(1)今年は政治も経済も堕落(corruption)した年だった。コロナ社会から別離、復帰して本来立ち直り、活性化が期待されたがタガが緩んだか、長年のひずみ、歪みが逆に噴出して年間を通して問題、課題が多かった。
(2)円安株高が続き企業利益は好調で、株価もバブル経済以来の高値(今年終値3万3464円)となった。岸田首相の掲げる成長と分配の好循環の厚い中間層形成とはいかずに、大企業、富裕層が優遇される経済構造となった。
(3)米国経済の金利政策に影響を受ける大規模金融緩和の日本経済だが、来年は米国大統領選もあり民主党バイデン大統領と共和党トランプ前大統領が支持層の支持率を上げているとみられるが、どちらも国民支持は低レベルでの争いとみられて、専門家の予想では来年の経済は円高ドル安傾向で進むとみられ日本経済は押し下げられるとみる。
(4)日本企業経済は500兆円超ともいわれる内部留保を蓄えて、賃上げにも積極的といわれており、あまり経済は混乱せずに株高基調が維持される公算が大きいとの見方もある。まずは政治が安定することが大事だが(これが一番むずかしい)、パーティ券問題を受けて岸田首相は来年早々に自民党の体質改善に向けて新組織をつくり対応することを表明しているが、危機感を抱く議員からはそれでは対応が遅いとの批判も出ており、岸田内閣支持率の低迷で野党は通常国会で解散総選挙の実現を目指すと意気込んでおり岸田首相、政権が持つのか注目される。
(5)24年は政治の季節でもあり、9月の自民党総裁選、11月の米国大統領選に露大統領選も実施されて、日本、世界の政治情勢に影響を与える年になりそうだ。ウクライナ戦争にイスラエル、ハマスの戦闘がどう影響を受けて動くのか、どちらにせよ低いレベルでの日米露首相、大統領の誕生で結果次第で政策、方針、選択、判断に変化が出てくるのか、みられるのか、その後の政治状況を変える可能性もあり、注目の政治の年に注目、期待したい。
(6)株高ばかりが注目を集めるが、大規模物価高もいつまで続くのか、収束するのか、派閥議員のパーティ券裏金問題への批判を受けて国民の不満、怒りはさらに大きい。