先日、いつものようにジョイと散歩に出ると、
「え?!」
出口のすぐそばに、猫がうずくまったままじっとしている!
すると、朝から店の準備をしていた八百屋さんたちが寄ってきて、
「朝早くからここでで猫死んでるで。」というではないの?!
そこで取りあえずジョイをいったんしまい、
そして、その猫をよく見るとかすかにまだ息がある、
で、やや見覚えのある顔だったので、よく見ようと顔を覗き込むと…
あ・・・・・・・・・・
眼の下から首にかけて大きく皮膚が剥がれ落ち、
しかもそれがすでに壊死し膿だらけの状態。
これはもうだめだ…
しかしそれでも顔つきは分かるので、見てみるとやはり思った通りの猫でした。
それはうちのコロンに似た模様ですが、
常に薄汚れ、態度もふてぶてしかったので、私が「やさぐれコロン」と勝手に呼んでいたオス猫。
そして、ここ最近、夜の猫食堂に顔を出しては遠くから眺めていた子。
(この日記にある、ミーコの後ろに並んでいた子です。)
でもなんでこんな場所で?!
うちの家の前は、北向きで日当たりも悪く、
朝早くから人通りが激しく、この日だって、まさに真横で野菜の積み下ろしの真っ最中!
決して静かで過ごしやすい場所ではないのに。
「もしかして、わしを頼って来たとか…?」
ふとそんなことを思ってしまったので、
取りあえず段ボール箱にタオルと毛布を敷きそこに入れ、
奥さんに頼んで湯たんぽを温め抱かせてやりました。
そして、療養食をミルクで伸ばし与えようとしましたが、
一応顔は近づけるものの食べません。(いや、食べれない?)
なんせ、負っている怪我の状態は先ほど書いたようにかなりひどいありさまだし。
抱き上げてよく見れば、身体ももう骨と皮だけでガリッガリ。
数週間前見かけた時は、一見普通で、
数日前の夜見かけた時には、道の真ん中でうずくまり元気はなさそうには見えたけど、
まさかこれほどまでひどい状態だったとは。
正直この状態だと、もってあと数時間。
そう思ったので、せめて最後は静かに温かく迎えさせてやろうと思い、
家の中に引き入れて様子を見ました。
ですが、しばらくして様子を見に行くと体の向きを変えていたので、
もしかしたら、踏ん張れるかも?
とそう思ってしまったので、家族と相談の上獣医さんへ走りました。
ひどい状態で、臭いもきついこの子を獣医さんはいやな顔一つせず、丁寧に見てくださり、
ひどかった傷口もきれいにしてくださいました。
実は傷口には無数のウジが沸いていたのですが、
それもこのように一匹一匹、ピンセットで丁寧に取り除いてもらえました。
相変らずしんどそうですが、ちょっとすっきりして気持ちよさそう。
そして診察の結果、けがの状態ももちろんひどいですが、
それよりも脱水状態がひどく、早急に点滴で水分を補給せねばならない状態だとのこと。
(歯も折れていて、おそらく数日間水分は摂っていなかったような感じ。)
ですが点滴も体が弱り切っているため皮下点滴だと受け付けないので、
(というか、傷口からあふれ出てしまうそう)
直接静脈にゆっくり時間をかけて行う必要があるとのことでした。
そういうわけでしたので、一旦入院扱いで2~3日様子を見ることにしたのです。
ですが結局、その日の夜に私はこの子を家に連れて帰ってくることになりました。
先生のお話では、点滴は予想以上に効果があり、
夕方にはしっかり排尿でき、体位も自分で変えれるほどにまでなったので、
これは行けるかと思われたものの、その数十分後には呼吸が止まってしまったとのことでした。
実は点滴の際血液検査もしてくださっていたのですが、
それを見ると、悪性貧血はもちろん、すべての数値が異常で、
中でも白血球の数は基準値の⒑数倍と飛びぬけておかしく、
これはもうすでに怪我による炎症や感染などで、敗血症であった思われます。
それならば、もうどうしようもないですもの。
しかしながら、あの子はあちらでまったく苦しむそぶりを見せず、
むしろ、やや気持ちよさげに過ごし、
最後も眠るように、穏やかに息を引き取ったそうですから、
人生(猫生)の最後は、穏やかで快適であったと、そう思います。
実際引き取りにいき、その時見た姿は、朝見た薄汚れぼろぼろな姿ではなく、
