いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

オリンピック序盤。 olympcs opening first stage

2012-07-31 20:15:31 | 日記
 (1)予選初戦でスペインを破る日本男子サッカーの大健闘で始まったロンドンオリンピックは、しかし本命視、絶対視され活躍が期待されたメダル有望選手にいつもの覇気、図太さ(映像で見る限り)が感じられずに、相応の結果とはいかない序盤戦(opening first stage)だ。
 今年のサッカー欧州選手権を制したフル代表のメンバーもいるスペインは予選第2試合も無得点で敗退してグループ最下位という誰もが予想もしなかった結果だ。心技体バランスの何か(変化)がチームの中で起きていたのだろう。

 オリンピック序盤戦の特徴は、審判の判定が変更、訂正される場面だ。コーチの抗議を受けての変更や、判定チェックする審判委員からの指摘による判定の変更など、こちらも人が人を裁く不条理とはいえ明確な採点ルールに基づく「結果」方式だから、公正、公平な自らを否定する潔(いさぎよ)い見直しとも映るし、判定に技術性、自立性、信頼性がないとも見えて、きわどい僅差で争う競技興味がしらけるともいえるほどだ。

 (2)柔道競技で四方から眺めている3人の審判全員が一旦は「白」に上げた旗をコート下の審判委員の指摘で呼ばれて今度は全員が「青」に変更するなど審判能力に問題も見られた。
 体操競技では、回転ひねり技が複雑、高速、難度化してちょっと極端にいうとトッププレーヤーの演技にはついていけない審判の「目」もあって、コーチの指摘(ルール上説明が認められている)で採点変更されるという場面もあった。

 序盤戦の柔道、体操競技でそれぞれの現代競技の特性から審判の判定能力の問題が浮き彫りになってきた。背中をつけての一本勝ち柔道では、めったなことでは背中から床に落ちずにきわどいところで反転、全転(腹ばい)しての回避で、有効、技あり判定も難解だし、体操競技では3回ひねり屈伸前方回転何とかといわれて高速、高い難易度で加点技を見落とされるケースもあるほどだ。

 (3)その柔道競技、日本人初の金メダルを女子57キロ級の松本薫さんが獲得した。一点を上目遣いに凝視し続けるするどい眼光に時折、突然両腕を上にあげる仕草、何やら独り言を言いながら自身マインドコントロールする姿勢には武道者の迫力が漂(ただよ)ってくる。
 その松本さん、表彰式では金メダルを首からさげて女性に戻っての美しい満面笑みにはホッとさせられた。

 (4)しかし柔道競技は見ていてつまらない競技になった。その中でもあざやかに決まった一本勝ちはスカッとする爽快感はあるが、めったに見られない。
 お互い腰を折った低い姿勢で、ジャブを出し合うように有利な組み手争いに終始してすぐに場外エリアに出て仕切り直しの連続で、今度は懐(ふところ)に抱きついての投げ技にそれを切り返す返し技中心で2転3転と横転して、どちらが効果の技なのかもよくわからない。

 加点が審判による「指導」(果敢に攻撃しない消極性)では試合興味もあったものではない。5分の試合時間の半分はジャブ(相手の手を払って持たせない)の応酬では、これが柔道かと不思議な感想だ。

 (5)柔道も国際化して日本の武道から世界のスポーツ化して異質なものとすでになって久しい。加点のための勝つ柔道スポーツの仕方を公言する金メダル選手もいた。
 試合時間制、場内エリアの範囲、組み手のルールと見直し、再考して、あざやかな一本勝ちで爽快感のあるよくわかる柔道スポーツでいかがでしょうか。
 ヘーシンクが神永に勝利したオリンピックの歴史的柔道は、両者が背筋を伸ばしてしっかり組み合っての見事な美しい柔道スポーツであったのだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

先行きの読めない政治不信。 distrust of politics has future to cannot be read

2012-07-30 19:51:01 | 日記
 (1)世論調査も頻繁にやりすぎだとの意見もあるが、「現在」の国民の気持ちだ。直近のメディアの世論調査では内閣支持率が前回ポイントを5ポイント減らして過去最低の23%で、政権民主党支持率が10%を下回って9%と10人にひとりもの支持もないという、「政権党否定」の国民意思だ。

