らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

敬老の日と「養老の滝」伝説

2022-09-19 | 時事

今日19日は「敬老の日」です。
敬老の日といえば、9月15日を思い浮かべるので、9月の第3月曜日になって戸惑うことがあります。

「敬老の日の由来」
敬老の日は、1947年に兵庫県多可郡野間谷村(現・多可町)で行われた敬老行事がきっかけに生まれました。
その敬老行事は、9月15日を「としよりの日」とする運動ですが、これが後に全国に広がり、老人福祉法の制定に伴って「老人の日」と改称され、1966年に9月15日が国民の祝日「敬老の日」となりました。
その後、祝日法改正(ハッピーマンデー法)によって、2003年から「敬老の日」が9月の第3月曜日に変更され、老人福祉法の改定によって9月15日が「老人の日」、9月15日~21日は「老人週間」となりました。

「老人の定義」
ところで老人とは何歳から言うのでしょうか?
老人福祉法によると、老人の定義は65歳以上となっています。
国連の世界保健機関(WHO)でも、65歳以上を高齢者と呼んでいます。

「高齢化比率(28.9%)」
令和3年10月1日時点における日本の高齢化比率は次のようになっています。
内閣府が公表している「令和4年版高齢社会白書」によると、日本の総人口は令和3年10月1日時点で1億2550万人で、このうち、65歳以上人口は3621万人で、総人口 に占める割合(高齢化率)は28.9%です。 
さらに65歳以上人口のうち、
・「65~74歳人口」は総人口の14.0%、
・「75歳以上人口」は14.9%です。
男女比では、男性よりも女性の方が長生きする傾向にあるため、65歳以上の高齢者の男女比は約3対4となっています。
 そして、高齢者世帯の割合は、現在、65歳以上の方がいる世帯は全世帯の約半数となっています。



敬老の日に因んで、親孝行な若者の「養老の滝伝説」がありますのでご紹介します。
「養老の滝伝説」
この伝説は孝子(孝行息子)が山で酒の泉を発見したというお話です。
この若者の家は貧乏で毎日の食べる物にも不自由する暮らしでしたが、年取った父親のために一生懸命働いて、少しでも長生きをしてもらおうと思っていました。
その父親は何よりもお酒が好きでしたが、しかし米を買うお金さえろくに稼げないので、お酒などめったに手に入れる事は出来ません。
それでも息子は父親がお酒を飲むときの幸せそうな様子を思い浮かべると、なんとかしてあげたいと奥山にわけ入って、たきぎを取るのでした。

そんなある日、若者は岩から足をふみはずして、あっと言う間に谷底へ転がり落ちてしまいました。
気を失ってしばらくすると、喉がかわいて目を覚ましました。
「ああ、水が飲みたい」
体を起こしてあたりを見ると、岩かげから水の音が聞こえてきます。
「ありがたい。川があるようだ」
若者がかけよると、そこには見上げるばかりの滝が、しぶきを立てて流れ落ちていたのです。
若者は足元に泡立つ水を手にすくって、口にふくみました。
「むむっ。これは!」
何とそれはただの水ではなく、これまで飲んだ事もないような、香しいお酒だったのです。
「ああ、ありがたい事だ。これを持ち帰れば、おとうがどんなに喜ぶ事か」
若者は腰にさげたひょうたんにお酒をくみとると、急いで家に帰りました。

「遅かったな。お前の身の上に何かあったかと、心配しとったよ」
息子はニコニコしながら頷くと、瓢箪のお酒を父親に差し出しました。
「なんだこれは、水か? ・・・うむ! これはうまい!」
一口飲んだ父親は、目を丸くしました。

「こんなに香しい酒を、わしはこれまで飲んだ事がないぞ。いったい、どこで手に入れたんじゃ」
息子は山奥で起きた不思議な出来事を話して聞かせると、父親は言いました。
「それは、お前がいつも親孝行をしてくれるので、神さまがご褒美にくださったのだよ」

この話は間もなく、奈良の都の元正(げんしょう)天皇の耳に伝わりました。
この話を聞いた天皇は、当地に行幸され、孝心を愛でてこの孝行息子を美濃守(かみ)に任じ、年号を「養老」と改め、滝に「養老の滝」という名を授けたという事です。