Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

管球アンプの比較試聴

2008年08月24日 | ピュアオーディオ

Blog_001 先週手配していた真空管が数種類入荷しましたので今日は久しぶりに「球」のサウンドの比較をしています。アルテック614を使っての比較です。いずれのアンプもTrail仕様化してXLR入力が可能になっていますのでXLRケーブルSCX-23+SPケーブルSCS-34の組み合わせです。

それに、左写真でも判るようにRCA Wフロントロードホーンシステムの音出しを始めました。

Blog_002 まず、トップバッターは松下6CA7ppアンプです。松下の6CA7はムラードのEL34に比べると6段落ちの質感しか有りませんが、通常モニタリングで使うには使い易い球です。(コスト面で)、この球のアンプを基準に比較をしていきます。

6CA7ppアンプは適度に厚みが有りドライブ力も有ります。出力約20W/ch有りますので大概のSPをドライブするのに過不足は有りません。「球」をムラードのEL34にしますと別物の表現力を持ちます。(実験済)・・・「球」の重要性が判ります。

Blog_003 次に現在進めている6L6Gシングルアンプです。このアンプ用にCV1173(初段HL4)とCV1947(6L6Gパワー管)の購入をしていたのでした。出力は予測で3Wくらいかと思いますが、D130や604をドライブするには不足はありません。写真ではパワー管が6L6の高信頼管#5932にしていますが、明日CV1947が6本来ますので交換予定です。非常にシンプルな回路と作りですが、カチッと締まった質感でバランスの良いサウンドです。30万円クラスのTr型アンプでは太刀打ちできない質感です。整流管をCV378(ムラード)のNOS品に交換しただけで音質が一変しています。(元々の整流管はRCA 5U4Gでした) すべての真空管をNOS品(製造は古いけど未使用新品の事)に交換します。音の粒立ちやキレ・ヌケ、音の厚みや「艶」が違いますよ。これで十分自宅のメインアンプとして使えるグレードになります。

6L6のアンプで有名なのはマッキンMC240です。このアンプはMC275より良い音がすると言われています。結局はMC275のKT88の出力管の純正品が無い事も有りますが、6L6G(ガラス管)の音の良い球(作りの良い球)を使えば中国製のKT88では勝てません。

Blog_004_2 次に紹介しますのが3B252Bシングルアンプです。今回6L6Gアンプの音質比較の為に引っ張り出して聴いて見ました。このサウンドは「別格」です。それもそのはずでトランスはオールタムラ製、真空管は英国オスラムとSTCのオリジナルの球です。自宅のメイン用に準備しています。(早く使いたいのですがまだ点検が終わっていません・・・XLR入力のみノイズ有り、RCAではノイズなし)。ノイズが出ていても素晴らしく音数が多く、立ち上がり・立下り(ドラムのアタック音はかつて聴いた事のない音色と力強さだ)、音色・・・と他の音質指標は抜群の内容です。聴きなれた曲が全く違ったイメージになるほどの濃密でシルキーなサウンドです。

Blog_006 もうひとつ「別格」の音質のアンプを。こちらは、RCA Wフロントホーンシステム用のVT-62(801A)ppモノラルアンプです。このアンプもXLR化しました処、数段上のサウンドに変身しています。こちらも上述の3B252Bアンプクラスです。これ1台でオリンパスシステムのマルチアンプのサウンドを出してきます。ただこのアンプはトリタンの輝きは良いのですが「発熱量」が半端ではないので夏場は使うのをためらいます。

専務宅ではこのSPをアキュC-290+マッキンMC2600でドライブしていましたが、マッキンのアンプが負けていますね。音の厚み、立ち上がり・立下りの早さ、SN感、そして「音の艶」で負けています。侮るなかれTrail仕様のパワーアンプ群。専務もそろそろ私の自宅のEL34ppモノアンプを狙っているようです。

Blog_005 まだ他に6RA8ppのKMQ8アンプも有ります。こちらはハーベスをドライブしています。こうやって、管球アンプが増えて行きます。そのうちオリンパスシステムも管球アンプでマルチが出来るようになります。


