pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

夢の泪@新国立劇場小劇場C1列下手

2010-05-06 23:05:03 | 観劇/コンサート

作:井上ひさし 
演出:栗山民也

出演:辻 萬長/小林 隆/福本伸一/石田圭祐/木場勝己
   三田和代/大和田美帆/土居裕子/春風ひとみ

 

東京裁判シリーズ第2弾「夢の泪」初日に行ってきました。ロビーには小田島先生や扇田昭彦さんなども。受付で「○○先生。。」と何人か声をかけている方もいて、作家の方のようでした。演出の栗山民也さんも客席からご覧になっていました。
前作「夢の裂け目」は紙芝居屋さんの気づきによる東京裁判の真相でしたが、今回は実際東京裁判でA級戦犯・松岡洋右の弁護を依頼された弁護士夫妻の話でした。

キャストが凄い。:辻 萬長さん、木場勝己さん、三田和代さんの三つ巴とは。特に東京裁判のからくりに鋭く迫る三田さんの硬派な女弁護士がすばらしかったです。膨大な台詞の海。土居さんと春風さんは将校クラブの歌手役ですが、おふたりの素敵な歌声もたっぷり聴けます。今までのおふたりとは全然違うイメージかも。春風さんを東宝ミュージカル以外で拝見したのは初めてかも。これからご覧になる方は、ドレスの足元に注目です。

東京裁判の真相だけでなく、在日朝鮮人の暗い凄惨な歴史、カリフォルニアの日系人の歴史、いろんな要素の詰まった深い舞台でした。東京裁判3部作を見ると、今まで学んできた歴史の認識が変わるように思います。この舞台で重要な鍵を握る日系2世、ウィリアム小笠原に語らせる井上ひさしさんの鋭い言葉に声もでませんでした。

ウィリアム小笠原
「議員になったとたん、ほとんどが別人格になってしまうらしい。日本にも新しい憲法ができますが、気をつけてくださいよ。議会は男を女に、女を男にする以外どんなことでもできるところですからね。。。」

永子(弁護士・菊冶の娘)
「いい加減な法律はつくらせない・・・そういう秘訣はありますか?」

ウィリアム小笠原 「あります。市民が議員を監視し続けること。」