いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

秀吉の朱印状。 an epistle of vermilion seal from Hideyoshi

2019-03-29 20:22:47 | 日記
 (1)400年超以前に豊臣秀吉が重臣加藤清正に宛てた「朱印状」(an epistle of vermilion seal)が愛知県刈谷市の寺で見つかったニュースは歴史の重みを実感させられるものだった。

 1592年3月秀吉に朝鮮出兵を命じられた清正に宛てた秀吉の命令書で、主君の命として大事に保管してその価値の大きさから400年超にわたって受け継がれて「江戸時代に旧刈谷藩士だった旧家の菩提寺で発見」(報道)されたというものだ。

 (2)織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といえばともに一時代を築いた尾張武将として有名だが、そのひざ元の寺で400年超を超えて秀吉の朱印状が保存されて発見されるというスリリングな歴史の伝承だ。

 現在でいえばトランプ大統領の大統領令といえるもので、いつの日かにイスラエルにかかわるエルサレム首都承認、ゴラン高原の主権承認の大統領布告書が数百年後に発見でもされて、その時中東情勢がどう変化しているのかいないのか興味、関心のあるところでもある。

 (3)今となっては歴史上の時代を動かした人物が直接命じた(筆記は秀吉本人ではなく書記役が秀吉の命を記してそこに秀吉の朱印を押しているー報道)朱印状が400年超を超えて現存していたという時代と年代を今に残しそこに現実としてあるという歴史ロマンには、あらためて日本の歴史、伝説、文化を実感できるものだ。

 最近でも九州地方でこれまでの年代記録を塗り替える最古の時代の鉱石が発見されたニュースもあり、日本列島がまだアジア大陸にの一部であった時代のものといわれて、どういう経緯で大陸とつながってきたのか学術的研究がさらに進められる期待がある壮大な歴史ロマンだ。

 (4)日本人が住む列島大地は、長い歴史、伝説、文化の中で天皇、公家、武将らによる覇権、勢力争いがくり返しくり広げられて、戦いの戦場でもあった。首塚とか当時の歴史を残す遺跡もいたるところに点在して、この住んでいる大地の下には何百年、何千年の戦人(いくさびと)の思いが沈んでいるのかと思うと、不思議な感覚を覚えることもある。

 それが歴史の伝統、伝説、文化の重み、ロマンというものなのだが、冒頭のように400年超を超えてまだ秀吉の朱印状が関係者ゆかりの地方の寺で発見されるというニュースは、歴史、伝説、文化の伝承の中で暮らす日本人としての重みを増すものだ。

 (5)4月1日には新元号が発表されて、5月1日からは新天皇即位、新元号公布で日本にとってあたらしい歴史、時代が始まる。
 現在日本は民主主義、自由主義国家として平和憲法のもとで国民主権、平和、自由、人権を基本理念としてGDP世界第3位の経済国として情報化、近代化を進めている。

 それぞれの歴史、伝説、文化を持つアジア近隣国とは、それぞれに抱える問題、課題と向き合い、主権争いも絶えることがない時代の中にある。

 (6)数百年先の日本に現在の日本が今度は「平和国家」として歴史を残す、伝えることができるのか、考えさせられる秀吉の朱印状の発見だ。

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Jazz tonight - 児山紀芳アーカイブ集。 koyama kiyoshi archive collection

2019-03-28 19:44:17 | 日記
 (1)Jazz tonight(NHK FM)に児山紀芳さんが戻ってきた。「みなさん こんばんは 児山芳紀です」で始まるあの声、空気は、何と言ったらいいのか言葉で表現できない空気感というものが伝わってくる瞬間だ。

 児山紀芳さんのジャズ歴史すべてがアーカイブ(archive)になって、伝説になった。

 (2)対談の名手で飾らない、わかりやすく、それでいて経験、知識、取材、交友、交流に裏打ちされた精神文化性が高く、泰然自若で聞くものを惹きつけるJazz tonghit 児山紀芳さんの過去の記録(archive)放送からのダイジェスト版が放送された。 

