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eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

岩に染み入る蝉の声

2011-08-26 22:44:45 | 読書/新聞/映画など
朝、家をでるとミンミン蝉の声が道いっぱいに広がっていました。

会社から出かけた先でも、街路樹のミンミン蝉が元気に鳴いていました。わたしは、子どものころ、仲間でセミをみつける名人だったので、いまでも、木の枝のなかにとまっているセミをすぐに見つけてしまいます。

関西では、いまごろ鳴くのは、クマゼミです。シャンシャンシャンと勢いよく鳴きます。透明な羽と大きな体は子どもたちに人気があります。ミンミン蝉は、それよりは少し小型です。

セミといえば、松尾芭蕉が元禄2年5月27日(1689年7月13日)に山形市立石寺に参詣した際に詠んだ俳句「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」が思い出されます。

立石寺に行き、そびえる岩の崖をみて、はじめてこの俳句の意味をしりました。

なぜ、あのさわがしい耳をつんざくような蝉の声が「閑さや」なのか、ずっと疑問でした。現地に行ってわかりました。その崖の岩は、風葬の岩なのです。多くの人たちが亡くなり、その岩山にとむらわれて、白骨になり自然にかえっていく。あの騒がしい蝉の声が、岩に染み込み、まるで静寂のようです。芭蕉は、その静寂にはっと気がついたのでしょう。どんなに騒がしく鳴いても、すべて岩に吸い込まれていきます。

わたしが、もっとも好きな俳句です。「山寺や 岩にしみ入る 蝉の声」であれば、あたりまえの俳句です。

閑さや 岩にしみ入る 蝉の声ーーー生きることを考えさせられる壮絶な俳句です。


アップルのビジネスモデル

2011-08-26 20:26:50 | 読書/新聞/映画など
アップルは、きわどいビジネスモデルです。

最初のパソコンをつくったとき、アップルは、他のパソコンメーカーの半歩先を走った。その結果、独自のハードと独自のOSを組み合わせて売るというビジネスモデルになりました。

汎用機の時代に、IBMは、チップ、OS、アプリケーション、ハードをすべて自社製品で縦に統合していました。しかし、パソコンの時代、インテル、マイクロソフト、PCメーカーと横の分業に産業構造がかわりました。唯一、アップルだけが、OSもハードも独自の自社製品でした。

このアップルのビジネスモデルは、けっしてメジャーになれない構造をもっています。それは、iPadやiPhoneも同じです。

しかし、このビジネスモデルも、スティーブ・ジョブスのようなケタ違いの天才がいて、時代の最先端を切り開き続けるなら、巨大なビジネスになることも証明されてきました。アップルのビジネスモデルには、スティーブ・ジョブスがビルトインされているのです。

残念ながら、スティーブ・ジョブスのいないアップルは、終息にむかうしかないでしょう。

マイクロソフトやグーグル、フェイスブックなどの新しい時代をつくりだしたIT企業の創業者たちは、まちがいなく天才です。しかし、スティーブ・ジョブスの創造力は、かれらともまたちがう。ケタ違いの天才と言えるかもしれない。