SPの引っ越し・入れ替え

2008年08月21日 | ピュアオーディオ

本日は昨日2階から降ろしたD130 3ウェイシステムを専務宅に持って行きました。それで、専務宅に置いていたRCA Wフロントロードホーンシステムを事務所に移動しました。・・・疲れました。

気温が高い上に力仕事ですので汗が噴き出します。D130 3ウェイシステムのSP重量は約60Kg。これを2人で運びます。重いのでD130とLE85は取り外してから運搬です。それにセットで専用トレールSTH-11も運びましたので今日は5回も専務宅に往復しました。片道30分有りますので付きっきりです。

やっとD130システムを運んだので、最後の取りあえずの「音出し確認」・・・RCA Wフロントに比べるとガタ落ちです。最もユニット数も少ないし、ドライバーも#375からLE85にダウンしていますし、高域も追加していない状態。SP内配線、SPケーブルも接続端子の問題でSCS-34からSCS-33にすべてがダウンしていますので仕方のない事だと思います。これから専務が手を入れて良くして行く事でしょう。

当方で1位、2位を争うシステムからTrail仕様(SCS-33)とは言え普通のシステムでは比べるまでも有りません。・・・とにかく疲れました。

こんな中にも雑誌の発売日なんですね。ステレオ誌9月号38項で「サウンドトレールSTM-22」が紹介されています。

AA誌も本日発売です。


最近やっている事

2008年08月20日 | ピュアオーディオ

本当は先月完了していなければならなかったSPやシステムの「引っ越し」を始めています。

昨日は自宅2階の娘の部屋に置いていたサンスイ EC-138箱+D130+LE85+#2402のTrail仕様SPを1階に降ろしました。この箱だけで50Kg程ありますので中のD130とLE85を外して降ろしました。明日事務所に持ち込む予定です。専用トレールSTH-11も有りますので場所を取ります。現在自宅の居間が満杯状態で音楽を聴く気にもなりません。

今日は専務宅のラックの入れ替えで、これまた重量物で一汗かきました。ラックの中身にMC2600やC-290等が有りますので一人では大変です。

当初アルテックの#620Aを専務宅に持っていく予定でしたが、お客様が「専務用にスペシャルで作っている事」と「ルシファー仕様と他社でやっていないこと事」をしているとでご注文を頂き福島県の喜多方市の方に行きます。現在設置場所の確保や準備の為、お預かりしている状態です。(来週には発送予定)

その為専務宅にJBL D130 3ウェイシステムを持っていきます。娘の部屋にはテレフンケンRB46Trail仕様SPが行きます。(JBLは大きすぎるとの苦情からです)

そうなりますと事務所には2連のラックとRCA Wフロントロードホーンシステムがやってきます。うまく入れ替えをやらないと事務所も足の踏み場もなくなります。

他では先日購入した6L6gシングルアンプの球の購入をやっています。なかなか珍しい球を初段に使ってありますので探すのに苦労します。ようやく初段管を発注しました。次は整流管とパワー管です。とりあえずはどちらもRCAやシルバニアのNOSを使っていますが、使いたい球を探しています。ワイヤリングをすべてTrail仕様にしていますので「球」の選定でサウンドが決まります。自分の装置のメインで使えるグレードにします。


ハーベスが鳴り始めました

2008年08月17日 | ピュアオーディオ

20080818   8月11日のTrail仕様化と吸音材の調整を終わって鳴らしていましたが、初めはまだまだと云う感じでしたが本日朝からガンガン鳴らしていますとケーブル類が馴染んで来た様で、素晴らしい音質で鳴り出しています。隣にメインのオリンパスシステムがなければメインとしても使えそうな感じです。

ドライブしているのはマランツタイプのラインプリとKMQ8のパワーアンプです。どちらもTrail仕様化していますので「静寂性」(SN比)と「音数」が素晴らしい質感になっています。設置の都合でSP間隔が狭いですが、オリンパスの定位の良さが有りますのでどちらが鳴っているのか判らなくなります。

