
(ピットブル)が、散歩中に通行人2人を襲いケガをさせ、岐
阜地検が7月、飼い主の女性(28)に有罪判決を言い渡した。
被害者の1人は耳を失い、通常の生活が送れなくなった。
ピットブルを巡っては全国各地で不適切な飼育による逃走事案
などが相次ぎ、飼い主のモラルや管理の在り方が問われている。

女性(84)が自転車で帰宅中、雄のピットブル(体重22.6㌔)に右
腕をかまれて転倒、左耳半分をかみちぎられた。飼い主はリードを
腰に巻き犬に引っ張られるまま歩いていた。 関係者によると、被
害を受けた女性自ら警察に通報。治療を受けたが耳なりがやまず、
当時のトラウマもあり妄想や幻聴にさいなまれ、入院が続く。趣味
だった友人とのカラオケも楽しめなくなった。知人は「楽しい余生
を送れたはずなのに、後遺症で人生を強制終了させられたみたいだ」
と悲嘆する。 この犬の襲撃は続いた。23年8月31日午前7時
ごろ、当時高校1年の"Fさん"が同じ野球部の同級生と川の土手を
自転車で走行中、真横からかみつかれ鋭い痛みが走った。
牙は脚に約2㌢食い込み、1カ月半のケガを負った。 搬送されたFさんは「突然過ぎて何も考えら
れなかった。 部活にも行けず悔しかった」と振り返る。
飼い主は当時、犬が懐いていない80代の祖父に十分な注意点を伝えずに散歩をを任せていた。 飼
い主は重過失傷害罪に問われ「事故防止のパンフレットを読まず、しつけもできていなかった」と
され「危険は十分予見でき、過失は重大で強い非難が向けられる」と禁錮6月、執行猶予4年の判
決を受けた。
ピットブルについて岐阜県獣医師会の"柴田会長理事"は「かむとイノシシの皮膚でも裂ける。 飼育
には適切なしつけが必要」と強調。 動物病院では人や動物と接触しないよう注意するという。
札幌市、佐賀県などは条例で人に危害を加える恐れがある「特定犬」に指定。 錠のついた檻での飼
育などを推奨し、不適切な場合は罰金を科す。 岐阜県に同様の条例はないが、人通りの少ない道
や時間帯を選んだ散歩や、両手でリードを持つことを呼びかける。 23年や同年度末時点の登録
数は札幌市42匹、佐賀市9匹などで、各地で逃走が後を絶たない。 24年4月、栃木県栃木市
の路上で逃げ出した1匹が4人にけがを負わせた。 4~9月には北海道鷹栖町や栃木市、群馬県
邑楽町で住宅などから1,2匹が逃走。 茨城県小美玉市では9月1匹が迷い込んだ民家の住人の
手をかんだ。
事故防止に向け、原口さんの父、"義博さん"は「安易に飼えないよう、適性を審査する許可制を導
入すべきだ」と歌えている。 「世界最強の闘犬種」を飼う以上は必要だと思います。