 自民党支持率も17%と低迷してはいるが、それと比較してもダブルスコアー(double score)の政権民主党の凋落(ちょうらく)、「国民から否定」の判定だ。
 国民意思と真っ向から対決する政府の消費税引き上げ、原発再稼働政策を推進しているから、当然の結果というところだ。

 (2)問題は、国民に不評の政策でもやらなければならないと勝手に政権の使命もあるとひとりよがりの自己陶酔型、ヒーロー的政治を選択している政府だが、根底に国民理解、同調が前提でなければ政策効果もない。
 その国民への説明、理解は選挙の時でいいと説明責任(accountability)を放棄してひとり国民と真反対の独自の道を進んでは、国民の支持は得られようもないところだ。

 (3)国民に不評の政策でも「国益」を考えたら選択、推進しなければならない政策があるとしても、前提は事前に国民に説明責任を果たしてやむを得ないものとして国民の理解、同調を背景にしなければ政策効果はないことを、今回ストレートに突き付けられたということだ。

 今国会での消費税引き上げに61%が反対し、酷暑の夏本番を迎えて電気使用制限に67%が協力、がまんできると依然として高い「覚悟」を表明している。この傾向は続いており、政府はオンタイムで国民の意思を取捨選択、考察、反映した政策の策定、実行が必要であった。

 (4)一方で直接民主主義の台頭と見られている国会周辺での週末の原発反対集会については、賛成、反対がともに47%と拮抗(きっこう)している。
 ネット、ツィッターを介在してデモ参加の呼びかけによる自然発生的な実力行使のない市民参加のデモ形式であるが、国民の意思はデモ圧力と同じくらいに政策問題を論理的、考証的に考え、判断すべきものとして捉える良識性、健全性が国民に浸透している証拠でもある。
 
 原発問題はデモ圧力による一過性の問題ではなく、将来にわたる国民の生命、財産、安全、生活、権利保障の問題であって冷静な判断、対応が求められると理解しているのだ。
 自然発生的デモに目的意識の希薄性を感じとっている。

 (5)低いレベルの争いではあるが民主党の支持率(9%)は自民党(同17%)にダブルスコアーの差がついた。次の厳しい国民の審判が必至の総選挙後の政権について、民主党、自民党連立を34%が支持して、それ以外の政党の政権を支持する32%を上回っている。

 支持政党なし54%と合わせて消去法の政権選択の中で、既成政党への不信、首長代表の地域政党にも信頼性の持てない政治不信(distrust of politics)が顕著な先行きの読めない(future to cannot be read)結果だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北と南の排他的経済水域。 EEZ

2012-07-29 19:49:48 | 日記
 (1)歴史的、考証的、論理的政治論は別にして、尖閣諸島は日本の排他的経済水域(EEZ)内として日本が実効支配(practical result government)しているから、頻繁に自国領土だとして主張して領海侵犯をくり返す中国監視船、漁船に対して日本の海保巡視船が警告、排除と戦略的実力行動に出ている。

 中国は70年代は尖閣諸島は日本の領土と一旦は認めながら80年代に尖閣諸島周辺海底に豊富な石油資源が埋蔵されていることが判明すると、手のひらを返すように歴史的経緯を持ち出して自国の領土だと主張し出して、日中外交問題化している。〔東京都の尖閣諸島の買い取り(現地地権者は日本人)問題も浮上して中国がこれに反発している。〕
 中国は強力な軍事力整備と経済成長、広大な土地に12億人口を背景に、それを維持するためのベトナム沖の南沙諸島と東沙諸島海域への介入を強めて、アジア各国との緊張を高めている。

 (2)現在、日本外相がロシアを訪問して北方千島4島の日本帰属問題についてロシア外相、大統領と会談している。こちらの方はロシアが実効支配(占領政策)しており、ロシア側の北方千島4島のうち2島返還優先交渉とか、日本側の4島一括返還とか交渉対応がかみ合わなくて交渉問題の糸口もつかめない現状だ。

 ロシア側は実効支配を世界に印象付けるために、当時の大統領、首相ら要人が盛んに北方4島への視察訪問をくり返して、日本は外交関係をわい曲化するものだとしてこれに抗議している。

