いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米軍基地と人権。  the US armed forces and human rights

2009-11-30 19:37:51 | 日記
 地方、地域活性化待望の時代といわれている。情報化が進んで、社会生活が広く
共有できて、また人口密集化により、地域の区割りも公平性がむずかしい。
 小笠原(諸島)があれだけ遠隔海洋区域でありながら、歴史的な意味合いは知ら
ないけれど、東京都だというのも経済的でない。財政上の理由があるのだろうけど
、ロケーションからは周辺島々と独立した行政区域だ。

 沖縄は、歴史的なふたつの意味(琉球王朝・占領)から返還後もひとつの行政区
域というのは理解できても、ロケーションは鹿児島の延長区域でもある。九州とし
てひとつの政治、経済、文化の共同体として捉えてもいい。

 沖縄の米軍普天間基地の移設問題も年内、または早期解決が政治課題として引
継がれている。
 前政権時代に米軍(米国)と合意に達したキャンプ・シュワブ沖の辺野古(へのこ)
への移設も新政権では、ゼロからのスタートとなった。

 沖縄に米軍基地が集結(約80%)して、特に普天間基地は人口密集地域で騒音
、米軍ヘリの民間地域への墜落事故等、住民生活への不安、不満も大きく、話し合
いがもたれていた。

 沖縄の米軍基地(the US armed forces)は、日米安全保障条約に基づく日本を
含めた極東地域の安全のために双方合意の上に設置され、日本が多額の維持経
費も負担している。
 
 日本が憲法上、第9条で戦争放棄を明示して、しかし、それが永世中立でもない
(政治理念、解釈は別にして)以上、米国に安全保障を委ねている現状。
 米軍基地の問題は、周辺住民の生活環境(environment)、安心安全(security)
に、「人権(human rights)問題」がからむ。日本全国の米軍基地の中でも、沖縄
での「人権侵害問題」は深刻だ。
 その度に、米軍責任者の謝罪の繰り返しで、つい最近までは治外法権をタテに加
害者の引き渡しも、ままにならない状況だ。

 普天間基地の移設に対しても、米軍の周辺住民への環境改善対策、人権尊重対
策について、明確で具体的な方針(action program)を聞いたことがない。
 隊員に対する教育を徹底するという、おざなりな弁明。外出近禁止処置もあった
か、米軍の周辺環境、人権尊重への理念、積極的な安全対応がみえない。

 主権国家としての対等な関係を目指す日本政府としては、基地の移設に対する
基地周辺の環境、人権、安全対応について、米軍(米国)の指針、考え方の明示
を具体的に求め、国民に開示すべきだ。

 米軍(米国)の示す(考える)周辺環境、人権、安全対応が人道上の範囲内のも
のなのかの判断は、日本国民も関与すべき重要テーマであり、そのプロセスが削
除された協力関係では、対等な関係(日米双方首脳は基本的にそう表明)の時代
の解決にならない。

 その方針に基づき、その環境に適した移設地域(県内外、国外も含めて)も、し
ぼられてくる。


 

 

 

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エコノミック・ダイナミズム。  variation of economic dynamism

2009-11-29 19:44:03 | 日記
 デフレ経済に急激な円高と、景気を下方に向かわせる年末を再びむかえた。1年
前のリーマンショックからの、先行する先端技術のHV(ハイブリッド)・EV(電気自
動車)開発による輸出回復で、1年かけてようやく景気底打ちも見えた中での、年末
ダブルショック経済。

 世界のオイルマネーが集中するドバイ経済の金融不安(政府系企業の不安定な
資金繰り)が、一気に世界経済を円高に押し上げて、円が買われて1ドル80円前
半までの急激な円高経済。

 そもそもは、オイルマネーの投資で先行する高層建築ラッシュのドバイ経済に、
昨年末からのリーマンショックがボディブロー(body blow)のように効いてきて
、ドバイ経済が行き詰まった結果の急激な円高、株安。

 円高は、輸出企業にとっては、なにもしなくても「差損」が増えて、これほど不
経済なことはない。
 輸入企業にとっては、なにもしなくても「差益」が増えて、これほど経済効果の
高いものはない。

 この円高傾向が見えていた時に、電力・ガス会社は料金値上げを発表する。
従来、3か月ごとの価格見直し、改定を、毎月の改定に変更していた。燃料の液化
天然ガス(LNG)の価格が上昇したことによるもので、しかし、早晩、円高差益
の還元(reduction)は避けられない。
 
 企業は、商品価格の上昇条件の時には、ここぞとばかり即応して値上げを敢行す
るが、価格の還元条件には、将来の設備投資のためとか理由をつけて、値下げにな
かなか応じない体質を持つ。

 最近のガソリン価格の日ごとの乱高下をみても、従来の元売り、輸入価格の変動
に則した価格設定のシステムが変化してきている。
 消費(者)動向を見た、日ごとの価格設定で、一般利用車の需要(demand)が見
込める土、日曜日は値下げして、月曜日からは値上げするみえみえのサイクル価格
が目につく。

