旅行で皆様も感じておられると思いますが、ホテルの食事形態にバイキング形式を取り入れているところが随分多くなりました。
各種の料理を並べて、お客の好みによって自由に取り分けて食べるこの形式の食事は、利用者の方にも好評のようです。
今日はバイキングという食の形式とバイキングについて調べました。
「バイキングの日」
先ず、「バイキングの日」という記念日があるのだそうです。
8月1日がその日で、帝国ホテルが2008年(平成20年)4月に制定した記念日だそうです。
何故、帝国ホテルなのかというと、1958年(昭和33年)8月1日に、帝国ホテルが新しいレストラン「インペリアルバイキング」をオープンさせたことに因み、日本記念日協会から、この日が「バイキングの日」として認定・登録されたということです。
「経緯」
その経緯は、 1958 年(昭和33年)、当時パリで修行中だった村上信夫氏(帝国ホテル初代総料理長)に、総支配人から北欧の伝統料理「スモーガスボード」を習得するよう指示がありました。
「スモーガスボード」とは、肉・魚・野菜などの各種料理を食卓に並べ自由に取り分けて食べる北欧の伝統料理だそうです。
この料理を学んで帰国した村上氏によって、1958 年8 月 1 日に日本初のビュッフェレストラン「インペリ アルバイキング」が帝国ホテルにオープンしたのです。
バイキングという名称は、当時上映されていた映画「バイキング」で海賊たちが豪快に食べる シーンがイメージにぴったりだということで、その名が付けられたということです。
以来、日本では「バイキング」と言えば、ビュッフェレストランを指すまでに広まり、50 周年を迎えた 2008 年(平成20年)には、レストランの開業日である 8 月 1 日が「バイキングの日」に制定され たということです。
バイキング料理です。(ネットより)
「海賊バイキング」
一方、バイキングとは8~11世紀に北欧を中心に略奪・征服などを行ったノルマン人の別称で、その活動が最初に現れたとされる日は、793年6月8日です。
剣や斧で武装した彼らがイギリスのリンディスファーン修道院を襲撃し、人々を驚かせたといわれています。
バイキングは海賊行為だけではなく、交易、植民、建国、傭兵など多面的な活動をしました。
バイキングの本来の語義は「入り江の民」ということで、もともとは農民や漁民でした。のち海賊を意味する俗称となりました。
その人達が貿易・通商を行うことで、中東を中心とした異民族との交流を通じて、航海術だけではなく、地理的な知識や工業的な技術、軍事的な技術なども向上し、周辺のヨーロッパ諸国を凌駕するようになりました。
その結果として、富を求めて近隣諸国を侵略していったと言われています。
映画の中で彼らの豪快な食事が再現され、そのシーンが村上氏のイメージとぴったりだという事で、ビュッフェレストランに命名され、帝国ホテルがバイキング料理の発祥となりました。
このレストランは大変好評を博し、バイキングはビュッフェレストランの代名詞となりました。
帝国ホテルに続けとばかりに、他でも真似て広がり、バイキングは日本中に普及したのだそうです。