バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

パパイアの効用 初の疫学調査へ/石垣市パパイヤ研究所

2006年04月29日 | 植物&農業
産後の母親ら対象に6月から実施
成分分析や加工品の試作も
パパイアを食べると「母乳がよく出る」「通じが良くなる」などと言われているが、実際どれほどの効果があるのか。産後の母親やお年寄りらに食べてもらって、その効用を調べる疫学調査を、石垣市パパイヤ研究所(所長・後原保一市農林水産部長)が本年度から実施することになった。八重山毎日新聞 2006-04-28

バイオマーカーサイエンス、生活習慣病の予防診断サービス、09年にも開始

2006年04月29日 | 医療 医薬 健康
 バイオベンチャーのバイオマーカーサイエンス(大阪市、西川浩司社長)は生活習慣病に関連するたんぱく質(バイオマーカー)を利用し、糖尿病などの予防診断サービスを2009年にも開始する。血中のマーカー量を測定し、疾病の程度や薬の効果などを判断する。08―09年に大証ヘラクレスに上場、30億―40億円を調達して各種マーカーの探索研究を強化する。
 糖尿病や高脂血症、高血圧など長い時間をかけて発症する生活習慣病では、病気の進行に応じて特定のたんぱく質濃度が高まる。このたんぱく質をマーカー(指標)にして、濃度を下げる機能のある食品を取ることで疾病予防ができる。
 薬効判定に役立つマーカーもあり、治療効果や副作用の発生防止にも利用可能という。 [2006年4月20日/日経産業新聞]

植物の減数分裂を促進するタンパク質の挙動を解析

2006年04月29日 | 植物&農業
Journal of Cell Science. 2006 February; 119 (2): 217-225.
実験圃場/植物遺伝研究室(倉田研究室)
PAIR2 is essential for homologous chromosome synapsis in rice meiosis I
Ken-Ichi Nonomura, Mutsuko Nakano, Eiguchi Mitsugu, Tadzunu Suzuki and Nori Kurata.
Journal of Cell Science. 2006 February; 119 (2): 217-225.

 減数分裂は、半数性の胞子・配偶子を形成するための重要な生殖過程である。特に第一分裂は体細胞分裂とは大きく異なっており、両親から受け継いだ相同染色体が対合し、両親の遺伝子型がシャッフルされて子供に伝達される。植物育種もこの現象を利用して品種改良を行っており、植物の減数分裂遺伝子に関する基礎研究は、応用研究と直結している。 国立遺伝学研究所>研究活動ニュース2006-04-28

複数のリン酸化を介した巧妙なタンパク質スイッチ

2006年04月29日 | からだと遺伝子
The EMBO Journal advance online publication 13 April 2006;
荒木研究室 (微生物遺伝研究部門)
A CDK-catalysed regulatory phosphorylation for formation of the DNA replication complex Sld2-Dpb11
Yon-Soo Tak, Yoshimi Tanaka, Shizuko Endo, Yoichiro Kamimura and Hiroyuki Araki
The EMBO Journal advance online publication 13 April 2006;
doi: 10.1038/sj.emboj.7601075

  タンパク質-タンパク質間の結合がスイッチのように働き、生物反応がオン、オフされている例は多い。出芽酵母のSld2タンパク質は、細胞周期のG1/S境界域でサイクリン依存性キナーゼ(CDK)によりリン酸化され、Dpb11タンパク質と結合する。この結合は染色体DNA複製の開始に必須で、細胞周期のメインエンジンであるCDKによるDNA複製開始制御のキイとなる。 >>国立遺伝学研究所>研究活動ニュース2006-04-19

CENP-H-I複合体は、新規合成されたCENP-Aのセントロメアへの取り込みへ重要な働きを担う

2006年04月29日 | からだと遺伝子
Nature Cell Biology 誌 4月16日付け電子版オンライン
The CENP-H-I complex is required for the efficient incorporation of newly synthesized CENP-A into centromeres
Okada, M., Cheeseman, I.M., Hori, T., Okawa, K., McLeod, I.X., Yates, J.R. III, Desai, A., and Fukagawa, T.
Nature Cell Biology, The DOI number is 10.1038/Ncb1396 (2006)

 細胞が増殖する過程において、ゲノム情報をもつ染色体が正確に複製、分配されて安定に次世代細胞へと受け継がれていくことは、生物にとって最も基本的な性質である。染色体分配機構の異常が遺伝情報の不正確な伝達を導き、細胞の「がん化」などを引き起こす。したがって、染色体分配の制御機構を解明する研究は、基礎生物学的および医学的両面から重要である。染色体分配の過程において、紡錘体が結合する染色体の特殊領域はセントロメアと呼ばれる。セントロメアは、セントロメア領域のDNAとその領域に存在する多数のタンパク質から成ることが予想されている。国立遺伝学研究所研究活動ニュース2006-04-17