 元売り、元手に影響されない、商品の切り売り、地域のゾーン・バランスを考慮
した、小売の自衛販売戦略だ。
 円高差益がどう評価され、どういう結果をみせるのか、注視すべきだ。

 世界同時不況、デフレ経済、円高で、企業の健全基盤が揺らいで、自衛意識が極
限にきており、社会資本としての社会貢献、還元の意義はなく、従来の経済の力学
は消え去った。
 消費者には理解できない経済稼働システム、経済力学(economic dynamism)に
なってきた。

 景気には、消費(者)社会の回復がプライオウリティ(priority)で、消費者が理解で
きる、協力できるリミット(limit)での政治、企業の経済政策、活動が求められる。
 

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おせっかい。  interfering

2009-11-28 19:44:03 | 日記
 介護には「おせっかい(interfering)」が大切で、回復に効果があると、その
道のオーソリティ(authority)が言っていた。手をかけてる、気にかけてる、い
つも一緒の一体感が、自律神経を刺激するのか。

 デパートは、何十か月も連続の減収減益で、よくあれだけの規模の従業員、
売り場スペースを維持できているものだと、現代の不思議。出店会社への負荷
(自己負担)、メインフォースの銀行のバックアップ、国の補助金制度なんかもあ
るようで、活用したとはいえ常識ではとっくに倒産してもおかしくない営業状態だ。

 デパート業界では、系列の閉店、経営統合、コングロマリット(conglomerate)
の経営合理化に、トレンドに相応したコンビニ化、スーパー化、量販店化へシフト
、リプレースメントする検討を始めているところもある。

 時代は、大量生産、大量消費の「大型化」から、費用対高効率重視の「高機能
型」、「環境適応型」にシフトしているので、デパートも時代の長物(waste)として
オーバーラル(overall)な営業改革が迫られている。

 それでも、さすがにロケーションのいい駅のコンコースにある、ひとり勝ちのデ
パートの地下(デパ地下)の食品売り場は、人混みがすごい。
 久しぶりにすき焼きでも食べようかと思って、たまのことだから、銘柄のいい牛
肉の切り落としを買うことにした。100グラム1000円弱で150g注文した。ハカ
リに乗せた切りがいいので、130gにして買う。

 途端に従業員が、聞き取りにくい声で(ただでも人混みで混雑音)、なんの
料理に使うのか、と聞いてくる。そんなことどうでもいいじゃないと、思いつつ、
すき焼きと答えている。
 すると、何人で食べるのかと、ここまで聞くのかと、それこそどうでもいいこと
じゃないと思いつつ、ふたりで。またまた、途端に、これではひとり分だと言う。

 そこで、うちはふたりでひとりなの、肉はそんなに食べないからと、言って、よ
うやく納得したのか、それでも手提げの紙袋に丁寧につめてくれた。
 興味本位ではなく、130gの量に「おせっかい(interfering)」心がでたよ
うな商売顔していたので、嫌味な後味は残らなかったが、十分に自律神経は
刺激したようだ。

 デパートの「おせっかい」は、消費社会、動向(trend)に適切にシフトした営
業スタイル、基盤にこそ向けられるべきものだが。

 あれだけ品揃えされても、一長一短で、欲しいと思うデザィア(desire)ものに
届かないものばかりだ。

  
 

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「夢」の仕分け。  divided dreaming

2009-11-27 19:52:59 | 日記
 事業仕分けも、今日が最終日。年内予算編成に向けて(越年の恐れ)、あとがな
い。予算要求概算額が95兆円になり、税収入は40兆円を割り込むことが確実
で、国債発行(借金)が50兆円の大台に乗ってもまだ収支均衡がとれない財務状
況。

 そこで、今年の事業仕分けのメイン・フォースは、事業内容の中からムダを抽出
して、とにかく削減して、その不足分の財源にあてることだった。
 中・長期的な事業見通しはさておいて、短期的な「結果主義」を基準として識
別、選別した結果、当然のように当事者間のみのバトルでは、論点がかみ合わなか
った。今年の特殊事情でもある。
 今後、1年の事業仕分けの「成果」を追跡検証して、次年度以降(5年スパンは
必要)の事業仕分けで、事業内容の精度をより高めていくことが、精度の高い効果
的な予算運営には必要だ。

 事業仕分けは、「夢」の仕分けでもある。「夢」は、希望であり、期待であり、
願望であり、それだけでは「型」のないもの。それを「型」として実現する可能
性、そのプロセス、効果(費用対効果)について検証して、実現効果性を判定す
る。

本来的な事業仕分けの意義からすれば、科学技術、防衛、国土のような中、長期
的な長い効果スパンのものと、環境、福祉、文化のような短期的な効果スパンのも
のとは、区分して対応するのが通常だ。ここを、今年は一括して短期の結果主義の
基準でバッサリ識別したので、ほとんどの利害関係者と軋轢(あつれき)を生んで
いる。
 総じて、利害関係者の理念の中から、対象としている原資が、スポンサー国民の
負担(税金)だ、という認識が伝わってこないこと。

