いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

敗北の代執行。 substitute execution of defeat

2023-12-29 20:31:05 | 日記
 (1)岸田政権が沖縄米軍基地の辺野古移設工事にともない、政権として初めての「代執行」を実施する。国家、国民、社会の権利、利益を守るためにするべき代執行を「米軍」のために実施するという、岸田政権としては恥ずべき行為だ。

 (2)これまで日本政府が沖縄米軍基地問題で本当に真剣に沖縄県、県民の負担軽減のために米国政府と向き合い交渉してきたのかはわからない。
 米国、米軍の治外法権化の中で米国の言いなりになって(させられて)米国、米軍の権利(地位協定)、利益(アジア、中東などの軍事戦略)のために沖縄県、県民に過度の負担、責任を押し付けてきて、沖縄県、県民がせめて普天間飛行場の移設先について県外への移設を望む当然の反対行動に対して岸田政権は本来、国民、県民の権利、利益を守るべき代執行を今回政権として初めての権利行使として「米軍」のために実施するという理不尽(unreasonableness)な敗北(defeat)行為だ。

 (3)米軍基地の辺野古沖移設にあたっては貴重な海洋生物の生態、形態保存が指摘されて、基地工事が進んでから軟弱地盤がわかりその設計変更にからむ今回の政府の代執行であり、事前調査、設計が十分でなかった政府の責任問題であり、今回政府の責任をさらに沖縄県に政府として初めての代執行実施として押し付けるという岸田政権の米国追随、従属政治のあらわれだ。

 (4)国家としては権利(日米安保)、約束(辺野古移設が唯一の解決策)を守ったのかもしれないが、せめて国民、社会の権利(共同責任)、利益(国民主権)を守るために初めての代執行実施であれば説得力があった。
 少し前の世論調査では、沖縄に70%以上の米軍基地が集中することに国民の過半数がやむを得ないと判断し、自分の生活さえよければそれでいいという小市民的国民意識(the petite vourgeoisie)の中で辺野古移設工事の政府の代執行が実施される。

 (5)沖縄米軍基地問題は、後世の歴史評価を待たなければならない。

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