いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

辞任ドミノ論。domino theory of resignation

2022-11-30 20:43:26 | 日記
 (1)岸田政権は1か月の間に政治と宗教、政治とカネ、失言と多士済々に3人の大臣が辞任、更迭されて、今復興相も政治とカネの問題で野党の追及を受けておりこのままでは大臣辞任ドミノが止まらない非常事態だ。
 それぞれに問題は根深く、複雑でどうしてこういう人たちが議員になり、大臣にまでなるのかおかしな話だと書いたが、国会も国会で大臣が辞任したらそれでおしまいではいつまでたってもおかしな議員、大臣は出てくる。

 (2)こういう制度、体制、問題を本質的にあらためる、解決、方法を考えることが必要なのだが、そこに至らない、つながらない政治の怠慢性だ。国会議員の数が多すぎるのが本質論だ。
 財政健全化に向けて国民に負担を強いる以上、まず議員自らが身を切る覚悟を示す必要性から国会議員の定数削減が議論になることはあるが、利害関係のある国会がいくら審議しても自己に不利益な結論を導き出すことはできないでいる。

 (3)国会議員の定数削減で数が減れば比例して選挙での当選必要得票数は高まるが、それだけ選挙戦が激しくなり当選を目的の不正選挙が増えるとも考えられるが、一方でこれまで以上に広く理解、支持を得る有権者層、票田が増える可能性が高まることになる。
 定数が削減されれば国民、有権者の一人の候補者、そして議員に注がれる、意識する注目度は定数が多い時より比較大きくなり、つまりより目立つ存在になりおかしなことがやりにくい条件にはなる。

 (4)たとえば自治体でひとりの首長を選ぶ選挙で、国会議員国政選挙のような政治とカネ、不正選挙が行われたという話しはそうは聞かれない。幅広く支持を受ける層、票の範囲が増えて、小手先のおかしな選挙手法が通じなくなることは考えられる。
 と、期待論、本質論ではあるが、現在の衆参議員定数は多すぎて半数程度に定数削減することは財政健全化からも必要で、これまでの全国地域から多くの国会議員を選出してできるだけ広範囲の多様な国民の意見を代表して国会審議に反映するといってもそうとはならずに、派閥政治力学の数合わせに使われて議員数が多い分国会本会議や各委員会で意見を述べる機会もまったくない議員も多くいて、暇に任せてのおかしな議員も多くでてくる温床になっている。

 (5)選挙のたびに1票の格差問題が訴訟になり問題を根本的に解決するためには小手先の解決策ではなく、今の国会議員定数を半分程度に削減することに取り組む必要がある。

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W杯サッカーと原発。 world cup soccer and nuclear power plant

2022-11-29 20:29:01 | 日記
 (1)初戦で強豪ドイツに2対1で勝利した日本代表が2戦目コスタリカに0対1で敗北し、1次リーグ突破に天国から地獄の暗雲が立ち始めた。メディアは一斉に「日本痛恨の黒星」報道だ。
 「痛恨」(deep regret)とは誰の、誰のための、誰に対する「痛恨」なのか意味がわからない。

 (2)メディアにはよく考えてほしい。メディアが主語も形容詞も名詞もわからずに使って表現するのはどういうことだ。コスタリカに敗北した日本代表は懸命に戦ったことは実戦をみていればわかることで、負けようと思って戦って負けた訳ではない。

 (3)日本代表にとって「痛恨」は一切なく、勝つべく努力をして勝てなかった「無念」(regret)があるだけで、「無念」でしかない。終了のホイッスルは、次の戦いのホイッスルともいわれて、「痛恨」などあるわけもなく、味わう暇もなく、日本代表はすでに次の戦いに向けて前を向いている。

 (4)その紙面の裏をめくれば、政府は次世代原発の新増設、リプレース(建て替え)を推進する方針を固めたニュースだ。最長60年と定めた原発の運転期間を60年を超えて運転を可能とする新ルール案だ。
 政府にとっては根拠も対策も不完全な空虚な原発神話をもとに原発政策を推進して、こちらは正真正銘の「痛恨」の福島第一原発事故を引き起こして、現在も全国に避難住民を残しており、原発新増設、リプレース、60年を超える運転期間延長推進こそは政府のあってはならない「痛恨の黒星」だ。

