2階では星河(29期生・三重大学工学部3年)の授業。
zoom やね。
3階では大西君の授業・・・こっちはスカイプ。
岡山では全ての私立がウエブ授業を行っているとか・・・三重県とは温度差がかなりある。
そして里恵の授業・・・これはアナログ。
この最中に俺は毎年5月7日・・・今日という日に実施する数学の採点。コロナ渦で映像授業へ移行、希望者はウエブ授業でとなったわけだが、中3は全員が自宅で授業視聴することになった。こうなると自宅学習がものを言う・・・実は、そのことが気がかりだったのだ。
今年の中3は3月末の段階、やはり同じようにその時期にさせる試験があり、その試験の平均点では過去10年間で2番目に良かった。ちなみに1番ひどかったのは去年の学年、今の高1だった。
その結果を受けて去年、俺は4月ひと月を毎日のように数学の試験を実施。間違った問題とよく似た問題を作っては解かせて、5月7日・・・去年の今日を迎えた。させるのは30期生の東中の1学期期末試験。平均点が84点だった。なんとかひと月の調練が実ったわけだ。
そして今日、今年の中3が解いた同じ問題・・・平均点は51点。30点以上の差をつけられた。去年のトップは莉世(津1年)と遼太(津1年)の96点、ちなみに最低点は逢結(高田1年)の63点。今年のトップは郁実の80点、2着は明香里の57点・・・。当然、過去5年間ではぶっちぎりのドンベ・・・たったひと月で暗転、過去の学年では例がないほどに凋落した。
「君たちは家で勉強していない。今年の授業の密度は濃い、3時間しかないがゆえに綿密に組み立てている。その濃さゆえに授業では中3の範囲を終えた。しかし今日のこの点数だ。自宅学習をしている気配がない、問題集で類題をやるなどの復習をしている気配は一切ない。ゆえに過去5年間でダントツの最低点だ。3月の段階で過去10年間で最低だった去年のメンバーは、愚直に何度も何度も同じような問題を繰り返しては解いていた。それが去年の今日、君たちが今解いたこの試験で平均84点にたどり着いた秘訣だ。今年はコロナもあり、塾に来るかどうかは君たちに任せた。何度も言ったはずだ、塾でやるならともかく自宅で学習するなら自覚が必要だと・・・。君たちは中3の受験期のひと月、4月のひと月をドブに捨てたよ」
予想はしていたが、ウエブ授業の欠点が出た。ほぼ毎日、3時間という限られた時間で教える。どうしても教えることが中心になる。そして、それ以後の修正が一番の要、間違った問題や分からなかった問題を授業で解説はするものの、その修正と習熟にかける過程は各自に委ねられる。家にいる以上は、俺はそれを眺めることができないのだ。
コロナもあり、自宅で勉強をさせてあげたいというご両親の気持ちも分かる・・・しかし、この状態がこのまま続くとなると本人に自覚が生まれない限り、さらに落ちる。
明日からどうする・・・善後策を考えねばならない。