Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

WE101D球との出会い

2023年09月12日 | ピュアオーディオ

WE101D球との出会いは2008年頃だったと思う。最初は「WE101D球を使った自作プリアンプ」を某オクで落札して使って見て、その「何とも言えない幻想的な音色」に憑かれてしまった。当該のプリアンプは「実用」に堪えない作りだったので手放してしまったが、購入された方も「この音色はとんでもなく素晴らしい」とべた褒めだった。以来、WE101Dのアンプを探していた。


やっと巡り合ったのがこのアンプ。球はフィリップスの#4606と云うWE101Dと互換性のある球だった。この球でも良かったと思う。ナス球の古典管であった。このパワーアンプとペアとなる「プリアンプ」が欲しかったが、なかなかご縁が無くて、今でも入手出来ていない。


整流管を安物からムラードの5AR4に交換して更に音質アップした。入力トランスも安物からUTCのトランスに交換、101Dのソケットもテフロン製の山本音響工芸製に交換している。



このパワーアンプをプリアンプに作り替えようか?・・・と何度も考えた。既にラダー型のボリュームとバランスボリュームは確保している。残るはセレクターのみ。



何故WE101Dの球に拘るかと云うと、音色と表現の世界が「耽美的」で非常に魅惑的な事に尽きる。この球の神髄を聴いた方でないと理解できないと思う。他のアンプが「電気仕掛け」の音色で有る事を実感すると思う。

当該のWE101Dppパワーアンプは『1ワッターアンプ」と呼ばれるが、D130やD208の様な高能率のSPを鳴らせば出力不足は感じない。
基本的に球の数が少ないので「市販品」のアンプはないと思ったが良い。この様にプッシュプルのアンプは「自作品」でないとお目にかかれない希少なアンプです。音色は「耽美的」と云いましたが、非常に肌理が細かく、シルキーであり、ビロードの様な音色です。一度憑りつかれたらなかなか逃げ出せなくなります。