らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

みやすい

2015-03-12 | 地元紹介
私が生れた地方には「みやすい」と言う方言があります。
先日、某新聞に載っていたのでご紹介します。

「みやすい」という言葉、皆さんはどのような意味だと思われますか?
多分、「見やすい」や「観やすい」と解釈されると思います。
ところが私の故郷、岡山県の西部、瀬戸内海に面した笠岡地方では意味が異なります。

例えば、「こんなんみやすかろう」と言うと、「こんな事、簡単だろう」と言っているのであり、また、「今日のテストはみやすかった」と言うと、決してカンニングをした訳ではありません。「今日のテストは簡単だった」と言っているのです。

新聞記事によると、「みやすい」の原型は「みやすし」で、平安時代から用例が見られ、その意味は「見苦しくない」で、『枕草紙』にも登場しているのだそうです。
これが、明治以降になると「みやすい理屈」のように「筋道が立っていて、よく理解できる。分かりやすい」と言う使い方が現れると説明しており、この意味が広がって方言に残ったのかも知れないと解説していました。

「みやすい」の反対に当たる方言に「いたしい」があります。
この意味は「難しい」と言う意味で使われますが、この言葉の語源は説明されていませんでした。
使用例としては、「いたしいこと言いさるのぉ。(難しいことをおっしゃいますね)」とか「今日のテストはいたしゅうてできりゃあせんかった。(今日の試験は難かしくて出来なかった)」などのように使われます。

「みやしい(易しい)」や「いたしい(難しい)」という言葉は子供の頃よく使ったものです。
新聞記事を読んで、五十数年振りに懐かしく思いだしたのでご紹介しました。