初場所の抱負(玉椿)

ー　今日は山形に滞在中の大関・玉椿関にお話をうかがいます。よろしくお願いいたします。

(玉椿)　「いやあどうもどうも。それにしても山形は寒いねえ」

 

ー　きのうから山形にいるとのことですが、場所直前だというのに、なぜわざわざ山形に?

(玉椿)　「毛呂乃が近所に引っ越してきただろ。近くにいたらなにされるかわからんから、避難してんだよ。」

ー　えー、逃げたんですか? それはいくらなんでも大関として弱気に過ぎませんか?　それに毛呂乃関相手に中途半端に避難してもさして意味があるようには思えないんですが。

(玉椿)　「そうなんだよね。高速バスで山形にきたんだけどさ、宮城まではぜんぜん雪が降ってなくて、ことしは暖冬だと思ってたんだよ。んでも、県境のトンネルを抜けて山形に入ったとたんに、道路のまわりが真っ白でさ。毛呂乃、山形県をピンポイントで狙って射精してるね。これは毛呂乃からの脅迫だって背筋が凍ったね。たしかにいくら逃げても無駄かもしれんね」

 

ー　で、いつまで山形に隠れてるつもりですか?

(玉椿)　「まあ、わしにも生活があるし、あんまり長くはいらんないね。こっちにいるのは三日目くらいまでだね」

ー　山形は寒いでしょう。かえってまらの調子崩したりはしませんか？

(玉椿)　「崩すもなにもここんとこ忙しくて睡眠時間も不規則だったからね。もともと調子は悪いんだよ」

ー　そんな弱気でどうするんですか? 昨年は自己ベストの年間73勝。打倒毛呂乃の一番手として期待する声もあるんですが。

(玉椿)　「去年はできすぎだよ。引っ越しして住環境がよくなったから勝率が上がったけど、今年は毛呂乃が近くにいるだろ。妨害がきつくなったらもう無理だよ」

ー　では、最後に今年の目標をお聞かせください

(玉椿)　「んー、わしも今年で40だからね。身体にガタがきはじめる年齢だし、一年健康で土俵に上がれればそれ以上は望まないよ」

ー　大関・玉椿関にお話をうかがいました。ありがとうございました

(玉椿)　「どうもね」