 社会状況は、今、デフレ経済で、冬のボーナスは15%カット、生活保護世帯は
急増し、20万人もが仕事もなく年末を迎える。スポンサー国民の「生活状況」も
考える必要がある。
 そこで、3つ、事業仕分けで印象的なこと。

(1)科学技術関連予算での事業仕分けで、有識者グループから事業内容の選別に
専門性、先見性がないという指摘。当事者同士の仕分けバトルで、第三者的立場の
スタンスがない問題点ではある。
 ところが、政府は、こともあろうに、この有識者グループの独善的な指摘に対し
て、すばやく(翌日)このグループと直接話し合いを持つ。どういう話し合いにな
ったのか不明だが、事業仕分けに聖域(sanctuary)をもうけない政治主導に疑念
を持たせる行動だった。

 仮に注文により聖域を認めることになれば、従来の既得権益政治と同じで、事業
仕分けの信頼性を損なう。有識者グループの高い専門性を「笠に着る」圧力団体的
なポーズは、どこか不釣り合いで、ふさわしくなかった。科学技術は、経費だけで
はない高い専門能力による開発があるのではないか。

(2)スポーツ関連予算の仕分けで、「これだけつぎ込んでもメダルにならない競技
がある」(報道)意見がでた。スポーツは「夢」を魅せる文化だ。到底一般人では
及ばない高いスキルの極限でのプレーに感動を受け、夢を見る。

 「つぎ込んでも費用対効果(メダル価値)がない」という、次元の違うレベルで
比較論議をしては、本来の価値観は見えない。「人間力」を評価しないということ
になれば、「人間力」による事業仕分けの価値を、自ら否定するパラドックス
(paradox)を演じている。

(3)防衛省関連予算。銃器の弾丸費用で、高い国内製品ではなく、訓練では安い
外国製品を使用して効率化をはかるとの仕分け評価。
 国防意識の自覚、安全技術力の向上の中で、外国製品を使っての効率化だけ
の訓練が、国民の安全を守るモチベーションを維持できるのか。

 銃器の輸出、戦争(戦闘)の助長をまるで肯定するかのような判断だ。価格の高
い国内製品の価格設定の適正化に努めることが先決だ。

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フェア・プレイ。  fair play

2009-11-26 19:51:31 | 日記
 スポーツは、文化の中でも、瞬時にして、同時に(on time)多く(世界中)の人に
同じ感動を与え、伝えれる最大の共有イベントだ。
 一般人では、はるか及ばない肉体と技術と精神力を鍛え、持続し、その高度な総
合スキルは、賛同をもって尊敬を集める。

 それに勝るとも劣らないのが、鍛えあげた高いスキルの人だからこその、プレー
に対する深い「潔(いさぎよ)さ」、「謙虚さ」、「フェア・プレイ(fair play)」だ。
 新記録でトップにゴールするアスリートと同じくらい(状況によってはそれ以上
の)精一杯の最終アスリートのゴールに向かう姿勢にも賛同の拍手がおくられる。

 オリンピック以上に、世界すみずみまでのスポーツ関心のもっとも高い、サッカ
ー・ワールドカップ出場を賭けた今年のヨーロッパ予選プレーオフのフランス対ア
イルランド戦で、ゴール前にあがったボールを手(hand)で受けて落として(レフ
ェリーはon play)、その後のパスで決勝点をあげたフランスチーム。

 ゴール前ということもあり、克明にその瞬間が映像でキャッチされて世界に配信
されて、話題を呼んだ。
 映像を見ただけでは、ハンドプレーが故意なのか、偶然なのかまでは判定できな
い。が、故意であれ、偶然であれ、サッカーではハンドプレーは反則行為。
 本人がいちばんわかっている。

 フランスは、サッカーではプラティニなど伝説の名選手も生み出し、近年ではジ
ダン、アンリ選手を擁してワールドカップ世界大会で優勝の経験のある強豪国であ
り、ラグビーもレベルの高いスポーツ大国だ。

 スポーツに関しては、ジダン選手の沈着冷静(相手の挑発に頭突き事件はあった
が)なリーダーシップ・プレーに見られるように、また、着用する白いユニフォー
ムからもフェアプレー精神の印象が強い国でもある。

 レフェリーが反則行為をとらない以上、選手からそれを認めて申告するのも、極
限状態の中での「チーム・プレー」としては、ありえないことだ。
 その一瞬のためだけに「チーム」として全員で闘ってきたわけではないのだから
。長い、長い、苦しい闘いの1ページにすぎないのだから。

 しかし、国民はそんな「チーム」を、選手以上にといっていいほど「誇り」にし
ているのだ。
 その、われらが「チーム」が世界衆目の中でのハンド・プレーにかかわる決勝ゴ
ールでは、仮に選手を許すとしても、自分たちを許せないのだろう。

 フランス国民のほとんど(88%)が「ワールドカップ出場の資格がない」と
批判している。
 アスリート(athlete)、レフェリー(referee)、ジャッジ(judge)、ビクトリー(victory)、
国民(nation)すべてが「被害者」のプレーだった。

 フランスは、フェア・プレーのサッカー強豪国として、自ら適切なジャッジを示
すだろう。

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