退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「読むことで知るあやしさ」について

2014-03-26 01:49:51 | Weblog
晴れ。コートなしで出かける。

「金井美恵子エッセイ・コレクション3 小説を読む、ことばを書く」を読み進める。

岡本かの子・澁澤龍彦・大岡昇平・武田百合子・後藤明生・島尾敏夫など。
この中で一番読んでいないのは岡本かの子で次が大岡昇平か。

澁澤龍彦は一時期河出文庫その他で全部集めたはずだが
たぶん引っ越しの際にどこかへ消えた。

懐かしいのは大岡昇平の「萌野」で
蓮實重彦の文章をふむふむと思いつつ読んだ記憶がよみがえる。

武田百合子の「日記シリーズ」もまとめて読んだはず。
この人のものの見かたは独特で面白い。

確かおばさんがおじさんに恋しているのに気付く話があって
なるほどそういう解釈があるのかと当時の若者はいたく感心したもの。

そういえば後藤明生については
小説そのものでなくそれを論じた本しか読んでいないかも。

島尾敏夫の「死の棘」はいっそ笑えたりもしたり。
その「どうしようもなさ」はある意味で「長いコント」だったり。

いずれも手元に本がないので
その魅力に興味のある向きは確かめていただきたい。

とりあえず固有名詞を挙げておけばいいだろうと思うのは
「生来の怠惰」ゆえにて御免。

その固有名詞たちの共通点は「死者であること」。
「同時代を生きる幸せ」もあればそうでない「幸せ」もあるけれど。

「時空を超える」のには「タイムマシン」などいらない「事実」があることを知れば
われわれが普段慣れ親しんでいるはずの「現実」とやらも相当にあやしいものだとしておく。
コメント
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