鈴子「ナニシッタナヤ、君子サン、センタグガツメタイベナ、ホンデモ兵隊サンノコトオモッタラ、ナンデモ、ナエヅダ、ドレ水クンデケッカ、早クスロヅ」 君子「ヤンダツタラナァ、鈴子サン、ホダェ水バザッザァー、カケタラ、キモノサ、カガンベナ、ヨケロヅ」
鈴子「何してるの 君子さん、お洗濯、冷たいでせう でも兵隊さんの事思へば何でもありませんね 妾(わたし)、水くんであげるは、早くしなさい」 君子「いやよ、鈴子さん、そんなに水を急にかけては着物にかかるでせう、止しなさいよ」
※戦前の方言写真絵葉書から (雪中の洗濯風景、会話にも戦時下色) かな遣い、句点、訳文は原文のまま
●山形弁の宣教師たち (1)伴淳三郎 「伴淳」の通称で親しまれた往年の喜劇俳優。 (2)谷村昌彦 天童出身の往年の歌姫佐藤千夜子が主人公のNHK朝の連続ドラマ『一ばん星』の脇役として地の山形弁で出演。 (3)おしんと脇役たち 日本のテレビドラマ史上最高の視聴率が今なお不動の『おしん』の山形時代の主人公と脇役たちの山形弁は日本中に強い印象を残した。 (4)ダニエル・カール 英語教師として山形県に赴任して山形弁に馴染み、現在「山形弁研究家」のタレントとして超有名。 (5)映画『スウィング・ガールズ』の女子高生たち 山形弁とも置賜弁ともつかない方言を喋り、都会の若者たちに「可愛い」と大受けした。ただし実際の最近の東北地方の女子高生は日常でもほとんど方言を話さなくなっているからメンゴグナイ(可愛くない)。東北弁は絶滅するのか、復興するのか?!