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森羅万象 ~ 歩く印象派

ニャンだろー!?光線  ものぐさなネコ愛好家向き!

2007年09月15日 08時00分15秒 | 歩く印象派
光で遊ぶネコ用玩具。
「動く光に反応するネコの習性を利用して、懐中電灯形の本体からビームを照射、それを追いかけさせてネコのストレスを解消させる」のだとか。
(本日9月15日付の日経新聞土曜プラス1より。)

全国戦没者追悼式における議長追悼の辞(全文) 衆議院議長 河野洋平 2007.8.15

2007年09月15日 06時09分51秒 | 平和憲法9条
>8月15日付東京新聞夕刊(10面)に、河野洋平衆議院議長の全国戦没者追悼式における「追悼の辞」全文が掲載された(毎日、読売の2紙は河野議長の「追悼の辞」の要約を掲載した。他紙【朝日】【産経】は要約も掲載していない)。ここに全文紹介する。


 全国戦没者追悼式における議長追悼の辞(全文)

天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式が挙行されるにあたり、謹んで追悼の辞を申し述べます。
 終戦のご詔勅のあの日から六十二年の歳月が流れました。国策により送られた戦場に斃れ、あるいは国内で戦火に焼かれた内外全ての戦没者の御霊に衷心より哀悼の誠を捧げます。
 今日のわが国の平和と繁栄は、戦没者の方々の尊い犠牲の上に築かれたものであり、私たちは日本人として、これを決して忘れてはならないと思います。三百万余の犠牲は、その一人一人が、一家の大黒柱であり、あるいは前途に夢を持ち、将来を嘱望された青年男女でした。残されたご遺族の悲しみを思います時、私は失ったものの大きさに胸が潰れる思いであります。
 そしてそれは、わが国の軍靴に踏みにじられ、戦火に巻き込まれたアジア近隣諸国の方々にとっても、あるいは真珠湾攻撃以降、わが国と戦って生命を落とされた連合国軍将兵のご遺族にとっても同じ悲しみであることを私たちは胸に刻まなければなりません。また私は、日本軍の一部による非人道的な行為によって人権を侵害され、心身に深い傷を負い、今もなお苦しんでおられる方々に、心からなる謝罪とお見舞いの気持ちを申し上げたいと思います。
 私たち日本国民が、六十二年前のあまりに大きな犠牲を前にして誓ったのは「決して過ちを繰り返さない」ということでした。そのために、私たちは一人一人が自らの生き方を自由に決められるような社会を目ざし、また、海外での武力行使を自ら禁じた、「日本国憲法」に象徴される新しいレジームを選択して今日まで歩んで参りました。
 今日の世界においても紛争は絶えることなく、いまも女性や子どもを含む多くの人々が戦火にさらされ苦しんでいます。核軍縮の停滞がもたらした核拡散の危機は、テロリズムと結びついて私たちの生存を脅かそうとさえしています。私たちは、今こそ六十二年前の決意を新たにし、戦争の廃絶に向け着実な歩みを進めなければなりません。その努力を続けることこそ、戦没者の御霊を安んずる唯一の方法であると考えます。
 私は、国際紛争解決の手段としての戦争の放棄を宣言する日本国憲法の理念を胸に、戦争のない世界、核兵器のない世界、報復や脅迫の論理ではなく、国際協調によって運営され、法の支配の下で全ての人の自由・人権が尊重される世界の実現を目ざして微力を尽くして参りますことを全戦没者の御霊を前にお誓いし、私の追悼の詞といたします。

     平成十九年八月十五日
                    衆議院議長  河 野  洋 平 
上記は全国戦没者追悼式における河野衆議院議長追悼の辞
(平成19年8月15日)
より。


以下は森田実氏の
森田実の言わねばならぬより。

 昨日(8月16日)につづいて、河野洋平議長の8.15発言を取り上げる。大きな反響があったからである。
 8月15日付東京新聞夕刊(10面)に、河野洋平衆議院議長の全国戦没者追悼式における「追悼の辞」全文が掲載された(河野議長の「追悼の辞」の要約を掲載したのは毎日、読売の2紙。他紙は要約も掲載していない)。河野議長発言を重視した東京新聞の見識を高く評価したい。
 河野議長は二つのことを言った。
一つは、「日本軍の一部による非人道的な行為」への謝罪。
 もう一つは、「日本国憲法に象徴される新しいレジーム」の堅持。
 河野発言に関する東京新聞記事のなかに私の談話が掲載されている(東京新聞の取材記者は私の談話を正確に記事にしてくれた。敬意を表したい)。以下、紹介する。
《河野議長の中学の先輩で政治評論家森田実さんは「非人道的な行為」とは従軍慰安婦問題とみて、「河野らしさが発揮された。彼はもともと平和主義者で安倍路線の対極にいる。衆院議長として首相をしかり飛ばしてもいいのに今までがおとなしすぎた」と喝采(かっさい)を送る。
 従軍慰安婦問題をめぐり河野議長は、宮沢喜一内閣の官房長官だった1993年8月、日本軍の関与を認め「おわびと反省」を表明。だが、安倍内閣になって談話の見直しを求める動きが活発化。談話を踏襲するとしながら、安倍首相は今年3月、「(日本軍が強制連行したという)強制性を裏付ける証拠はなかったのは事実だ」と述べ、談話を事実上批判した。
 河野議長の踏み込んだ発言の要因として森田さんは、米下院が7月、この問題で日本政府に公式謝罪を求めて決議したことが大きいとみる。「安倍首相の発言が米議会に火をつけた。談話の当事者としてしっかりとしたメッセージを内外に送っておきたかったのだろう。来年の追悼式までに衆院が解散する可能性もあり、最後の発言の機会だったと思ったかもしれない」》

 もう一つの日本国憲法支持の発言についても取り上げている。何人かの学者や識者のコメントが紹介されているが、いずれも的確な指摘である。
 河野議長は、国会運営上はぬかりがあり、議会制民主主義を守り抜けなかったが、こうした見識ある発言を行って名誉挽回をはかってほしいと思う。

>河野さんは九条を守る運動の輪の中心にいてもおかしくない人だと思う。