 (5)こちらの「痛恨の黒星」は一発逆転の道はなく、40年以上の途方もない原状回復の道をたどるしかない、本当の悲劇だ。
 
 (6)サッカーW杯カタール大会は1次E組は4代表国の一転混戦模様で、今後のそれぞれの結果によっては何がどう転ぶのかわからない展開で、今は残された可能性に期待するのが残された道で、日本代表のひとつの敗北を「痛恨」などと先読みすることはメディア報道の信条ではない。

 (7)日本代表が何がどうなってチャンスが巡ってくる、抜け出すことがないわけではない。

 

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リカレントからリスキリング。 to reskilling from recurrent

2022-11-28 20:35:09 | 日記
 (1)岸田政権も推し進めていることもあり「リスキリング」(reskilling)という言葉をよく目にし、耳にする。「学び直し」と言っているが、かっても「リカレント」(recurrent)と言って社会人の「再入学教育」が注目、重視された。

 (2)基本的には同じことを言っているのだが、リカレントは鉄鋼、建設、製造業中心の高度経済成長時代の中で社会人一般としての管理能力、職業能力の再開発、向上を目指すものに比べ、リスキリングは情報化、IT、AI時代の社会人の細分化された専門的個別分野の技術力、能力の開発を目指すものだ。

 (3)日本は情報化、IT、AI時代に世界から遅れて、DX人材が不足、育たない問題を抱えている。ようやく政府もデジタル庁を設置して省庁横断的行政改革に取り組んでいるが、東大も中高生、社会人を対象に「メタバース工学部」を開設してリスキリング講座、DX人材の開発、育成に乗りだした。

 (4)大学もかっての閉鎖的体質から少子化時代を迎えて社会、地域に広く開かれた大学として大学の持つ専門的、先進的、開発的知識、能力、技術を伝え、活用する変革に取り組んできた。東大「メタバース工学部」は仮想空間で講座を開設し、どこに住んでいても参加できるリスキリング・イノベーションで指導陣も「最近まで企業で実践の場にいた人が講師」(報道)で同講座のスポンサーも兼ねている。

 (5)情報化、IT、AI技術は社会、企業構造を変えているが、大学教育をも変えようとしている。大学もかっては専門的技術能力、開発力、知的財産を活かして大学発ベンチャー起業の促進に取り組んだが、資金力、人材力に問題があり定着せずに、リスキリング講座、メタバース工学部構想はベンチャー起業への期待も大きい。

 (6)政府のデジタル庁はなかなか成果が出ずに、政府は国民個人の資産を全管理し税収率を上げるマイナンバーカード取得が進まないことから、国民健康保険証と一体化(紙ベース廃止)することを唐突に発表して混乱、物議を招いている。

 (7)政府にこそ、リスキリングが必要だ。リスキリングの流れは大学の国際化に乗り遅れた大学が社会人の職業能力の再開発、DX人材開発するものであり、一方で入試改革でそもそも高い能力を持つ学生を集めて高度な学問を進めようという安易に手抜き教育の反比例に向かうものであり、方向性が定まらない。

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今年の‘裏’大ニュース。 the inside big news in this year

2022-11-26 20:11:03 | 日記
 (1)今年の十大ニュースはこれから何があるかわからないが8,9月までの間にほとんど出揃った感じで、ここでは「裏」大ニュースを考えてみた。

 (2)サッカーW杯カタール大会で日本代表が今まで勝ったことがなかった優勝経験国のドイツに2対1で勝利して、予想どおり24日の東京株式市場でW杯関連銘柄が大幅に値上がり(報道)した。
 ちょっと見には「表」十大ニュースに入りそうだが、W杯で優勝したわけでもなく強豪国ドイツに勝ったといっても初戦でそこは大騒ぎせずにこれからが大事だと、今はサラッと受け流して「裏」大ニュースだ。

 (3)日銀黒田総裁が就任以来9年余り物価上昇率2%達成を言い続けて一向に実現できずに、来年春の退任時期が迫ってきてここに来ての欧米との金利格差、円安、ウクライナ情勢の影響で40年ぶりの物価上昇3.6%を達成したのは皮肉たっぷりで「裏」大ニュースだ。
 黒田総裁も賃上げのともなわない物価高で喜べずに、インフレに苦しむ欧米の金利引き上げに助けられての思わぬ「目標」大幅達成となった。国民生活への負担も大きく、喜びもかみ殺すしかない「裏」大ニュースだ。

 (4)あらゆるものが一斉値上がりする中で、岸田内閣支持率だけは急降下して20%台の危険水域に突入したのは大臣任命責任、独断専行の行政手法をみれば当然だが、この落差が皮肉に見えて「裏」大ニュースだ。