身ぎれいな、ちょっとおしゃれともいえる寝姿でしたから、
あの子も、身ぎれいにしてもらい本当に気持ちがよかったんだろうなと、そう思います。
ひどかった首元の傷も、もう一度きれいに包帯を巻きなおしてもらっており、
どことなく、よそ行きのセーターを着ている風にさえ見えました。
この子の入った箱を自転車に括り付け家路につこうとすると、
病院の先生方がそろって表にまで出て見送って下さり、
私が角を曲がるまで、軽く頭を下げ黙とうし続けてくださってました。
それを見て、つくづく最後を良い先生に診てもらえてよかったなと…
そういうわけで、うちの猫食堂、常連さんの数が減っちゃいましたが、
多分、またこの子の代わりがやってきそうな気もしております。
というのも、この子はしばらくはうちの近所を縄張りにしていたオス猫。
今回のひどいけがも、オス同士縄張り争いによるもの。
(けんかで傷つき、内部で化膿し、その後、膨れ、爆ぜ、一気に皮がめくれ壊死。)
だからその新しいオス猫がやってくる気がします。
どんなに強い猫も、いずれは年老い負けていく、
そしてその時受けるダメージはたいてい深く、ひどい…
以前いたボス猫やかしこ、などもそうでしたから。
猫社会のおきてだからどうしようもないのは重々分かってはおるのですが、
やはり、やるせない気持ちでいっぱいです。
でも、私がやれることなんてたかが知れてるから、
今日も猫食堂を開店するのですが、
気持としては、やはり弱った子や、としよりに重点的に来てほしいなと思ったりしております。
それにしても…
やはり不思議なのは、なぜあの場所にいたのかってこと。
前述したように、うちの家の前は決して快適でも、安らげる場所でもない。
これはやはり、私を頼ってきてくれたのか?
ここに来ればどうにかしてもらえると、
そう思ったのか??
それとも本当にたまたまか?
これはどうしても分らないことですが、
やはりこの子と私に縁のようなものがあったことは間違いない。
そう思うとなおさら、今後も猫食堂は続けるべきかな、とかも思ったりしております。
「え?!」
出口のすぐそばに、猫がうずくまったままじっとしている!
すると、朝から店の準備をしていた八百屋さんたちが寄ってきて、
「朝早くからここでで猫死んでるで。」というではないの?!
そこで取りあえずジョイをいったんしまい、
そして、その猫をよく見るとかすかにまだ息がある、
で、やや見覚えのある顔だったので、よく見ようと顔を覗き込むと…
あ・・・・・・・・・・
眼の下から首にかけて大きく皮膚が剥がれ落ち、
しかもそれがすでに壊死し膿だらけの状態。
これはもうだめだ…
しかしそれでも顔つきは分かるので、見てみるとやはり思った通りの猫でした。
それはうちのコロンに似た模様ですが、
常に薄汚れ、態度もふてぶてしかったので、私が「やさぐれコロン」と勝手に呼んでいたオス猫。
そして、ここ最近、夜の猫食堂に顔を出しては遠くから眺めていた子。
(この日記にある、ミーコの後ろに並んでいた子です。)
でもなんでこんな場所で?!
うちの家の前は、北向きで日当たりも悪く、
朝早くから人通りが激しく、この日だって、まさに真横で野菜の積み下ろしの真っ最中!
決して静かで過ごしやすい場所ではないのに。
「もしかして、わしを頼って来たとか…?」
ふとそんなことを思ってしまったので、
取りあえず段ボール箱にタオルと毛布を敷きそこに入れ、
奥さんに頼んで湯たんぽを温め抱かせてやりました。
そして、療養食をミルクで伸ばし与えようとしましたが、
一応顔は近づけるものの食べません。(いや、食べれない?)
なんせ、負っている怪我の状態は先ほど書いたようにかなりひどいありさまだし。
抱き上げてよく見れば、身体ももう骨と皮だけでガリッガリ。
数週間前見かけた時は、一見普通で、
数日前の夜見かけた時には、道の真ん中でうずくまり元気はなさそうには見えたけど、
まさかこれほどまでひどい状態だったとは。
正直この状態だと、もってあと数時間。
そう思ったので、せめて最後は静かに温かく迎えさせてやろうと思い、
家の中に引き入れて様子を見ました。
ですが、しばらくして様子を見に行くと体の向きを変えていたので、
もしかしたら、踏ん張れるかも?
