いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

人間皇室改革。 innovation of human imperial house

2013-02-28 19:41:51 | 日記
 (1)皇室(imperial house)は一般社会から隔絶された世界だから、かえって興味本位のゴシップ(gossip)の対象になる。さすがに全国紙などはまともに取り上げないが、週刊誌はあれやこれやと皇室の日常生活、活動、皇族仲、髪型がどうのとかまで、おもしろおかしく取り上げて皇室のゆく末にまでおせっかいに心配をくりひろげてみせる。
 そのすべてが皇室内当事者が皇室の有り様を自ら考え、判断することだ。

 (2)天皇の第1継承者の皇太子に長女(愛子様)が生まれたことを受けて、一時期皇室(国事)行事に助言、補佐する政治の世界でも、万世一系の男性天皇の長い歴史の中で女性天皇を容認する皇室典範の改正論議が注目されたときもあったが、その後、万世一系の天皇系譜、歴史、伝統を慮(おもんばか)る保守的政治勢力の主張が台頭してきて、女性天皇論はすっかり聞かれなくなった。
 現在の安倍首相は保守的色彩の強い政治姿勢を打ち出して、女性天皇には否定的な考えとも言われている。

 (3)外交官だった雅子さんは、皇太子のたっての願いで皇太子妃となり、しかし体調、病気を理由に皇室公式行事からは遠ざかり、欠席も多く、その役割を十分に果たせない日々が続いている。
 先日の夫の皇太子の誕生日の皇室行事にも体調を理由に欠席したと言われている。どうもここまでくると、そこは無理をしてでもと少し節操もないものかと思われてもしまうが、当事者にしかわからないこともあり、やはり皇室内当事者が自ら考え、判断することになる。

 (4)そこえきて、小説誌新潮45に著名な宗教学者の山折哲雄氏が皇太子退位論(「皇太子殿下、ご退位なさいませ」)を寄稿した。
 皇太子の職責遂行に問題があるはずもなく、女性天皇問題、皇太子妃健康・行事欠席問題、皇族仲問題で皇太子の皇太子妃を想う立場を慮(おもんばか)ってのものなのか、皇室のゆく末を慮ってのものなのか、どちらにしても週刊誌のゴシップ記事ごときでない比較にならない著名な宗教学者の突然の提言には驚かされた。

 三島由紀夫が突然に都内の自衛隊施設に軍服、日本刀で乗り込んで憲法改正決起を促(うなが)し、自決した時に憶えた戦慄と同じ衝撃だ。

 (5)皇室も古代からの万世一系の長い歴史とはいえ、戦後の平和憲法で現人神(あらひとがみ)としての天皇から「人間天皇」として国民の「象徴」としての新しい立場、役割に変遷してきている。
 その歴史の貴重な重み、財産は守りながらも、「人間皇室」として変わることをためらう必要はない。

 (6)外交官雅子さんが皇太子妃になったときには、あたらしい日本の皇室外交の有り様に期待もしたものだ。
 民間人が伝統皇室の仕草、言葉使いではいかにも不自然で、大変な精神的苦痛、ストレス(覚悟はしてのものだが)は容易に想像できる。

 (7)皇室の長い歴史、伝統の中で民間人を受け入れてきたのだ。山折さん、皇太子が退位を覚悟のここはとどまっての人間皇室改革(innovation of human imperial house)では方向違いですかね。

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ブラックユーモアでないルクソール事故。 luxor accident is not black humor

2013-02-27 20:22:34 | 日記
 (1)エジプトの観光地ルクソールでの遺跡観光で21人を乗せた遊覧熱気球が飛行中に爆発、炎上、墜落して日本人観光客4人を含む19人が犠牲となった。
 JTBの100%出資子会社がツアーを企画した旅行企画斡旋業のブランド(brand)旅行であったが、死亡事故が起きた熱気球遊覧は希望者が自由参加する人気オプショナル(optional)であった。

 JTBがオプショナルとした熱気球遊覧の現地観光気球会社は数年前にも事故を起こすなど問題があった(報道)と言われており、ルクソールでの熱気球遊覧では08年と09年に電波塔接触事故で観光客が負傷する事故(報道)も起きている。

