らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

キング牧師「I have a dream」から60年

2023-08-28 | 時事

一昨日もまたアメリカで白人が銃を乱射し、黒人男女3人が死亡するという事件が発生しました。
 報道によると、アメリカ南部フロリダ州の小売店で20代の白人の男が銃を乱射し、黒人3人が犠牲者となりました。
容疑者は20代前半の白人の男で、3人を殺害した後に自殺しました。
捜査当局は黒人を狙ったヘイトクライムとみて捜査しています。
それにしてもアメリカでは何故人種差別によるこのような銃乱射事件が多発するのでしょうか?

「キング牧師の言葉」
黒人差別についてはその撤廃に人生を捧げた人にキング牧師がいます。
彼の有名な演説に、皆様よくご存じの「I have a dream」があります。

 「われわれは、黒人が警察の言語に絶する恐ろしい残虐行為の犠牲者である限りは、決して満足することはできない」

これは1963年にアメリカの首都ワシントンD.C.で行われた演説「I have a dream」の中で語られた言葉です。

・キング牧師の名スピーチ「I have a dream」です。


アメリカでは差別の是正は一定程度進んではいますが、白人と黒人の経済格差は依然として大きいままだそうです。
更に、人種間融和という牧師の「夢」は未だ、道半ばの状態です。
それどころか、白人警官による黒人への暴力行為が相次ぎ、共和党のトランプ前政権下で保守化した連邦最高裁が大学入学選考で黒人らを優遇する積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)を違憲と判断するなど逆風も吹いています。
牧師の長男で市民団体を率いるマーチン・ルーサー・キング3世は演説で「この国は前進せずに後退している気がする」と懸念を表明しています。

「60年前のマーチン・ルーサー・キング牧師の演説」
キング牧師の演説「I have a dream」ではどのような夢があると言っているのでしょうか?
以下に原文と日本語訳を記しておきます。
英語の得意な方は原文をお読みください。

「Martin Luther King's Speech (マーチン・ルーサー・キングのスピーチ)」
― I Have A Dream! ― 私には夢があるー(August 28, 1963 1963年 8月28日)
(原文)
I have a dream that one day on the red hills of Georgia, the sons of former slaves and the 
sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood.
I have a dream that one day even the state of Mississippi, a state sweltering with the heat 
of injustice, sweltering with the heat of oppression, will be transformed into an oasis of 
freedom and justice.
I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not 
be judged by the color of their skin but by the content of their character. 
I have a dream today!
I have a dream that one day, down in Alabama, with its vicious racists, with its governor 
having his lips dripping with the words of "interposition" and "nullification" -- one day right 
there in Alabama little black boys and black girls will be able to join hands with little white 
boys and white girls as sisters and brothers.
I have a dream today!

(日本語訳)
「私には夢がある。それは、いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の息子たちとかつての奴隷所有者の息子たちが、兄弟として同じテーブルにつくという夢である。
私には夢がある。それは、いつの日か、不正と抑圧の炎熱で焼けつかんばかりのミシシッピ州でさえ、自由と正義のオアシスに変身するという夢である。
私には夢がある。それは、いつの日か、私の4人の幼い子どもたちが、肌の色によってではなく、人格そのものによって評価される国に住むという夢である。
今日、私には夢がある。
私には夢がある。それは、邪悪な人種差別主義者たちのいる、州権優位や連邦法実施拒否を主張する州知事のいるアラバマ州でさえも、いつの日か、そのアラバマでさえ、黒人の少年少女が白人の少年少女と兄弟姉妹として手をつなげるようになるという夢である。
今日、私には夢がある。」

「I have a dream」の名スピーチです。
このスピーチから今日で60年ですが、60年経った一昨日も黒人が犠牲となる銃乱射事件が発生し、黒人の犠牲者が3名出ました。
キング牧師の夢と現実は遠いものですね。