(1)近代将棋はAI研究が全盛の時代だが、かってもプロ棋士は1手で100手先を読むといわれてその頭脳はコンピューターといわれているので、その棋士たちがAI研究、勉強に取り組むのは必然のこと、その思考は宇宙観ともいわれて奥深いものがある。
(2)その将棋の世界でAI時代、研究、勉強の代名詞のような藤井聡太名人が今年全8冠制覇の快挙を成し遂げた。かってのモノクロ時代の羽生九段の全7冠制覇に続くデジタル時代の藤井名人の全8冠制覇の将棋界の時代偉業系譜の継承の大きなニュースだった。
(3)これだけのコンピューター頭脳(computer brain)にさらに研究、勉強熱心な姿勢をみていると、昨今の政治の退廃からは棋士から政治を目指す首相にふさわしい資質を有するものが出てこないかと思わずにはいられない。
1手で100手先を読む思考力、洞察力、判断力は政治の世界には必要で、さらに宇宙観といわれる広い思想力、能力の無限のひろがり、深さは政治の世界でも必要で、そこに臨機応変の対応力、決断力、実行力が備わるとなれば国の首相としてこの上ない資質、能力といえる。
(4)さらに総じてプロ棋士には並外れた実力がありながら姿勢は謙虚で、おごらない沈着冷静な理路整然とし自尊心のある人格、人間力をあらわして政治家、首相にはふさわしい人間性だと感心する。
政治の世界は欲望、名誉、権力、支配、君臨がうごめく世界であり、一筋縄ではいかずに、疑惑、不正、私利私欲が発生して問題を起こしており、将棋の世界の宇宙観とは大きくかけ離れた世界観であり、これまでの政治を目指す人々、議員では政治改革、変革など期待すべくもない。
(5)政治の世界観を変えるには将棋棋士の世界観、宇宙観、素養、能力、資質、人格が必要だと考える。若干21才の藤井聡太名人が今年全8冠制覇を成し遂げたことは4段デビュー以来29連勝を記録した時からクラス昇級の段階時間はありながらタイトルホルダーは時間の問題ともみられていた。
(6)21才で将棋全8冠を制覇したことは人間の可能性、潜在能力の無限の高さを示したもので、今の日本の閉そくした国、社会の中でも自分を見失わなければ、目的を持てば、希望は叶えられることを証明したといえる。