 (2)エジプトは世界からの観光人気も高く経済の基幹産業となっており、しかし一般的に観光施設、設備の安全基準の遵守や対策が甘い(専門家談)と言われている。

 今回のエジプト観光ツアーでも、JTBは「旅行者が気球に乗る場合は、突風などで負傷する危険性を参加者に伝え、死亡や傷害を補償する海外旅行保険などに加入してもらっていた」という。

 これだけ見れば一般的な海外旅行危機管理のカスタマリー(customary)と見られるが、海外観光旅行地の整備事情、事故例を熟知する旅行斡旋業者の立場からすれば、オプショナルとしての旅行客自己責任への告知転嫁というブラックユーモア(luxor accident is not black humor)にしてはならないものだった。

 (3)観光もグローバル化して、旅行斡旋業者の開発、企画、宣伝で世界各地の観光地に出かける日本人も多く、日本とは違った気候、風土、習慣、観光を楽しむ、経験するのも、旅行斡旋業者の専門的判断、見地(調査、熟慮、指摘)を信頼しての安心行動となる。

 昨年末には、日本の旅行斡旋業者が企画した万里の長城観光ツアーで日本人旅行者が軽装備での大雪の中で遭難、凍死したケースでは、現地事情、状況判断をすべて現地のツアー業者にまかせての現地丸投げ無責任による惨事となった。

 (4)観光旅行はもちろん本来的には旅行者自らが現地をよく知っての自己開拓、判断、イメージ、興味、関心で付加価値を楽しむものだが、観光も産業化してグローバル化してその宣伝効果に乗っての専門性の高い旅行斡旋業者まかせが通例となってきた。

 旅行斡旋業者の企画、宣伝には、現地の事情をよく把握、熟知しての旅行客の信頼に応える配慮、選択が必要な時代だ。

 (5)一般旅行者は冒険者ではない。旅行者への啓発による(興味本位、利益主義でない)安全、安心観光が前提だ。
 観光旅行で死亡や傷害を前提(高い危険度)として補償する保険加入を旅行斡旋業者が薦めるなどと、ブラックユーモアであってはならない。

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朴新大統領の就任。 inauguration of new presidnt in korea

2013-02-26 20:04:55 | 日記
 (1)韓国歴史ドラマ「チャングムの誓い」、「イ・サン」、「トンイ」、「王女の男」と女性の芯の強さ、賢さ、一途さ、意思の強さ、行動力、打開力(そして、もちろんついでに端麗)を持つスーパーヒロイン(super heroin)が描かれて、時のヒーロー(王)は引き立て役にまわされている。

 それを具現したかのような女性として初の韓国大統領の朴クネ氏が25日に就任(inauguration of new president in korea)した。大統領就任セレモニーの一日は、女性らしく深紅の民族衣装をはじめ野外広場の就任式会場にはグリーンのコートほか全4回の衣裳替え(報道)で、男性とはひと味違う演出をしてみせた。

 (2)こちらの韓国女性初の朴クネ大統領も表情は融和で笑顔も親しみやすいが、若くして両親(父は元大統領)ともに暗殺で亡くした過去経歴を持ち、芯の強さは歴史ドラマのヒロイン譲りは間違いもなく、日韓歴史認識問題をはじめ韓国国内政治、社会状況(旧日本軍による過去の植民地支配への反発)を背景としたかえって女性であるが故に日本にとってはタフ(tough)な筋論を通した厳しい外交姿勢、対峙姿勢をとることが予想される。

 (3)就任演説でも同盟国米国、大陸を同じくする中国との関係を優先して、日本との関係はその下に位置した。朝鮮半島の経済、平和、軍事環境の変化もあるが、歴代韓国大統領が日米両国関係を優先してきたのに比べて公然と日本がこれらの下位に位置されたのは初めて(報道)だ。

 就任式直後の朴新大統領と麻生副総理との会談でも「未来志向の協力のためにも歴史認識が重要」(報道)として、韓国国内事情に配慮する姿勢を鮮明にして日本の立場との違いを強調したと言われている。
 