 (3)尖閣諸島問題の日本と中国との関係の「裏返し」の関係(歴史考証的支配と占領政策の違いはある)で、その教訓からいえば実効支配中のロシアが北方4島に実効支配を印象付けるのはロシアからすれば当たり前の行動ということだ。比較検証すればわい曲化とは言えない。

 第二次世界大戦による占領政策との違いはあるが、北方千島4島のロシアが干渉訪問実績を強めることには日本は反発抗議して、一方は尖閣諸島への中国の干渉には不快感を強調するのは当然としても、双方の論理の整合性を欠くというものだ。

 (4)北方千島4島の返還問題は別としても、現在実効支配するロシアが同地域に訪問介在を強めることは、尖閣諸島の日本の当然の実効支配対応と同じくロシアの国内問題として致し方ないことだ。

 返還帰属交渉は必要な外交交渉問題ではあるが、同様の問題を尖閣諸島に抱えた日本としてはあれもこれも都合の良い主張という訳にはいかない、それぞれの同床異夢の事情はある。
 今回の外相のロシア訪問で、ロシアは北方千島4島への要人の訪問はやめないと明言している。現在のロシア実効支配体制からは致し方ないものだ。

 (5)尖閣諸島沖の海底資源開発では日中共同開発プロジェクトもあり(現在、領域問題で進展していない)、北方千島4島でも日ロ共同経済地域開発計画(zone plant)を含めた領土問題交渉もあるのではないのか。
 どちらにせよ排他的経済水域(EEZ)の問題でもあるからだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロンドンオリンピック開会式。 london olympics opening ceremony

2012-07-28 20:00:21 | 日記
 (1)歴史、伝統、文化、産業革命の国イギリス・ロンドンオリンピックが開幕した。日本時間28日午前5時、イギリスの国の生い立ちを起源から呼び起こす構成演出によるオリンピック・オープニングです。
 メインスタジアムに設置された大鐘に英国自転車レース金メダリストが引き金を引いて鳴らして開会式セレモニーの始まりを告げ、8万人大観衆の地響きの歓声です。
 小雨の8万人を収容するオリンピックスタジアム満員のメインスタジアム中央エリアに出現した緑の丘陵、自然原野をステージにオープニングセレモニーが始まりました。
 いつしかそのステージはイギリス産業革命(industrial renaissance)の灰色の大地に変わっています。運河と庭園文化のイギリスの歴史、風景が時系列で幻想的に構成再現されます。壮大な歴史再現ドラマです。参加者の人数も半端ではありません。
 中央中空にオリンピック五輪のマークが出現しそこから花火のように無数の光の輪が舞い降りてきます。
 エリザベス女王が映像でジェームス・ボンドの先導でバッキンガム宮殿からヘリコプターでオリンピックスタジアムに向かうところです。映像ではスタジアム上空に到着したヘリコプターから007のテーマにのって女王がユニオンジャックのパラシュートでオリンピックスタジアムに舞い降りる演出です。
 国を代表して世界の多くが親しみ、楽しませるアイテムを沢山持っているイギリスの伝統文化の深さです。
 オリンピック出場アスリートが入場してきました。ボルト選手旗手のジャマイカに続いて赤のブレザーに白のスラックスの日本選手団が入場してきました。

(2)イギリスといえばビートルズ(Beatles)で決まりです。開会式の最後はやはりポール・マッカートニー(Paul Mac'cartny)が登場してきました。
 オリンピックスタジアムの特設の大鐘(ビッグ・ベンの会社製造)の下のステージ、グランドピアノを演奏して黒のラメ入りに肩から袖に赤いストライプ(stripes)の入ったスーツスタイルの70才とは思えない活気溢れるポールが、この場に贈ったのは「ヘイ・ジュード(hey jude)」です。

 ビートルズの今は亡きジョン・レノン(John Lennon)の息子ショーンに、当時ジョンが先妻と別れて悲しむショーンを勇気づけようとポールがつくったと言われている、ビートルズの楽曲のなかでもよりポピュラーで世界的にも支持の高い名曲です。
 ポールの作品の特徴が良く出たメロディラインの流れの美しい、途中転調も効かせた音楽性の高い作品です。