 児山紀芳さんの「声」でJazz tonightを聞きたいという多くの要望による(放送コメント)放送だ。

 (3)まずはジョン・コルトレーン(ジャズサックスプレーヤー)来日記者会見で、児山紀芳さんが10年後に何になりたいか質問したのに対して「I want a saint」(聖者になりたい)とコルトレーンが答える当時の実況放送、そしてアーカイブゲストのコルトレーン研究者がその後言葉どおりにコルトレーンが教会建設にかかわったという話だ。

 (4)愛知県岡崎市の内田修さん(医師、日本ジャズ史の祖)宅での児山紀芳さんとの対談放送、シャンソン喫茶の銀巴里で金曜の昼だけなんとか使用を許されて当時無名の若い日野皓正さん(ジャズトランペット)などにジャズ演奏のステージを提供した話の実況放送だ。
 内田さんは医師の仕事の中でこの録音のため岡崎から夜行列車で通ったという(貴重で豊富な内田ジャズコレクションは岡崎市に寄贈されたー本ブログ注)。

 (5)児山紀芳さんと旧知のヘレン・メリルさん(ジャズボーカリスト)が若いころにサラ・ボーンさん(ジャズボーカリスト)の自宅での誕生日パーティーで一緒に歌っためずらしいプライベート録音の放送、普通は門外不出のものでここでしか聞かれない貴重な録音放送で興味、関心のつきないアーカイブ・コレクションだ。

 (6)児山紀芳さんの飾らない、自然な日本人発音のそれでいてすべて伝わるという英語の対談もたくさん聞けた。これまでも児山紀芳さんをしのぶ番組企画はあったが、やはり児山紀芳さんの「声」でJazz tonightをを聞きたいとの要望がたくさん寄せられての今回の児山紀芳アーカイブ集放送だ。

 児山紀芳さんの「声」が醸し出す独特の空気感、経験、取材からくる説得力、解決、評論の確かさが聞くものを惹きつける。

 (7)本ブログでも書いたが、海外での長い取材経験ながらネイティブな発音の英語ではなく、日本人が發音する丁寧でゆっくりとしたわかりやすい英語発音でそれでいてすべて伝わるという飾らない人柄、人間性は日本人に英語はこれでいいんだと教えてくれる勇気を与えるものだ。

 (8)児山紀芳さんのジャズ歴史、伝説、アーカイブは1日三昧でも語りつくせないものであり、いつの日かには児山紀芳さんの空気感を乗り越えていかなければならないものだが、飾らない人間性、経験、知識の深さは大きいと教えられる児山紀芳アーカイブ集だ。

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米国のイスラエル化。 Israel style of usa

2019-03-27 20:32:45 | 日記
 (1)米国のイスラエル化(Israel style of usa)だ。エルサレムをイスラエルの首都と認めたトランプ大統領が今度はイスラエルがシリアから奪い占領支配するゴラン高原をイスラエルの主権が及ぶと承認(大統領布告書)した。

 米国が承認しようとそれが国際的に正式に公的効力を持つというものではなくイスラエルとシリアの当事国間の解決問題ということなのだが、問題はやはりイスラエル寄りを加速するトランプ大統領の対応、米国のイスラエル化だ。

 (2)中東は石油資源が豊富でイスラム国が多く、そこにクサビを打ち込む米国の支援によるイスラエルという拠点国を確保したい米国の石油、宗教戦略であるが、トランプ大統領になってイスラエル支持が軍事支援にとどまらずにイスラエル主権拡大に踏み込んだ政治的支援が加速している。

 米国との結びつきが強いイスラエル・ネタニヤフ首相が改選を迎えて国内事情で司法捜査を受けて劣勢が伝えられ(報道)ていることや、トランプ大統領も20年大統領再選目指して国内の強固な岩盤支持層の「イスラエル・ロビー」(米政界に強い影響力を持つイスラエル系米国人)の支持をつなぎとめておきたい双方の選挙事情が背景にある。

 (3)ま、しかし米国がいくら中東戦略の足がかりとなるイスラエル支持、支援が必要とはいえ、エルサレムのイスラエル首都化、ゴラン高原のイスラエル主権承認というのは、国際政治現状論からいっても根拠のない力学論であって、覇権国家米国にとって意図はあってもあまりにも意味のない無謀論でしかない。
 どうしてそうするのかは前述したが、米国のイスラエル化でしかない無用論だ。

