いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

防災力。 disaster prevention power

2011-08-31 19:53:35 | 日記
 (1)広域指定避難所(地域)は公園、学校(運動場)がほとんどだ。学区制でどの行政区域にも必ずあって、交通事情の便利なまたはアクセス環境のいいよく知られていることが主な指定条件になっている。
 自治体から一定数量の災害時使用の緊急支援物資が支給されて保管されている。そのため全国公立学校のほとんど90%程度が広域避難所に指定されている。

 ところが、公立学校の「防災力(disaster prevention power)」となると、建物強度の「耐震化」は高額な工事費用がネックとなって全国規模で過半数を超えたのは数年前のことで、ようやく今80%程度の耐震化だ。(文科省統計)
 大地震が平日、日中に起きた時のことを考えると、何んとも不安な対策不足のデータだ。公立学校の停電時の自家発電設備(18%)や非常用通信設備(30%)となるとまったく心もとない「防災力」の実情だ。

 (2)東日本大震災の被災実態の分析、検証から公立学校の防災力の充実、整備の改善も検討されるようだ。
 一方、教育の専門家からは安易に学校を広域避難所にすべきでないという意見もある。教育機関としての機能が長期間損なわれることへの弊害だ。
 むしろ、緊急時避難の学校施設が教育に使えない事態での、前もっての教育持続の準備、環境整備の必要性だ。

 広域避難所は、寝起きするだけの生活環境ではなくてタウン化機能(簡易でもマーケット・通信・行政)が一体となった生活コミューン(commune)でなければ効果は損なわれる。それは避難所を出て仮設住宅に入るところもタウン化機能の整備計画が求められる。日頃の行政・自治体の防災対策、危機管理マニュアルの中で準備し、対策、政策、設計を進めておく必要がある。

 (3)地震、水害国の日本でありながら、日頃の行政、自治体の防災対策、危機管理マニュアルの不備、不足、欠如があきらかな東日本大震災の復興支援対策の遅れだった。
 広域避難所としての公立学校の役割は、区画の均等性、広域性、周知性、アクセス性からもやむを得ない非常災害時の適応力の高さを持つものだ。

 教育が教条主義(型どおりの普遍的な教育)だけではなく、被災者への復興支援の中で社会適応力、共生力、ボランティア精神を育(はぐく)むものとして、小、中学(初等教育課程)の社会教育の一面、復興支援体制がもっと活用されてもよかったのではないのか。被災地では例外はあっても、子どもたちは一様に元気だった。

 避難所の清掃、話し相手、肩もみ、歩行の補助どんなプロセスでもいいから参加することが社会(実践)教育にかかわることだ。
 ①行政、自治体の日頃の防災対策、危機管理マニュアル、②広域避難所のタウン化機能化、③学校施設が使えない時の小、中学生の復興支援参加が防災力トライアングル(triangkle of disaster prevention power)だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金メダルと新代表。 new leader

2011-08-30 19:48:19 | 日記
 (1)世界陸上ハンマー投げで室伏が金メダルを獲得した。日本がマラソン以外で初めての陸上競技での金メダル、「new leader」だ。
 「勝利」しただけでなく今世界大会、記録が低調な中での今季自己最高の81m24を「記録」しての価値のある金メダルだ。
 ハンマー投げは80mを超えてからの勝負のスポーツだ。6回の投てきで2度も記録しての価値ある勝利と記録だった。

 37才を目前にした金メダル最年長記録も更新した。大学教員としての学究的、科学的、実証的アスリート・スポーツ(実践)理論も見事に証明してみせた。フィジカル・カルチャー(physical culture)のアスリート(athlete)だけにとどまらずに、学術的な分析、理論、実証学の室伏理論の結晶だ。

 体格、年令で劣るアスリートがムダなく美しく身体能力を機能させる、正確な技術能力の鍛錬で勝利と記録に対応できることを実証した。共通の課題をかかえる日本アスリートには、勇気と希望を与える勝利と記録であった。

 (2)民主党代表選。国民、議員誰もが統治能力もなく自虐的な自己否定の民主党政権に危機感を持っている中、最後の最後(2回目決選投票)で「政治とカネの元幹事長と影響力を今更行使しない前首相」からの脱却の一歩を選択した。

 しかし、パラドックス(paradox)として今代表選を通しての「2人」の表立った行動はいまだに党内に不協和音、問題、錯誤を示したとも言える。
 この問題を処理、解決しない限りは、そう遠くない(でも早急にも現実的でないが)総選挙で国民の厳しい判断を受けることになるだろう。

 新代表の任期は、まずは現代表の残りの1年だ。当面、「2人」の影響力は排除した形となったが、懲りない議員の間からは「協力は人事を見てから」(元幹事長)や決選投票で新代表に協力した候補者グループからは、優遇人事を巡る話題に沸(わ)く報道もあり「危機感」は一向に共有されない無分別、相変わらずの国民認識との「かい離」が見て取れる不条理の政治世界だ。

