第149回 直木賞受賞作
桜木 紫乃 作
集英社 刊
短編7編
ホテルローヤルというラブホテルを舞台に さまざまな人生が繰り広げられる。
思いがけない展開でイライラしたり、心の在りようの不思議に息が詰まったり
どうしてこんな状況を甘受しているのだろうかと思ったり・・・・・・
〈良い男〉は出てこない。
〈良い女〉も出てこない。
自分の運命を淡々と受け止める女ばかりで、情けないやら 悲しいやら。
『せんせえ』だけが ホテルローヤルは出てこないが、
妻と上司に裏切られた教師と両親に捨てられた佐倉という教え子とのやり取りが
なんとも可笑しい。
一篇一篇が、まだまだ続く理不尽な生活がほの見えて 完結しない。
現実は、こんな風に、展開することが多いのかも・・・・・。
日常が悲しい、甘酸っぱい。
「ねえ、ねえ、やめなよ。こんな生活。あんな男と 別れなよ。」
言いたいことが 満載だけど 最後までぐいぐい読んでしまった。
一作ごとの時間軸がずれていて、そのことが非常に面白かった。
作者の並々ならぬ意図が見えてくるのは 全部を読んでから・・・・。
桜木 紫乃 作
集英社 刊
短編7編
ホテルローヤルというラブホテルを舞台に さまざまな人生が繰り広げられる。
思いがけない展開でイライラしたり、心の在りようの不思議に息が詰まったり
どうしてこんな状況を甘受しているのだろうかと思ったり・・・・・・
〈良い男〉は出てこない。
〈良い女〉も出てこない。
自分の運命を淡々と受け止める女ばかりで、情けないやら 悲しいやら。
『せんせえ』だけが ホテルローヤルは出てこないが、
妻と上司に裏切られた教師と両親に捨てられた佐倉という教え子とのやり取りが
なんとも可笑しい。
一篇一篇が、まだまだ続く理不尽な生活がほの見えて 完結しない。
現実は、こんな風に、展開することが多いのかも・・・・・。
日常が悲しい、甘酸っぱい。
「ねえ、ねえ、やめなよ。こんな生活。あんな男と 別れなよ。」
言いたいことが 満載だけど 最後までぐいぐい読んでしまった。
一作ごとの時間軸がずれていて、そのことが非常に面白かった。
作者の並々ならぬ意図が見えてくるのは 全部を読んでから・・・・。