本田(FW)はフィールドに顔を埋め、ゲームキャプテンの長谷部(MF)は無念の表情で口
元を結び、立ち上がる。長友(DF)は座ったまま、ぐっと身を乗り出し逆八の字の眉、目で
口を結んでただ一点を凝視する。駒野(DF)は悟りきったかのように、ボー然と両手を脇に
そえて座り込む。
ワールド杯サッカー南アフリカ大会、第19日。決勝トーナメント1回戦の日本代表対パ
ラグアイ代表。前、後半の90分と延長の前、後半30分の120分間プレーして、共に0点。
もう、「勝者もいなければ敗者もいない(we have no victor and loser)」。
PK(penalty kick)戦の結果、パラグアイ代表の5人目のキックボールが、川島(GK)が右
に動いた逆サイドのゴール左すみに突きささり、PK戦3対5で日本代表が最後のキッカーを
残して、ベスト8への道を絶たれただけだった。
ゲームは個人スキルで中盤を支配するパラグアイ代表の決定的なゴールチャンスを2度、
3度、4度と日本ディフェンスが固いディフェンスプレーで防御する。
パラグアイの左サイドからの短いパス回しの連携でゴール正面に迫ると、右から闘莉王(DF)
がそのプレーヤーにスライディングで身体を預けて決定的なシュートを打たせない。
ディフェンスラインを下げた日本ディフェンスの最終ラインの左サイドの間をスーッとドリブル
で抜けるパラグアイ。決定的なインゴール・シーン。瞬間、川島(GK)がシュート前のボール
にスライディング。闘莉王(DF)のチェックを受けたパラグアイプレーヤーのシュートボールは
力なく川島(GK)の足に阻まれた。
日本代表も前半から松井(FW)がドリブルで中央に上がり、そのまま強烈なミドルシュート
を放つがクロスバー直撃。
前半終了間際には、松井(MF)の右サイドの突破から中央の本田(FW)にスルーパスを送
るが、本田(FW)の強烈な左足シュートは精度を欠いた。
パラグアイ代表は、ディフェンスラインの裏のスペースを固めて、裏サイドを与えず、中盤では
個人スキルで積極的にボールにからんで、日本代表に余裕のボールコントロールの時間を与
えない。
本田(FW)、松井(MF)もディフェンスに追われてなかなかパラグアイゴールに近づけない。
川島(GK)はパラグアイサイドへの長いキックで、日本のフリーキックのチャンスをさかんに
狙う。日本のフリーキック・シーンもいくつかはあったが、直接ゴールを狙うことはなくパラグア
イゴール前の厚いディフェンスに阻まれた。
PK(penalty kick)戦は、ひとりの力がどうのこうのではない、ディフェンス・オフェンス一体の
「チームプレー」。日本代表は、最後は、世界に通用することを実証してみせた「チームプレー」
のゲームの中で、ただベスト8への道を絶たれただけだ。
もちろん、120分のこの白熱したゲームに「勝者と敗者もなく(we have no victor and loser)」、
ただベスト8進出のチームがあるだけだった。
松井(MF)、本田(FW)、長谷部(MF)と海外でプレーするプレーヤーが実力レベルを示した。
元を結び、立ち上がる。長友(DF)は座ったまま、ぐっと身を乗り出し逆八の字の眉、目で
口を結んでただ一点を凝視する。駒野(DF)は悟りきったかのように、ボー然と両手を脇に
そえて座り込む。
ワールド杯サッカー南アフリカ大会、第19日。決勝トーナメント1回戦の日本代表対パ
ラグアイ代表。前、後半の90分と延長の前、後半30分の120分間プレーして、共に0点。
もう、「勝者もいなければ敗者もいない(we have no victor and loser)」。
PK(penalty kick)戦の結果、パラグアイ代表の5人目のキックボールが、川島(GK)が右
に動いた逆サイドのゴール左すみに突きささり、PK戦3対5で日本代表が最後のキッカーを
残して、ベスト8への道を絶たれただけだった。
ゲームは個人スキルで中盤を支配するパラグアイ代表の決定的なゴールチャンスを2度、
3度、4度と日本ディフェンスが固いディフェンスプレーで防御する。
パラグアイの左サイドからの短いパス回しの連携でゴール正面に迫ると、右から闘莉王(DF)
がそのプレーヤーにスライディングで身体を預けて決定的なシュートを打たせない。
ディフェンスラインを下げた日本ディフェンスの最終ラインの左サイドの間をスーッとドリブル
で抜けるパラグアイ。決定的なインゴール・シーン。瞬間、川島(GK)がシュート前のボール
にスライディング。闘莉王(DF)のチェックを受けたパラグアイプレーヤーのシュートボールは
力なく川島(GK)の足に阻まれた。
日本代表も前半から松井(FW)がドリブルで中央に上がり、そのまま強烈なミドルシュート
を放つがクロスバー直撃。
前半終了間際には、松井(MF)の右サイドの突破から中央の本田(FW)にスルーパスを送
るが、本田(FW)の強烈な左足シュートは精度を欠いた。
パラグアイ代表は、ディフェンスラインの裏のスペースを固めて、裏サイドを与えず、中盤では
個人スキルで積極的にボールにからんで、日本代表に余裕のボールコントロールの時間を与
えない。
本田(FW)、松井(MF)もディフェンスに追われてなかなかパラグアイゴールに近づけない。
川島(GK)はパラグアイサイドへの長いキックで、日本のフリーキックのチャンスをさかんに
狙う。日本のフリーキック・シーンもいくつかはあったが、直接ゴールを狙うことはなくパラグア
イゴール前の厚いディフェンスに阻まれた。
PK(penalty kick)戦は、ひとりの力がどうのこうのではない、ディフェンス・オフェンス一体の
「チームプレー」。日本代表は、最後は、世界に通用することを実証してみせた「チームプレー」
のゲームの中で、ただベスト8への道を絶たれただけだ。
もちろん、120分のこの白熱したゲームに「勝者と敗者もなく(we have no victor and loser)」、
ただベスト8進出のチームがあるだけだった。
松井(MF)、本田(FW)、長谷部(MF)と海外でプレーするプレーヤーが実力レベルを示した。