退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「『好ましい空間』を福島でということと『人権』を知らないわれわれの現在あるいは『次郎長三国志』の終わりと過去の民謡と芸能」について

2023-05-14 02:25:54 | Weblog
くもりのち雨。深夜まで降る。

杣田佳穂「もっと知りたいバウハウス」を見て読む。

1919年に誕生し14年間しか続かなかったドイツの「造形学校」。
カンディンスキーやクレーが招聘され。

さまざまな試行、実験がなされ。
その好ましい結果は現在にも受け継がれて。

こういう「空間」を世界各地でもっと。
もちろんわが国においても。

個人的には「福島」でそれをしたらいいだろうと思うのみ。
なぜなら「放射能によって失われた故郷のある場所」だから。

かたちばかりの「復興」でなく。
「世界に発信できるパワー」を持つ町としての「再生」。

「失われた場所」だからこそ新たに始められることがある。
それをむしろ「魅力」として受け止めたいもの。

マル激を観る。

今回は「旧優生保護法」によって蹂躙された「人権」について。
地裁高裁で勝訴が続いているにも関わらず国は上告を。

「優性思想」とは。

身体的、精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、
逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうというもの。

そのように考えるお前は「優れているのか」という反論を。
「優秀さ」などというものは時代によって変わり。

それ以前に本人に何も知らせないまま「断種」するという酷さよ。
戦後に社会党が中心になって「法案成立」をした過去もあり。

「あなたのためを思ってのこと」という「パターナリズムの愚」たるや。
貴様如きに何がわかると言いたくなるほど。

怖ろしいのはその「法律」が拡大解釈されて。
「扱いにくい」と判断された者にまでその種のことが行われたこと。

現在では「精子バンク」などというものも登場し。
「優性思想」が再び支持される危険性もあるのでご用心。

何より当事者の夫が妻にその事実を告げられず。
妻の死の間際にようやく語ったという「重荷の哀しみ」を思いたいもの。

マキノ雅弘「次郎長三国志 第九部 荒神山」(’54)を観る。

前作で「ピーク」に達したせいか。
物語の進行は何ともはや。

若原雅夫、千秋実、角梨枝子、江川宇礼雄、阿部九州男、土屋嘉男、高堂国典、
村上冬樹、山田巳之助、上田吉次郎、藤木悠などキャストは豪華だけれど。

農民たちに「火付け」をしたと疑われ石を投げつけられる次郎長一家。
もっともそれを甘んじて受けた上で「見舞金」を差し出すと「侠客」だとなり。

黒駒一家との戦いも予想され。
未公開の「次郎長三国志 第十部 荒神山後篇」の結末を観たくなることしきり。

それにしても。

「次郎長」や「浪曲」は失われて久しく。
「三国志」は残っているのに。

ちゃっきり節」と広沢虎造を載せておく。
どう評価するかは別にしてこういうものがあったことは覚えておきたい。
コメント
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