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摩羅の川、逆転で4度目の優勝!

2012-05-21 00:01:42 | まらずもうニュース

 

 まらずもう夏場所千秋楽、13勝1敗で首位を走る大関・汚痔を、12勝2敗で追走する横綱・摩羅の川。先に相撲を取り終えたのは摩羅の川だった。前日は釣りにでかけてリフレッシュ。心地よい疲労感とともに、のびのびとしたまらずもうで13勝目。2敗を守ると、この時点ではまだ汚痔の結果は入ってきておらず、決定戦が行われるかどうかも不透明な状況だったが、「決定戦の可能性が僅かでも残っているならそれに向けて全力を注ぐ」と決定戦に突入。

 一方の汚痔は勝てばそのまま優勝決定、もし負けても決定戦に入れる、という有利な状況。観客席も「摩羅の川は先走ってさっさと決定戦の土俵に上がっちまったけど、優勝は汚痔で決まりだよな」という空気。しかし、汚痔自身は相撲をとれる状態ではなかった。「金曜土曜と執り行われた友人の葬儀から完全に生活のペースが乱れ、昨夜の警察騒ぎで乱れはピーク。もう立合いがとか優勢劣勢とか言うレベルの乱れ方ではなく、ほとんど公傷状態でお休みしたいぐらいの気分」と、土俵に上がるだけでも精一杯の状態。本割こそなんとか勤めあげたものの、その時点で汚痔は心身ともに限界をむかえていた。

 摩羅の川は、汚痔がそんな状況にあるとはつゆとも知らないまま、午後から仕事というせっぱつまった状況をまったく感じさせず、また、奥様の冷たい視線にも負けず、最高の相撲を披露する。昼前には決定戦をとりおえて、(その時点で汚痔の本割での黒星を知ったようだ)、どーんと構えて汚痔の結果を待つ。

 汚痔も、疲労困憊の状況の中、摩羅の川の気持ちに応えたい、土俵に穴をあけるわけにはいかない、と必死で布団にもぐりこんだものの、やはり眠ることができない。さいごは無念のギブアップとなり、摩羅の川の4回目の優勝が決まった。


 

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・玉椿広報部長のコメント 「摩羅の川はお見事だったね。ひとつ差をつけられて対戦相手の結果待ち。ふつうはそんな状況では決定戦の土俵に上がる気にさえならないもんだ。横綱としての責任をさいごまで全うするというのは口でいうのは簡単だが、こうして行動で示せたのはふだんの心がけの賜物だよ。日本の武道には『残心』という言葉がある。いざというときに備えて最後まで気を抜かない姿勢のことをいうんだが、まらずもうにおける残心というものがどういうものなのかを見せてもらった気がするね。そういえば、摩羅の川も剣道の経験者だからね。そのあたりの心得があったのかもしれないね。

 いっぽうの汚痔はほんとうにざんねんだったね。13日目までは最高のまらずもうを続けていただけに、本人がいちばん悔しいだろうね。実は理事会では14日目の負けっぷりを非常に高く評価していてさ。『こういう負け方ができるなら横綱に昇進させてもだいじょうぶだろう』という声が強かったんだよ。ほとんど当確という雰囲気だった。ただ、決定戦不戦敗という形で昇進させるのは、本人もお客さんも納得がいかないだろうからね。とりあえず横綱昇進は見送り、来場所再挑戦という形になるのかな。次こそはがんばってほしいね」

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