。