二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

身近な資産

2016-05-09 07:27:09 | 徒然に想う

隣町の佐川町、そこで法政大の陣内先生による「小さなまちの底力 - 高知は日本のイタリアだ! 風土と食と建築と」という講演会、それに続くワークショップ「町内ブーラブラ」に参加してきた。『いいね!』があれば、何度でもおしたくなるような内容。普段と違うアクティビティであることもさることながら、実に勉強になった。自分なりにまとめてみると・・・。

世界遺産の興味の対象に変化がある。当初は、街のシンボルであるところの、例えば教会、そのものだけ。それが次に、その前に広がる広場、街まで含むようになる。言い方を変えれば「歴史」的な資産。そこへ、それらを取り囲む「自然」という資産を含めるように至る。つまり建物・街の景観を保全するということのみでなく、それを取り巻く「自然=地域環境」にも目を広げだす。だが、それでは飽き足らず、「地域と地域の繋がり」「食=文化」を念頭に入れ出し、つまり、現象や目の前の事実だけではなく、見えぬ物「精神性」をも資産と意識。「食」自体、文化であるが、食材の流通、人が食べに移動するということで「地域」と「地域」を結ぶ道ができる。その道は単に人や車が移動する場だけではなく、保管、宿泊などをも含まれ。そんな「道」すら対象となるようになってきた。結局、「地域」の持つ力を単体で発揮させると考えるよりも、近隣の「地域」と「地域」とが結びつくことでより発揮させよう、ということらしい。しかも、この「地域」を見るとき、カギとなるのは、今まで何でもないと思われていた日常のなかにも目を向けること。建物や自然だけじゃない。郷土の食材、料理にもだ。そんなところに、「底力」が潜んでいるってこと、か・・・。

講演を聞いていて妄想の世界に。「地産地消」は近隣にある「生産」という「地域」、「消費」という「地域」がつながった結果と、考えてもいいじゃないか。すると、〝神社仏閣″は価値がある。それを取り巻く環境も重要。そこに、「人をもてなす」「人の移動を助ける」という「食べる」「泊まる」の「消費」か・・・。この「消費」、何も新しいものだけであることない。郷土のものを見直し掘り起こすことでいいわけ? なるほど。で、それと自分がまがいなりに始めた「生産」がつながったらおもろいだろうな、きっと。フフフ(傍から見たら不気味だったかも)。

佐川町からの帰り道、軽トラの窓、全開。すると集落に近づくにつれ、いい香りに包まれ出した。なるほど、これもまた、この地域の大切な資産なんだということだ。




今日の一枚:昨日の午後街中をめぐりながら、先生のコメントや町の方たちから話を伺うワークショップ。土井晩翠の奥さんの実家に向かう途中、15時過ぎ。

この石に対する加工。江戸時代、城で使われていたものを移築したもの、とか。

圃場周辺の石組みも美しいが、佐川のも、また雰囲気が違ってきれい。

青源寺へのアプローチ。門の向こうに寺の屋根が見える。フィレンツェに似たような意匠のところがあるとか。撮影したところ、L字の階段の踊り場のようなところ。このような踊り場あって、足を止めさせ、見上げさせる。見上げると、そこに門があって、お寺の屋根。見せるように作られている。


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