お時間が有るなら近くの方は是非確認に訪ねてみてください。


ハーベスに吸音材を入れる

2008年08月12日 | ピュアオーディオ

ようやく6L6Gパワーアンプとハーベス HLモニターのTrail仕様化が完了したので双方最終調整を朝からしています。

まず、6L6Gアンプの方は手持ちの予備球がすべて正常に動作するか確認を兼ねて音質のチェックです。

①RCA JAN 6L6(VT-115)・・・音の線が太く奥行きの表現も十分。スタンダードとして使える音質。

②シルバニア6L6G(VT-115)・・・①に比べると繊細さがある。①と変わらない質感。

③RCA #5932(6L6高信頼管)・・・②よりさらに繊細・鮮明。この3種類の中では最高の音質

昨日聴いたタングソルのVT-115はシルバニアのVT-115とほとんど変わらない質感だった。

米国の真空管は「カチッとした質感」で非常に硬質ながら生気に富んだ質感が特徴。以前聴いた英国のCV-1947は「ブリリアント」な響きと艶があり、お国の違いが出ている。

個人的にはクラシックや弦楽器を聴くなら英国製の球が好みです。JAZZを聴くなら米国製の球だなっと思った次第です。

6L6Gには他にも同等管が有りますので入手して聴いてみたいと考えています。

次にハーベスのチューニングですが、基本的に障る処は有りませんが不満なのは「低域の過大な量感とゆるい音」ですので、ここは吸音材を使って対策するしかありません。ウーハー部分が隠れるくらいの吸音材をダクトから入れて完了。

たったこれだけで「締まった低音」になり、かなり満足いく質感になりました。低域の量感が減少したため奥まっていた高域とのつながりやバランスも良くなり、個人的には一応使える範疇に調整できました。

同じハーベスを持って居られる方が聴いたら、音の粒立ちは繊細でいてスケール感が大きく、高域の伸びも一回り伸びていますので「別物」のSPに聴こえることでしょう。


6L6シングルアンプのTrail仕様化完了

2008年08月11日 | ピュアオーディオ

先日購入した6L6シングルアンプのTrail仕様化が完了した。SP端子、RCAソケット、XLRソケットの追加とバランス化のトランス取り付けと、内部配線の交換を完了しました。写真は撮り忘れました。

オリジナルでもそこそこのサウンドを出していたので「音質」には非常に期待していたのです。回路も非常にシンプルで特段のトラブルもなくバランス伝送化が出来たのがありがたいです。

Trail仕様のアンプもこれで10台目ぐらいになりますが本当にこんなにうまく行ったのは初めてでした。バランス化しても「ノイズ」に悩まされることもなく素晴らしい質感になりましたし、取り扱いも他のTrail仕様のアンプと同じ仕様になりましたので非常に使いやすいです。現在初段間は「CV-1173」(HL4)、パワー管6L6G(シルバニアVT-115)、整流管5U4Gと付いてきた物をそのまま使っています。前ユーザーさんがどれくらい使った球なのか判らないので明日「新品球」に交換してその性能を確認していきたいと思います。色々なメーカーの6L6同等管を所有していますので聴き比べが楽しみです。


ハーベス HLモニター MKⅢ のTrail仕様化完了

2008年08月11日 | ピュアオーディオ

Blog_009 本日ハーベス HLモニター Mk‐ⅢのTrail仕様化が完了しました。このSPはうまく箱鳴りを利用している為か低音の量感が非常に多いです。オリジナルの状態なら文句なくBC‐Ⅱより聴きやすいバランスと音数をしています。

Blog_007 ただ、オリジナルの状態ではユニットの潜在能力を出し切っているとは言えないので、Trail仕様にして聴き比べたいと思っています。

ユニットが少ない分配線もネットワークもシンプルで改造しやすいと思ったのですが、ネットワークの配線の取り出しが非常に細く、ひと工夫致しました。これでしっかりした端子受けを作り「化け物ケーブル」で内部配線を完了しました。

