昭和40年代に発表された作品が今また、脚光を浴びているのはNHKで「七瀬ふたたび」がドラマ化されたから。
40年も前の話が今の時代にも通じる、さすが筒井さんなのだ。
「家族八景」
火田七瀬は超能力者。人の心が読めるテレパス。
超能力者というとアメリカのコミックではスーパーヒーローとなって、世の中の悪に立ち向かっている。
が、この主人公七瀬は18歳の若さで家政婦。
なんと地味なこと。
彼女のテレパスが邪魔をして、長く勤まることが出来ない。
転々と各家庭を回る。
その家庭の様子を描いたのがこの小説。
「家政婦は見た」ってところか。
シリーズ一番地味だが、面白い。どんな人間でも心が綺麗な人、いないのかも。
(かく言う私もそうだけど)
「七瀬ふたたび」
七瀬は家政婦をやめてホステスをしている。
どうしてこうなるんだろう。もう少し、違う職業設定にすればいいのに、と思うのだが。
この小説には一挙にいろんなエスパーが登場する。
七瀬同様、人の心が読める少年。
未来が見える青年。
物を移動させることが出来る男(七瀬が頼まないと駄目、というのがミソ)
時間移動が出来る女性。
「X-MEN」状態。
いよいよ、超能力チームを組んで、世の中の悪と闘うのか、と思ったら最後は一挙に全滅している。
この呆気なさには呆然。
これだけの人物を揃えたらシリーズで何作も書けるのだろうに…。
「エディプスの恋人」
七瀬が生きている。年齢はほぼ同じ。今度は高校の事務職。
前回死んだはずなのに、そのことは一切触れてない。
なので、これは全然違う七瀬なのかと思ったら、最後の最後になって、実は続いていたのだということが分かる。
七瀬の超能力の遥か上を行くもの…意志、「神」の話となっては、これはなかなか理解難しい。
七瀬シリーズはこれで終わり。
これくらいの設定を作れば何作も作れるはずなのに、これは勿体無いような。
解説で平岡正明氏は「ここで七瀬シリーズをうちきったのは筒井康隆の作家的膂力(りょりょく)である」と述べている。
何だかよく分からないけど、そう言うものなのだろう。
ところでこのシリーズに登場した超能力。
一番人生で役立つ超能力は何だろう。
私は「未来が読める」超能力者じゃないかなと。
未来が読めたらどんな災難も避けられるし。
ロトくじが当てられて大金持ちになれるし。
が、人の心を読める七瀬はさらにそれを上回るのだ。
なぜなら未来を読める人の心を読んでしまうのだから。
が、超能力者の苦労というのも並大抵ではないようで。
やはり普通の人間が一番いいのかも。
40年も前の話が今の時代にも通じる、さすが筒井さんなのだ。
「家族八景」
火田七瀬は超能力者。人の心が読めるテレパス。
超能力者というとアメリカのコミックではスーパーヒーローとなって、世の中の悪に立ち向かっている。
が、この主人公七瀬は18歳の若さで家政婦。
なんと地味なこと。
彼女のテレパスが邪魔をして、長く勤まることが出来ない。
転々と各家庭を回る。
その家庭の様子を描いたのがこの小説。
「家政婦は見た」ってところか。
シリーズ一番地味だが、面白い。どんな人間でも心が綺麗な人、いないのかも。
(かく言う私もそうだけど)
「七瀬ふたたび」
七瀬は家政婦をやめてホステスをしている。
どうしてこうなるんだろう。もう少し、違う職業設定にすればいいのに、と思うのだが。
この小説には一挙にいろんなエスパーが登場する。
七瀬同様、人の心が読める少年。
未来が見える青年。
物を移動させることが出来る男(七瀬が頼まないと駄目、というのがミソ)
時間移動が出来る女性。
「X-MEN」状態。
いよいよ、超能力チームを組んで、世の中の悪と闘うのか、と思ったら最後は一挙に全滅している。
この呆気なさには呆然。
これだけの人物を揃えたらシリーズで何作も書けるのだろうに…。
「エディプスの恋人」
七瀬が生きている。年齢はほぼ同じ。今度は高校の事務職。
前回死んだはずなのに、そのことは一切触れてない。
なので、これは全然違う七瀬なのかと思ったら、最後の最後になって、実は続いていたのだということが分かる。
七瀬の超能力の遥か上を行くもの…意志、「神」の話となっては、これはなかなか理解難しい。
七瀬シリーズはこれで終わり。
これくらいの設定を作れば何作も作れるはずなのに、これは勿体無いような。
解説で平岡正明氏は「ここで七瀬シリーズをうちきったのは筒井康隆の作家的膂力(りょりょく)である」と述べている。
何だかよく分からないけど、そう言うものなのだろう。
ところでこのシリーズに登場した超能力。
一番人生で役立つ超能力は何だろう。
私は「未来が読める」超能力者じゃないかなと。
未来が読めたらどんな災難も避けられるし。
ロトくじが当てられて大金持ちになれるし。
が、人の心を読める七瀬はさらにそれを上回るのだ。
なぜなら未来を読める人の心を読んでしまうのだから。
が、超能力者の苦労というのも並大抵ではないようで。
やはり普通の人間が一番いいのかも。