 (4)トランプ大統領は移民、難民排除の論理でメキシコ国境沿いに壁を築くと宣言して予算化を進めているが、現実は国内支持基盤の移民層の「イスラム・ロビー」の強固な岩盤支持層に支えられて、その顔色をうかがってのイスラエルへの政治的支援を加速している。

 報道でも「イスラエル・ロビー」が多数参加した集会でトランプ大統領のゴラン高原の主権承認が報告されると参加者は立ち上がって拍手し(映像)、集会後のインタビューでもトランプ大統領を支持する声が聞かれた。

 (5)来年の米大統領再選に向けた利益誘導の支持層つなぎ止めの戦術であり、米国でこういう政治理念が米国政治を動かしていることを目の当たりにして、米国には民主主義、自由主義、理想主義が崩壊していることを実感させられる。

 問題はイスラエル化した米国に対して議会からも反対、反発、懸念(報道)がでていないことだ。

 (6)下院は野党民主党が多数を奪還したが、「ロシア疑惑」でも報告書はトランプ大統領の疑惑を晴らしたものでトランプ大統領を弾劾に持ち込む手立てを見失っている。
 このまま米国のイスラエル化が進めばトランプ大統領の来年の再選もみえてきて、トランプ戦略の思うとおりの結果になるだろう。

 (7)トランプ大統領は政治にビジネスライクを持ち込んだと書いたが、大きな理想主義の米国政治が利益誘導、都合主義にこじんまりと固まって小さくみえて、世界をただ分断している。

 

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ロシア疑惑ー深い霧。 russian doubt - a deep fog

2019-03-26 19:33:36 | 日記
 (1)米国にして「ロシア疑惑」(russian doubt)とはあるのか、おかしな話だ。16年共和党トランプ候補と民主党クリントン候補が争った米大統領選で、トランプ陣営がロシアと共謀してサイバー攻撃を仕掛けてクリントン候補のメールを暴露してクリントン候補が公務に私用メールを使っていたことなど説明に追われてイメージダウンをはかったといわれている。

 (2)現在の米露関係をみればINF条約からの撤退など対立構図が強まっているから考えられない米露共謀疑惑だが、16年大統領選中からトランプ大統領誕生時はトランプ大統領はロシアのプーチン大統領との親密、協力関係に期待を示していたこともあり、今のように険悪なものではなかった。

 (3)ということで、トランプ陣営がロシア側を使ってサイバー攻撃を仕掛けクリントン候補のメールを暴露して、共謀してクリントン候補を非難、中傷、攻撃したとされる疑惑だ。
 2年に及ぶFBIなどの調査の段階ではトランプ大統領が調査に前向きな当時のFBI長官を解任するなど露骨な政治干渉も話題になっていた。

 今回調査にあたったモラー特別検察官の検査報告書では「2016年米大統領選に関しロシアとトランプ陣営が共謀した証拠は見つからなかった。トランプ大統領の司法妨害容疑については、罪を犯したとも潔白とも結論づけられない」(趣旨報道)と結論づけた。

 (4)2年間の調査としてはわずか4ページの報告書(報道)で、トランプ大統領、陣営の直接関与の疑惑は晴れた格好となった。司法妨害についてはあるともないとも結論づけずに「灰色疑惑」とした。

 16年大統領選は政治経験の豊富な民主党クリントン候補と政治経験のない不動産王の共和党トランプ候補との争いになって、これまでの米大統領選同様に候補者同士の批難、中傷、攻撃合戦の中でクリントン候補のメール暴露によりイメージダウンをはかった。

 (5)大方のメディアの予想に反してトランプ候補が現状不満の白人マイノリティ層の支持などを背景に勝利して、後のトランプ大統領によりフェークニュースと決めつけられてメデャイ批判攻撃となった。

 通常の候補者同士の争いであれば、主義、思想、制度の違う米露が米大統領選の勝利のために手を組むなどとは考えられないことだが、トランプ候補陣営なら考えられなくもないという「ロシア疑惑」のミソだ。

 (6)政治に実業家としてのビジネスライクを持ち込んだトランプ大統領であるので、その原点、出発点の大統領選で政治経験豊富で知名度の高いクリントン候補の優位性の弱点探しのために、ビジネスライク手法でつながりのあるロシア経由を使ったのではないのかの「ロシア疑惑」疑念だ。