 (4)就任演説でも父元大統領の業績成果を披露して、政権内にはかって父元大統領と関係の強かった人事を配置し、こうした朴新大統領に対する国内支持率は44%(報道)と歴代大統領の就任時(70%以上)と比較して半減近い落ち込みで、国民の反発も強い。

 こうした自ら招いた国内事情からも、日本への筋論を譲れない対峙姿勢を前面に出すのは間違いない。世界的な財政、金融不安、不況の中で、どの政権にとっても経済成長は最大の懸案となっており、それまでとは一変して就任時から日本の円安の影響を受けたウォン高に見舞われており、韓国輸出基幹産業への影響も大きい不利益からのスタートだ。

 (5)日韓間には、竹島領有権問題(同大統領就任式前の島根県主催の「竹島の日」に日本政府は初めて政府政務官を出席させて領有権を主張して、前韓国大統領の竹島訪問と対峙外交を展開)、経済摩擦問題と懸案事項もあり、北朝鮮を巡る日米韓同盟関係の連携協力の重要性もあるが、朴新大統領は「妥協を嫌う原則主義者」(報道)と言われて順当に経済、国内世論、情勢重視の現実路線を選択した。
 韓国国内では、日韓よりは中韓関係に圧倒的に関心が高いと言われている背景もある。

 (6)タフ(tough)な政治指導者となりそうだが、親日家(反日感情も強い韓国では必ずしも好意的なことではないと言われる)と言われた父元大統領のもとでの政治経験もあり、まずは中国に目を向けた韓国新政権を通して、尖閣諸島領有権問題で緊張する東シナ海問題ほかの日中関係改善、北朝鮮対策に向けての日米韓同盟、日韓協力新体制を築く必要がある。
 韓国にとっても日本に背を向けてばかりはいられないはずだ。

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政権「空手形」景気。 tone of the market by fictitious bill of p.p.

2013-02-25 19:40:54 | 日記
 (1)安倍政権が誕生して2か月近くがたつ。内閣主導というよりは安倍首相の発信力を前面に出しての経済再生路線が好循環を生んで、自民党が音無しくしているのが政権の一体感を生んで、国民の前民主党政権へのアンチテーゼ(anti these)として安心感を生んでいる。

 既得権益温床の公共事業復活、物価目標2%達成で日銀への過度の圧力をかけたのも、達成責任を日銀にひとり押し付けた強引なやり方も、さして問題視されないのも前民主党政権崩壊へのアンチテーゼとしての期待感のあらわれだ。

 (2)日米首脳会談も終えて、TPP交渉参加問題で自民党支持の農業団体の反発、自民党内交渉反対グループとの調整が本格化してきて、政権の統治能力が問われる政局段階に入ってきた。
 安倍首相は「聖域なき関税撤廃」は前提としないことを確認できたとしてTPP交渉参加に踏み切る見通しで、本日首相に判断の一任を自民党から取り付けてこの問題も首相主導で突破する意向を示している。

 自民党内若手議員からもそれを後押しする意見も公然と出て、この安倍首相主導の政局の流れに自信を深めているのではないのか。

 (3)内閣支持率も高く、政党支持率でも野党を遠く離して政局独走の気配だ。この「勢い(influence power)」を駆って普天間飛行場移設問題でも今年中に辺野古沖埋め立て許可に向けて申請準備を進める方針も打ち出している。

 埋め立て許認可権を持つ県知事、辺野古の名護市長も県内移設に反対を表明しているが、前民主党政権時代のような相手を見下したかのような頑(かたく)なな強硬性が伝わってこないのは、やはりこの「勢い」のせいなのか。

 (4)「勢い」と言っても、安倍首相の口先介入による期待感への円安、株高現象で政権の「空手形」(fictitious bill of political power)によるもので、実態を反映したものではなく期待感がそのまま「現実」のものとなるのかはこれからの結果次第だ。

 安倍政権発足後の「様子見」期間を除いても2か月近くの間に、国債発行増に依存した公共事業拡大、物価目標2%達成への日銀への圧力(独立性無視)、TPP交渉参加見通しと立て続けに重要政策を安倍首相主導で打ち出してきたが、その間の野党も含めて比較議論、検証が十分行われずに政権「空手形」の「勢い」のまま推移しているのも正常な政局(political situation)とは言えない。

