らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「株を守りてウサギを待つ」

2023-08-30 | 雑学

「株を守りてウサギを待つ」と云う諺があります。
この「株」は株式の「株」ではありません。
樹木の切り株のことです。

この諺の意味は、古い習慣や過去に偶然成功した経験にこだわり、いつまでも進歩がなかったり融通がきかないことを譬えた諺です。
その出典は中国春秋戦国時代(紀元前770年から紀元前221年)の法家である韓非の著書【韓非子(かんびし)】に出てくる言葉です。

「兎走りて株に触れ、頸を折りて死す。因(よ)りて其の耒(すき)を釈(す)てて株を守り、兎を復(また)得んことを冀(ねが)う。」

「故事」
昔、中国宋の国の百姓が畑を耕していると、ウサギが飛び出してきて、田んぼの中の切り株に突き当って死にました。
それに味をしめた百姓は、それから農業を止めて、毎日切り株の番をして暮らしたと言います。
しかし、ウサギは二度とやってくることはなく、男は国中の笑い物になったという故事から、「株を守りて兎を待つ」は「古いやり方にこだわり、新しい状況に対応できない」ことを譬えて用いられるようになりました。

「出典」
この諺の出典は「韓非子(かんびし)」です。
「韓非子」は、中国春秋戦国時代(紀元前770年から紀元前221年)末期に活躍した韓非という人物が著した書物の名称です。
春秋戦国時代を終わらせ、中国を統一した秦の始皇帝もその一部を愛読していたといわれています。
韓非とは、中国戦国時代の思想家で、法家の代表的人物です。姓が韓で、名が非です。

それにしてもこの故事に出てくる百姓さん、たまたま飛び出してきたウサギが捕獲できたからと言って、畑仕事をせずにじっと待っているなんて、よくそのような怠けた考え方が出来たものですね。
国中の笑いものになるのは当然でしょう。