 (5)政府が来年春からの電子マネー給料の支払いを解禁した途端に米大手仮想通貨交換所FTXトレーディングが経営破たんしたのは、時期を合わせたようでこんなことが起きるぞと見透かした「裏」大ニュースだ。

 (6)今年のNHK紅白歌合戦にチューリップがサプライズで出るかもというニュースは何を考えて書いているのか、何も考えないで書いているところが「裏」大ニュースだ。
 盟友の安部俊幸さん(G)を亡くして、紅白とは音楽観の違いもあり、紅白でもないし、50年コンサート開催中に12月一杯はチューリップの予定がポッカリ空いているところがそうなったのか、財津さんも仕事抜きでサッカーW杯を楽しみたいだろうし、カタールにでも観戦に行くのか(これもないと思うが)、独自の音楽観の高さ、創造性、先導性で音楽活動をしてきて、紅白の話題性でもないだろう、まったくの「裏」大ニュースだ。

 (7)JAXAははやぶさ2号が小惑星「りゅうぐう」から宇宙創成を探る物質を持ち帰って話題になったが、その後世界需要に応えるロケット発射実験に失敗して、今度は米国が再び人類を月に送り込むアルテミス計画の大型ロケット発射実験で打ち上げられたJAXAの月着陸を目指す小型宇宙衛星がその後アンテナが太陽と違う方向を向いて修正できずに、通信不良で月着陸計画の失敗に終わった。国際宇宙ステーション滞在経験のある宇宙飛行士の研究改ざん、ねつ造も報道されて問題続きで「裏」大ニュースだ。

 (8)今年は2月の露によるウクライナ軍事侵攻に始まり、「表」、「裏」大ニュースも暗いものが多く、世界、日本ともに息苦しい(stifling)1年を終えようとしている。
 今年最後にサッカー日本代表が暗い1年すべてをひっくり返す大ニュースが聞けるのか、これは「裏」大ニュースに入れないでおく。

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値上げの息苦しい1年。 one year of stifling price raising

2022-11-25 20:36:26 | 日記
 (1)今年は2月の露によるウクライナ軍事侵攻に始まって世界的な石油高騰、急激な円安により4月と10月に多品目の一斉値上げが続き、息苦しい1年を過ごしてきた。来年にかけても電気、ガス料金の大幅な値上げが予定されており、国民生活には厳しい負担増が待ち受けている。

 (2)40年ぶりの物価上昇率3.6%となり、最近のGDPは4四半期ぶりにマイナス成長となり個人消費が伸びなかった(前期比0.3%増)ことが原因だった。物価値上げはこれまでは買い置き、買い控えを防ぐために直前になってのそれぞれの事情に合わせての値上げ発表が多かったが、今回は昨年末から今年4月の一斉値上げの発表があり、さらに10月からの2度目の一斉値上げに来年の影響力の大きいインフラ、電気、ガス料金の値上げまで発表されており、従来の値上げスタイルとは異なった対応が目につく。

 (3)世界的な石油高騰による流通価格の値上げに円安の輸入原材料の高騰でほとんどの商品価格にわけへだてなく影響したことが事前予告の一斉値上げにつながった。こうしたことが国民消費者にとっては年間を通して物価値上げの圧迫を受けて、前出のように個人消費が伸びなかったGDPマイナス成長の要因だ。

 (4)中にはコロナ社会で通勤者、乗客が減少した鉄道会社がもっと前に値上げをしても良かったが物価一斉値上げに合わせて乗車料金の値上げに踏み切る便乗値上げのようなものもあって、ガソリン価格の高騰も価格設定構造(毎日変動、近隣GS比較検討)の検証もなく闇雲に政府が石油元売りへの補助金で支援するという対策は、中間検証では補助金が消費者対策ではなく企業損益の補てんに使われていた事例(報道)も報告されて、時期的一斉値上げの盲点ともなった。

 (5)物価値上げが従来の買い置き、買い控えを防ぐ直前型からあらかじめ時期を定めて事前予告型一斉値上げに代わったのは、消費者の輸入商品への依存、購入志向が増えたことと企業の原材料を輸入に依存する構造改革が影響していると考えられ、急激な円安による輸入価格の変動、高騰で企業の対応力、即応力がむずかしい事情もあげられ、日銀の金融緩和持続の影響も考えられる。

 (6)物価値上げは来年に持ち越されて、値上げの息苦しい新年を迎えることになる。

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