 現在の米露関係では考えられない「ロシア疑惑」であるが、覇権国家としての米国の権威からわずか4ページの報告書でトランプ大統領陣営の疑惑を晴らすという結論意外に米国のステータスを守る方法はなかったのではないのか。

 (7)2年間の調査では500人にのぼる関係者聴取があったいわれているが、こと詳細を述べれば結論にも疑惑が向けられて、世界の民主主義、自由主義の覇権国家米国のステータスとしてよりによって大統領選でロシアの協力を得ていたなどとなれば、世界を揺るがす米国のステータス低下を招くことになる。

 米国のステータスを守る、維持する必要からの4ページの疑惑を晴らす報告書と考える。もちろん真実は深い霧(a deep fog)の中だ。

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作品自粛論。 self-control of works of art

2019-03-25 20:21:30 | 日記
 (1)芸能人の禁止薬物使用違反が後を絶たない。まるで流行のようであり、そうすることがステータスであるかのような軽さだ。最近麻薬取締法違反(使用)容疑で逮捕されたミュ-ジシャン、俳優(51)は20代の頃から禁止薬物を使用していた常習者との報道だ。

 禁止薬物や飲酒運転は各国事情によって基準、取扱いが異なり、海外渡航などで基準、法令がゆるい国で合法的に使用して、そのまま禁止薬物対象の日本で使い続けるという流行、ステータスのケースも考えられる。

 (2)禁止薬物撲滅は使用する本人の健康影響、常用する精神不安定による社会反作用、不法販売を収入源とする反社会勢力の存在など被害影響が不特定、広範に及ぶ対策として必要なものだ。

 禁止薬物を使用する人間の摘発とともに不法販売、流布する組織の摘発、壊滅は同時進行で行わなければならない問題だ。禁止薬物の使用は使用者本人の健康影響、社会反作用影響の大きさから、摘発とともに制裁効果も大きくして撲滅効果を高めようとしている。

 (3)芸能人の場合、これまでの発表、出演作品の中止、停止、自粛が進められて姿を消すのが一般的だ。これに対してミュージシャンの坂本龍一さんなどから本人の不法行為とその発表、出演作品とは区別されてこれらを中止、停止、自粛すべきでない趣旨意見が寄せられている。

 芸能人の場合は自然格戸籍上の本名のほかに法人格の芸名が存在するケースも多く、事件は戸籍上の本人、本名を対象として処罰されるものであり、法人格としての芸名とは切り離して考えるという考えもある。
 また一般的に法人格としての芸名のほうが広く知られているとしても、その芸名のもとでその作り出す発表、出演作品とは別人格、区別されるものという考えもある。

 (4)選挙立候補では本名よりは芸名が広く一般的に認知、周知されている場合には、芸名を立候補者名として使用、登録できる。芸能人の場合も本名以上に芸名が広く一般的である場合も多く、その芸名を使った作品となれは作品だけが独立して別ものとして存在するというのもむずかしい。

 アーティストとして芸名と作品の一体感、共通性、共有性、相乗性は強いことを考えれば、芸名(本名)と作品を別人格として考える以上の強い結びつきが考えられる。

 (5)法律論、社会思想論としてそれぞれ立場、理論はあるが、本人が不法行為として処罰の対象になり法的責任、制裁を受けているのに、その作品まで社会的制裁をすべきか、する必要があるのかという社会パラダイム(paradigm)の観点からは、本人処罰と作品否定、制裁とは切り離して考えられるものである。

 これを一体化、一元化するのは前述した芸能人の禁止薬物使用違反が後を絶たずに、知名度、注目度の高さから社会的反作用の影響力も大きく、犯罪撲滅にはその付加価値を否定することから禁止薬物使用撲滅効果をはかるというコンプライアンス遵守対効果を狙ったものだ。

 (6)アーティスト活動をするものからの同じ利益を守る考え方と社会思想、パラダイム、反作用の影響力を考える見方と違うことは理解できる。
 芸能人の犯罪とその作品の取扱いというのは自粛という自発的、自主的行為が一般的なので、不法行為の本人は法的制裁を受けていることを考えれば、その作品まで否定、社会的制裁が及ぶというのは行き過ぎと考えられる。

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