こちらの方の経過報告です。
時間の経過と共に落ち着いた感じになって来ています。
大変に難易度の高い手術でしたが、患者さんの全面的なご理解とご協力をいただき、無事に1ヶ月以上を越えました。
まず厳しい最初の期間を越えられた、と思います。
この方の最初のレントゲン状態では、かなりの骨と歯肉を失うことが危惧されます。
では、この周囲炎を起こしたインプラントを撤去すれば良いのか、と言うと、そう言う訳には簡単には行きません。
多分それでは、相当骨も歯茎もなくなってしまうからです。
病巣を取り除き、感染の恐れのない状態に戻したとしても、そこから骨や歯茎をここの部位に造るのは大変な困難を極めます。
手術部位はお顔のまん真ん中、最も審美性を問われる所ですから。
何回もの手術をするのもはばかられます。
勿論、腫れ上がったり、痛がられたりの手術もできません。
でも、何とかして助けて差し上げないと、この患者さんの未来は大変なことになってしまいます。
インプラント周囲炎問題ですから。
この問題は、残念ながら益々増えて来る、と危惧されます。
私だって偉そうには言えません。
全てのインプラント患者さんをフォローできてる訳でもないので、何処かで起こしてるかも知れないからです。
今回は、死力を尽くし何とか解決できました。
いつも手術には全力であたりますが、この時には終わった後ヘロヘロでした。
無事経過してくれて、本当に良かったです。
神さまありがとう。