(1)年末恒例の今年の漢字一文字が「税」と決まって、京都清水寺貫主が大書した。こちらの方は岸田首相の防衛費増額などの財源を「増税」でまかなう方針に批判が起きると、今度は国民の「定額減税」を打ち出すあたふた騒動が話題になっての「税」一文字だ。
(2)そこに降ってわいた大谷翔平選手のドジャースとの10年1015億円の仰天、破格の契約報道だった。大谷選手のように年間通して米国在住(183日以上)する場合、米国で納税義務が生じるということで、単純計算で年100億円、税率が53.75%で、年55億円の税金(報道)だそうだ。
(3)実際には年俸総額が基準額を超えた場合、球団に課徴金がかけられる米国球界の制度のため、またその間補強などに球団の資金も必要になるので、大谷選手の要望で契約金額の97%が契約10年満了後にドジャース球団から支払われる方式がとられるという。どこまでいっても聞いたことがない仰天、破格の話だ。
(4)日本に税金を納めてほしいところだが、政治資金パーティ券キックバッグで国会議員が裏金として水面下で流用している国では、定額減税(ひとり4万円、念のため)は年収2千万円(国会議員除外のため)以上は対象外なので税金は納めたくないだろう。
(5)米国でもスポーツ選手としてはこれまでにない破格の契約金額であり、何しろ米国メジャーリーガーの強打者を押えての日本人大リーガーとして初めてのホームラン王を獲得したということで、評価はまた一段、二段・・・と上がった。
(6)多分、ビル・ゲイツさんなど巨大IT関連企業の巨億、巨兆の経営者、経済人、財界人が多くいる米国社会では日本とは関心を集める度合いは違うと思うが、それでも世界のスポーツ界でも前例のない破格の最高の契約金額を記録したホームラン王と破格、最高の契約金額という二刀流を実現した。
(7)日本にも自分の判断責任での企業損益の数兆円をポケットマネーで補てんするSBの孫正義会長(職名は当時)のような経済人もいて、「税」の質量公平性、「富」のノルマ以上キックバック再配分はボーダーライン(border-line)の国民としてはいかがでしょうか。