 私的なポールマッカートニー論とすれば、ポールは今は亡きジョンとジョージ(George Harrison)とを合わせて「ビートルズ(Beatles)」として、この日のためにその想いを込めてイギリスのため、世界のため、オリンピックゲームスのために歌ったはずです。
 その想いのためにこの歌を選んだのではないのでしょうか。

 むしろ仮に、ジョン、ジョージが存命であったとしたら、彼らの強い個性、自立性、ソロ活動の方向からすれば、この日の「ビートルズ(Beatles)」としての参加はなかったのではないのかと思わせるものがあります。
 ポールの万感の想いのヘイ・ジュード(hey jude)であったのです。
 いつまでも続くヘイ・ジュード(hey jude)のエンディング、「ラララ、ラララッラ」の大合唱でスタジアムが、オリンピックゲームスがひとつになりました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フロンティアを見失って。 missing a frontier

2012-07-27 19:54:17 | 日記
 (1)就職情報サイトの大学卒業予定者を対象にした調査で企業を選ぶポイントとして、「社風が良い」が55%と過半数を超えた。さらに「安定している」(42%)、「将来性がある」(40%)と続き、従来高かった「給与、待遇」、「福利厚生」は大幅に下がっていると言われている。
 雇用不安の時代を反映して、実利よりは安定と随分と現代若者の委縮感(daunted)に驚かされる。

 大学を卒業しても8万人の就職先が決まらない雇用不安の時代に、その難関を乗り越えてきても半年の内に二人にひとりが離職、転職すると言われる現代就職事情だ。
 そもそも冒頭調査回答率は30%を切る関心の低さで、それだけ余裕を持って構えられない、対応できない深刻な学生内心事情ということだ。

 (2)厳しい学生の就職事情の中で若者が当然のように萎縮している。社風が良いとか安定しているとか将来性があるとかは、かっての企業選択の普遍的な定番で経済黎明(れいめい)期、高度成長期の就職供給過多、優先時代の定番選択肢であって、現在のような需要過多、雇用不安の時代では突破力(breakover energy)、フロンティア(frontier)、ベンチャー(venture)志向の活力が感じられない、あまりに後ろ向きで委縮性の強い印象がある。安全思考のレトロ(retro)回帰だ。

 (3)これが委縮した現代若者思考の構造論なのだろう。大学も雇用不安社会を見据えての今や入学早々からの保証人を含めた就職指導ガイダンス、説明会の時代を演出してパラドックス(paradox)として若者の危機意識を強めている環境はある。

 企業の介在を強めて(許して)1年生からのインターシップ、果ては就職内定まで出して本来の大学教育、専門教育に弊害が出て教育問題化している。そうしておいて、企業は受け入れ後に大学生(就職者)の基礎能力不足のために自前補足教育をしなければならないなどとは、大学も企業も存在理由、本質論を見失った調整総合能力不足の時代だ。総合調整能力の起点となる政治の貧困が要因だ。

 (4)そこで社風が良いとはどういうことか。企業は人材資本育成による商品開発、成果主義で利益利潤をあげる環境システム整備(組織・生産ライン・現場)が基本目的だ。
 そういう企業構造の「流れ」を「円滑」に連携、継続、相乗して効果、付加価値をあげる環境づくり、工夫、対策の独自性が社風だ。

 「円滑」ということが企業人間関係には大事で、企業目的に一致結束できる効率的な手法で、効果(利益)に結び付くシステムだ。
 企業利益、利潤にだけ特化しての人間使い捨て(消耗品)であったり、負担過重性であったりではない良識、知識、発想の「自由性」、「応用性」、「創造性」の能力開発システムだ。

 (5)しかし、前提としての社風が良い以上に、自分の考え、存在で「社風」を変える、良くするという「フロンティア」性こそ若者思考には必要だ。
 安定している、将来性があるというのも同じ前提論であって、自分の考え、存在で変える、良くするという若者特性のフロンティア、ベンチャー思考とは異質なものだ。
 若者も、企業も、時代も突破力のないスケールダウンしている。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする