退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「おそるおそる好きなもの」について

2014-03-20 03:20:52 | Weblog
晴れ。おだやか。

「金井美恵子エッセイ・コレクションⅠ 夜になっても遊び続けろ」を途中まで読む。

エッセイの中での著者はたいてい「不機嫌」で
その理由がどのように書かれるかが面白いところ(南方熊楠ばり)。

以前同じタイトルの文庫を古本屋で見つけて買ったはずだが
実家に戻る際にどこかへ行ってしまった模様。

本書は最近に至るまでその時々のエッセイを収録しているので
「味わい」はまた別になる。

こちらの勝手ながら「言われてみればなるほど」と思う視点が必ずあって
そこに「好きな映画」が加わるとさらに興味はさらに増すことになり。

「ハァ?」という「装置」として実にありがたい限り。
もちろんそれが「知性の基本」ではあるのだけれど。

「イメージ」を徹底的に排除するのは
「インチキな物語」のいい加減さを許せないから。

「目が強い人」だと言っておこう。
見たくないものは見ない「現代」においてその存在はますます貴重かも。

ただし案外「昔気質」なところもあって
「叙情」も見えたりする「アンバランス」があるのも確か。

少なくともある種の「年代」を生きた者の「特徴」はあって
その「複雑さ」がさらに魅力を増すあたりがいいところ。

「抽象」と「描写」の混ざり具合を「仕掛け」も含めて今後もじっくり楽しみたいもの。
とはいえ結局は文章が「快感」だったりして。

「好きは怖い 怖いは好き」。

著者の全作品を読み終わる日は来るのだろうか。
コメント
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