颯太がやって来た

諒（津東３年）の諮問試験。

そして颯太（24期生・スターバックス副店長）がやって来た。

小さかった颯太もいつしか180cm越え、身長だけでもなく自分のなかの心の病と向かい合い、適度な距離を保ちながらうまく飼いならしていた。本当に良かった。

いろんなことがあった。一番心配していたことは医師から処方される薬の服用量だった。それも今では減らすことに成功。「人間って、なにも飲まずに眠れるんだって驚いたんですよ」　ついつい笑ってしまった。

数年前にスターバックスの正社員として採用され、社内の試験に合格し晴れて副店長に就任した。

「本当は接客って僕の性格では真逆の職業だと思ってたんですよ。でも今は、やりがいがあります。ウチの店で提供するコーヒーが他の街の喫茶店より遥かにおいしいかというとそうでもないと思います。ただ、ウチの店にしかできないサービス、接客、お客様の視点からの店の環境や居心地。それらの点では絶対に負けない、そう思って働かせてもらっています」「そのイズムを他の従業員やバイトの子たちに伝えるのがこれからの責務やな」「ほんとうにその通りです。先生が兄（注・21期生の優哉）に言ったように、人をどう動かすかが問われる・・・それがこれからの僕の課題です。今までもいろんな人に指示を出す場合など、どうすれば動いてくれるんだろうと悩んできたんですが、そんな時にこの塾でお世話になった頃を思い出します。先生が生徒に指示を出す、時には怒る、時には優しく接する・・・そんな光景を眺めていた僕はこの塾で今の仕事の修行をさせていただいたと思うんですよ。ほんとうに感謝してます」「おいおいおい、修行ってか、ウチは修行僧の道場かいな」

正直、スターバックスは滅多に行かない。高い・・・でも颯太がいれてくれるコーヒーならありか。今まで働いていた津南のイオン以上の売り上げを誇る県下有数の店の副店長の仕事ぶりを拝見しに行くよ。