 新代表は本日国会承認で新首相「new leader」となった。震災復興、原発事故収束、円高、デフレ、雇用と最早就任100日のお手並み拝見の余裕はない。
 矢継ぎ早の対策実行が求められ、試される。立ち往生は許されない。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボルト・フライング。 Bolt flying

2011-08-29 19:54:10 | 日記
 (1)アスリート(athlete)の願望は、勝利と記録だ。公正で公平な同一条件のルールの中で輝きを一層際立たせる。
 レースの「勝利」は普遍的なもので生涯変わることのないステータス(status)であるが、時と場所とレースが変われば絶対唯一のものではない同一種目でも複数のチャンピオンが存在することもある相対的達成目標だ。

 「記録」は、条件、環境が許容範囲内(レース成立条件)で違っていても最高記録が唯一絶対のものだ。しかし、長い歴史、進歩のレース・プロセスでは更新、塗り替えられることが常で前提として、絶えず消滅、誕生をくり返すものだ。

 アスリートの絶対的身体能力の高さを時代を超えて追求する、判断する基準としては「勝利」よりも「記録」がプライオウリティ(priority)となるのがわかりやすく、唯一絶対という客観性も高いアスリート本能だ。

 韓国(大邱)で開催されている世界陸上で、男子100メートルで驚異的な世界記録(9秒58)保持者のウサイン・ボルト(Bolt ジャマイカ)が、決勝でフライング(flying)失格した。誰の目にも明らかなスタート前の飛び出しだった。

 かっては2回までは認められていたフライングが新ルールでフライング1回で失格となった、適用はじめての世界大会だ。故意のフライングによる意図的なレースの混乱を防止するための新ルールだ。

 近年のボルト(Bolt)は異次元の破壊力のある走力で、他を寄せ付けないアスリート能力の高さを示してきた。しかし、昨年後半には故障が続き、今回が5月復帰後本格的なレースであった。
 強気、自信のボルトからも、今世界大会は今季の自己ベストが目標との控えめなものだった。

 ところが、①今世界大会には強力なライバルも故障で欠場して、「勝利」は動かないレース環境となった。さらに、②今予選レースでは、どちらかといえば苦手なスタートが見事に決まりレース後半は後ろを見ながらの軽く流してのトップ記録で通過した。

 わかりやすく言えば、苦手なスタートが遅れても中盤、後半の破壊力のある走力でボルトの勝利は動かない、今レースの身体能力の高さだった。

 ここで、この2つの好条件が、もともと「勝利」は別問題として、それよりも「記録」というアスリート本能にボルトは動いたと考えられる。このレベルの異次元の記録というのは、「ひとり」競うこともなく独力で達成できるほどたやすいものではなく、強力なライバルとの競り合いの中で達成されるものであることは容易にわかる。

 「記録」というアスリート本能の目標は、好条件が重なって思わず(多分)見えてきたが、強力なライバルとの競り合いのないむづかしいレース展開だ。自然に極限の集中力、モチーブ・パワー(motive power)には欠けるレースで、ひとり「力」が入ったことは考えられる。予想を超える「ひとり」レースの重圧が問題だったと思える。

 「ひとり」記録への思わぬ挑戦が、気持ちの重圧が必要のないフライングとなって失格レースとなったと考える。いくら超人でもマインド・コントロールのむづかしさだ。

 (2)次元は違うが、マインド・コントロールの強さを示したのが女子100メートルの日本代表の福島だ。レース持ちタイム(同組4番目)比較記録以上の同組2番目で予選を通過した。比較身体能力のレベルをマインド・コントロールが上回った結果だ。すばらしい成長を示した。準決勝では同組最下位とはなったが、成長した福島だからのステージ・パフォーマンスであった。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

断固たる収束挑戦。(やめる首相は東北転住を)challenged settlement

2011-08-28 19:39:45 | 日記
 (1)情報開示は速やかに正確、公平がいい。もちろん、その時点では確たる解決策は見えない(それぐらい早く)訳だから、言いっぱなしではなく取り巻く条件、背景も丁寧に説明することも大切だ。

 だから、知っている情報を言わなければ説明責任を果たしていないと批判され(当然のこと)、本当の重要な関連情報を言ったは言ったで、被害感情に配慮がないとか無計画、無責任すぎると一方的に糾弾ばかりするのもよろしくない。

 震災復興、福島原発事故収束、政府の対応の遅れもあって、政府、国会と被災地との物理的距離感の違いと同じ認識距離感の違い(ひとえに政府の責任問題)もあって、疑心的になっているから、素直に受け取れない前提条件がある。

 (2)正式に退陣表明した首相が被災地福島(県庁)を訪れて、現在の放射性物質拡散状態から地域(原発3キロ圏内)によっては帰宅可能までには20年以上かかる可能性があること(試算)を表明した。対応策として、除染作業の効率化による帰宅期間の短縮をあげている。

 「試算」というからにはもっと早い段階で情報精査して開示していい内容であるが、対応策としての先端科学技術開発の方法検討を行ってきたとまあ善意に解釈して、重要な情報の開示ではあった。

 この重要情報は当日の事前の地元での会議では開示されずに、その後の県知事との会談で示された。この政府(首相)の情報操作は被災当事者、地元を軽視したと、被災地、地元からは反発を持って受け取られている。(報道)

 反発の中には、対応策(除染ほか)も実施していない中での絶望的な生活重要情報の開示への不満もある。(報道)
 政府(首相)の被災地感情を理解しない情報操作に問題はあるが、この生活重要情報の開示は、むしろ遅すぎたと思えるほどだ。

 「試算」であればもっと早く開示できたはずだし、そうすべきであった。その中で、被災地と政府が一体となって善後策、将来の研究開発対応策について、早期解決の可能性の追求に論議を深めていくべきであった。

 (3)これは今回の福島原発事故発生当初からの政府、東電の一貫した原発事故の未体験ゾーンへの疑心不安、対応未知数に対するあいまいさ、自信のなさが招いた「断固たる収束挑戦(challenged the settlement)」の欠如によるものだ。疑心は素直に国民と共有すべきであった。
 これが、被災地、国民が政府の対応に不満、反発を持つ原点だ。

 (4)退陣を正式に表明した首相。今後は、被災地「東北」に住居を移して被災地、被災者とともに復興に全生活をかけて尽力すべきだ。せめてもの責任の有り様だろう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

首相退陣。(追想) premier resignation

2011-08-27 19:55:26 | 日記
 (1)民主党第二次内閣首相が退陣した。1年も持たなかった第一次内閣首相に比べて、1年3か月と在任期間にこだわったかのような退陣表明後の3か月の迷走ぶりだった。

 中身はともに「空手形」の虚構政治の連続であった。実績を見るまでもなく、党内権力抗争に明け暮れて、問題の先送り、マニフェストは財源不足と政策準備不足が明らかとなって与野党国会運営のかけ引きに利用されて、党執行部に丸投げしてついには党自らマニフェストの否定、誤りを認めると言う、「おきて破り」の党執行部の判断を追認させられた。

 リーダーシップ不足は、当初の党内抗争からあきらかとなって、唯一主導した「脱原発」は党内外からも現実的でないと理解を得られずに、閣議決定もない拘束力のない独自論に終始した。
 幹事長と同調して、「政治とカネ」の元幹事長を党員資格停止処分にしたのがせめてもの貢献だが、これも想定を大きく後退させた処分となった。

 (2)実績効果、結果は明白であるが、数字で見ると、今国会法案成立率は80%と高い。震災復興関連法案中心に与野党共通の政治課題が多かったことと、最後は自らマニフェストを否定してみせての野党への大幅譲歩による自虐的な国会運営によるものだ。

 そのため震災復興では対策の遅れ、不備、不足が指摘されて、被災地とのズレいまだに見通しは不透明のままだ。
 パラドックス(paradox)として、民主党マニフェスト達成率は56%と約半分と低い水準にとどまった。

 ガソリン暫定税率の廃止、公共事業の見直し、高速道路無料化と立て続けに基本政策の中止、見直しが相次いで、政治主導、子ども手当も実質上形がい化し、廃止されることになった。

 (3)マニフェスト実行のための財源としていたムダの削減捻出、埋蔵金活用では、当初の目算17兆円が6兆円余りと40%程度にとどまって、あまりの政策計画立案のずさんさ、精度の低さがあきらかとなった。

 「空手形」発行の欺瞞(ぎまん)政治、政権担当能力皆無の実態を示すものだ。国民の圧倒的な支持を受けて本格的政権交代を果たした、「空手形」・「政権能力皆無」の民主党政権の負う責任は重大だ。

 (4)市民運動出身者の首相として生命線のはずの国民との約束、信頼を自ら損なって国益を損なってきた実績は、市民運動に泥を塗る反市民的行動理論である。
 退陣会見での「市民運動からスタートし、重責を担えたのも国民のお陰だ。」(報道)の言葉がしらじらしく、空虚に聞こえる。

 経済(円高)は、雇用(空洞化)は、外交(米軍基地・中国問題)はどうなんだのやめる首相の内閣支持率が15%であったことをどう理解していいのかの答えの問題外、フレームワーク(frame work)外の首相の想いだ。

 (5)今、国際政治は覇権国家米国、EUのヨーロッパと国家財政の危機、失業率の高さの社会不安を抱え、中東、北アフリカでは長期独裁政権の崩壊のスパイラル(spiral)で、激動、混迷の中にある。

 一方のアジア、中南米新興国の経済発展の中で、日本の針路は選択肢が広がって日米同盟とアジア経済圏の間でむづかしい環境にある。
 次期政権構想にあたっては、政治構成の理念、基本(本ブログ「首相選ポリシー」)を踏まえた主張を明確して、統治能力(governance)のある政治責任(responsibility)と説明責任(accountability)を履行するものであるべきだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする