平成25年9月23日の稲刈りの日、山裾のウルシ(漆)が色づき始めていました。本格的な紅葉と言うにはまだですが、樹種によっては早くも色づいています。特に漆は早いようです。これから益々、赤みが増してくるでしょう。漆の実もぶら下がっています。
などと、落ち着いてふうに書いていますが、漆と私の間には数々の因縁があります。漆と言えば、あれです。カブレです。小学校時代も時々カブレてはいましたが、最もひどいのが、高校一年生の秋です。沼澤の奥で薪にする木を耕運機に積んでいたのですが、その中に漆があったようです。薪ですから当然、葉っぱが付いていません。漆の木と分かるはずがありません。しっかり握って漆の樹液が手に付きました。翌日、顔はパンパンに腫れていました。とても学校へは行けません。結局、三日間休んで、四日目にマスクで顔を隠して登校しました。
それから何十年と経って、今では少しぐらい漆を触ってもカブレたことがありません。これを成長したと言うのでしょうか。言うとすれば、成長したのはそれぐらいなものです。下刈りなどをする時には、大抵の人は漆を避けます。その結果、漆だけがぽつんと残っている場合があります。そんな漆を見ると、私は「出番」のごとく蛮力を奮って切り倒します。どうですか。成長の証と思いませんか。