 (5)与野党比較議論もなく、圧倒与党、弱小野党ともに音無しの中で政権「空手形」決裁の「結果」だけを待つ偶発性政治に展望、展開力は望めない。
 国会審議を通して本格的な政治論、政策論、時代論、国益論が聞かれて、国民の総意を背景としてその中で国家未来への光明を見つけていく作業が不可欠だ。

 (6)与党自民党と支持率で大きく差の開いた野党第1党日本維新の会、第2党の民主党は、特色のある政治姿勢、政策力、自信をすっかり見失っており批判勢力とはなっておらず、野望と野合の結党、解党くり返しの中で政界再編への期待感もいまではすっかり聞かれなくなった。

 今夏の参院選でのねじれ国会問題に対する国民判断が注目される。
 

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日米首脳会談。 japan and u.s.a summit conference

2013-02-24 19:54:44 | 日記
 (1)日本時間23日に行われた安倍首相とオバマ大統領との日米首脳会談(summit conference)で最大の懸案とされたTPP交渉参加問題は、とにかく日本が交渉参加のテーブルに着くことを優先しての「玉虫色」の決着がはかられた。

 日米2国間貿易での「センシティビティ(sensitivity 敏感な問題)が存在することを認識」して、一方的に聖域なき関税撤廃を求められるものではなく、最終的な結果(決着)は参加国の交渉の中で決まる(報道)というものだ。
 特に米国が強くこだわる自動車、保険部門の市場開放について、解決すべき懸案事項として共同声明(joint statement)に追加された。

 交渉参加に前提条件は設けないが、すべての物品が交渉の対象としてTPP交渉過程の中ですべての関税撤廃を求められることもあるという、日本の立場(安倍首相の主張)を配慮した「玉虫色」の決着だった。しかし、参加国の交渉過程での多勢に無勢論はつきまとう。

 (2)米国からすれば、まずは日本の「交渉」参加が問題となっていただけで、日本を交渉のテーブルに着かせることが出来れば、その後のことは参加各国間との「交渉」話し合いの中で取り決められるという当初からの「交渉」シナリオに基づいた当然の結果であって、何も変わらない利益も不利益もない問題処理方法であった。

 むしろ、聖域なき関税撤廃のないことが確認されなければTPP交渉に参加しないと言ってきた(公約)安倍首相が、それが「前提条件」ではなかったことを捉えて前進としているが、交渉過程の中で「そう(すべての物品が交渉の対象)」なることもあるという前提条件もあり、むしろ交渉参加条件を後退させた印象は強い。

 (3)しかしTPP交渉参加問題は、貿易立国の日本が環太平洋地域での参加各国との「対等条件」で貿易自由化競争を進め、貿易促進、拡大をはかり国内産業、企業活動促進をバックアップするためには必要不可欠な公平で公正なステージであるから、安倍首相自画自賛の「玉虫色」でも交渉参加に踏み切れる環境が出てきたことは歓迎すべきことだ。

 (4)首脳会談では、どちらかが一方的に譲歩することなどあり得ずに、どちらからも都合のいい解釈の出来るすり合わせ(玉虫色)決着がはかられるのは通例であり、安倍首相が訪米前から「聖域なき関税撤廃」のないTPP交渉参加条件の確証が得られない限りは参加しないと力んで見せたのは国内向けパフォーマンスにすぎずに、米国は周到に当然のこととして「当たり前」のすべては交渉過程の中で決める前提論を展開したにすぎないのだ。

 (5)安倍首相は今回の日米共同声明の結果を主張が認められたと自画自賛しているが、「すべての物品が交渉の対象とされ、包括的で高い水準の協定を達成していく」(報道)確認による今後の米国主導によるTPP交渉に国内外問題として立ち向かわなければならないことになる。

 (6)さらに普天間飛行場移設問題がどう話し合われ、固い日米同盟強化構築の確認の中でどんな負担を背負わされたのか、首脳会談の表に出てこない話にも今後の政治動向と関連して注目していく必要がある。

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