Blog_008 内部配線を交換してまず最初に感じたのは「非常に澄み切ったキレとヌケのあるサウンド」になったと感じました。シンバルの打音も余韻まできちんと出せるようになっています。音数はオリジナルとは比べ物にならないほど増えています。やっと鳴らし始めですのでまだ本来の性能は出ていないと思います。これから2週間くらいはじっくりと可愛がってあげないと「良いサウンド」は出してくれません。

個人的にはBC-Ⅱの高域の「艶」とバランスの方を好みますね。ハーベスは可もなく不可もなくの「音色」でBC-Ⅱの様な「トピック」がない様に思います。ユニットが少ない分お金もかかっていないように感じます。

ハーベスはソースに低音が入っていなくても鳴っているような?それに対してBC-Ⅱはソースの情報に正確に反応していて、低音が入っていれば即座に反応し、入っていなければ出てこない。SPとしての「つくり」は文句なしにBC-Ⅱの方が上ですね。


樽アンプ Trail仕様の完成

2008年08月10日 | ピュアオーディオ

Blog_002  先日から組み始めていたサンバレーの樽アンプが組み上がりました。出来映え確認をしましたが「詰まった」処がなく、よくヌケルサウンドです。本日お見えのお客様(マッキンC22復刻+MC2500をお使い)にも聴いていただきましたが、「この価格でこのサウンドはないよ!!」とのお言葉でした。

Blog_003 「更に球を良いものに交換すると質感が変わってきますよ」と云ったからすぐさま交換して聴かせてくれとのことで、VT-115のタングソル(USA)の球に交換して聴いていただきました。

音の透明度や情報量がさらに増え、「音の品位」が格段に向上します。付属のノーブランドの球しか聴かなければそれで良かったのですが、一度聴いてしまうと戻れません。

Blog_005_2 参考に写真を添付します。完成の姿、完成品裏側、製作途中のTrail仕様にしているところです。簡単のように見えますが「太く硬い線材」を使いますので配線はそう簡単ではありません。配線の仕方一つで部品が破損します。非常に根気とワイヤリングテクニックを使います。通常配線では30分で完了するところが2~3日かかります。Blog_001_3


6L6Gパワーアンプ

2008年08月08日 | ピュアオーディオ

Blog_007 サンバレーの樽アンプで6L6Gの球のアンプの良さを認識してから、6L6又は6L6Gのパワーアンプをいくつか購入して「Trail仕様化」に挑戦してきましたが、回路やパーツが今一であったり、使ってあるトランスが安物であったりと散々な思いをしてきました。

今度はいろいろな経験を踏まえ、吟味して購入しました。これもヤフオクで手に入れたものですが、「部品売り」されていたものを交渉して「一括」(アンプとして)購入しました。

つかってある球が初段に英国のHL4(MHL4)の球で有った事とトランスに質の良いものが使ってあるのが決め手になりました。

HL4はすでに3B252Bアンプの初段で使っていますので「音質の良さ」は確認済です。また珍しい球なのでそう使っている人が多くないのも魅力です。外観も「金色」でドハデで目立ちます。

オリジナルの状態で今はアルテックを鳴らしていますがなかなかのサウンドを出してくれます。今回のアンプは専務宅の#620A(購入予定)を鳴らす為の先行投資です。じっくりとTrail仕様のアンプに仕上げていきます。


ハーベス Hlモニター MKⅢ がやって来ました

2008年08月08日 | ピュアオーディオ

Blog_006 待ちに待ったハーベスがやって来ました。1990年前後の商品のようです。サランネットはスポンジが溶けたのか有りません。

楽しみにしていた音出し確認です。スペンドールBC‐Ⅱを持っていますので違いがどの辺になるのかを非常に楽しみにしていました。SPのサイズがほとんどBC‐Ⅱと変わりません。

出てきたサウンドは非常によく似たものでした。ただこちらの方が低域の量感が豊かで高域はそんなには伸びていないようです。でもオリジナルのBC‐Ⅱよりは数段上をいく音質と思います。音のバランスが良い。このハーベスはTrail仕様にする事を前提で購入しましたので、Trail仕様にすると更なる可能性を出してくれると期待しています。

能率は悪いけどアルテックの406-8Gと遜色ないサウンドを出してくれそうで楽しみになりました。