とそう思ってしまったので、家族と相談の上獣医さんへ走りました。
ひどい状態で、臭いもきついこの子を獣医さんはいやな顔一つせず、丁寧に見てくださり、
ひどかった傷口もきれいにしてくださいました。
実は傷口には無数のウジが沸いていたのですが、
それもこのように一匹一匹、ピンセットで丁寧に取り除いてもらえました。
相変らずしんどそうですが、ちょっとすっきりして気持ちよさそう。
そして診察の結果、けがの状態ももちろんひどいですが、
それよりも脱水状態がひどく、早急に点滴で水分を補給せねばならない状態だとのこと。
(歯も折れていて、おそらく数日間水分は摂っていなかったような感じ。)
ですが点滴も体が弱り切っているため皮下点滴だと受け付けないので、
(というか、傷口からあふれ出てしまうそう)
直接静脈にゆっくり時間をかけて行う必要があるとのことでした。
そういうわけでしたので、一旦入院扱いで2~3日様子を見ることにしたのです。
ですが結局、その日の夜に私はこの子を家に連れて帰ってくることになりました。
先生のお話では、点滴は予想以上に効果があり、
夕方にはしっかり排尿でき、体位も自分で変えれるほどにまでなったので、
これは行けるかと思われたものの、その数十分後には呼吸が止まってしまったとのことでした。
実は点滴の際血液検査もしてくださっていたのですが、
それを見ると、悪性貧血はもちろん、すべての数値が異常で、
中でも白血球の数は基準値の⒑数倍と飛びぬけておかしく、
これはもうすでに怪我による炎症や感染などで、敗血症であった思われます。
それならば、もうどうしようもないですもの。
しかしながら、あの子はあちらでまったく苦しむそぶりを見せず、
むしろ、やや気持ちよさげに過ごし、
最後も眠るように、穏やかに息を引き取ったそうですから、
人生(猫生)の最後は、穏やかで快適であったと、そう思います。
実際引き取りにいき、その時見た姿は、朝見た薄汚れぼろぼろな姿ではなく、
身ぎれいな、ちょっとおしゃれともいえる寝姿でしたから、
あの子も、身ぎれいにしてもらい本当に気持ちがよかったんだろうなと、そう思います。
ひどかった首元の傷も、もう一度きれいに包帯を巻きなおしてもらっており、
どことなく、よそ行きのセーターを着ている風にさえ見えました。
この子の入った箱を自転車に括り付け家路につこうとすると、
病院の先生方がそろって表にまで出て見送って下さり、
私が角を曲がるまで、軽く頭を下げ黙とうし続けてくださってました。
それを見て、つくづく最後を良い先生に診てもらえてよかったなと…
そういうわけで、うちの猫食堂、常連さんの数が減っちゃいましたが、
多分、またこの子の代わりがやってきそうな気もしております。
というのも、この子はしばらくはうちの近所を縄張りにしていたオス猫。
今回のひどいけがも、オス同士縄張り争いによるもの。
(けんかで傷つき、内部で化膿し、その後、膨れ、爆ぜ、一気に皮がめくれ壊死。)
だからその新しいオス猫がやってくる気がします。
どんなに強い猫も、いずれは年老い負けていく、
そしてその時受けるダメージはたいてい深く、ひどい…
以前いたボス猫やかしこ、などもそうでしたから。
猫社会のおきてだからどうしようもないのは重々分かってはおるのですが、
やはり、やるせない気持ちでいっぱいです。
でも、私がやれることなんてたかが知れてるから、
今日も猫食堂を開店するのですが、
気持としては、やはり弱った子や、としよりに重点的に来てほしいなと思ったりしております。
それにしても…
やはり不思議なのは、なぜあの場所にいたのかってこと。
前述したように、うちの家の前は決して快適でも、安らげる場所でもない。
これはやはり、私を頼ってきてくれたのか?
ここに来ればどうにかしてもらえると、
そう思ったのか??
それとも本当にたまたまか?
これはどうしても分らないことですが、
やはりこの子と私に縁のようなものがあったことは間違いない。
そう思うとなおさら、今後も猫食堂は続けるべきかな、とかも思ったりしております。
それがあの子たちの生きる場所である以上、
そこに深く立ち入るべきではないのでしょう。
ですが、やはり少しでも関係してしまった仲だと思うと、
完全な傍観者ではおれない気持ちになってしまいます。
だからこそ、
恐らくは頼ってきてくれたのであろうその気持ちを、
無視できるはずもなかったんですよ。
確かに、まったく意味がないという人もいますし、それも分らんことではないのですが、
こうしてかかわりを持った子の最後のひと時が、
少しでもも楽になれるものであったのなら、
私たちにとっては大きに意味を持つのですよ。
だから猫食堂、今後も頑張ります。
そうそう…
ミーコは最近一日中猫食堂に入りびたりで、
今朝も朝定食を食べ、ゴロゴロしておりました。
確かに猫社会はすごく厳しいので、野生で生きている子たちの最期はみんな同じような感じなのでしょうか。
きっと、何とかしてくれるかもと頼って来たのでしょうね。
安らかに虹の橋を渡れて良かったかも・・・
ちょっと涙が出て来ました・・・(T_T)
猫食堂、出来るだけ頑張って下さいね。