いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国会空転の問題責任。 responsibility of empty race of the diet affairs

2018-04-30 20:09:20 | 日記
 (1)森友、加計問題を巡り財務省不正に麻生財務相責任辞任を求めて野党が態度を硬化させて、国会審議を拒否し続けて空転が続く。26日は自民党と公明党に一部野党が出席して衆参の予算委員会集中審議が開催された。

 与党の質問時間が終了すると予算委員長は野党の出席が得られないと述べて、野党の質問時間待ちの1時間半を安倍首相と麻生財務相が委員会室の自席に座ったままただ時間の経過を待つという異常事態が続いた。

 (2)与党単独で予算委員会を強行したものだ。野党第1党の立憲民主党の枝野代表は、政府の答弁、出す資料がいいかげんな中でまともな国会審議はできない趣旨発言をして国会審議ボイコットを正当化すれば、与党自民党は安倍首相、麻生財務相が1時間半も委員会室の自席に座ったままで何もできない時間のロス、浪費をムダと野党の審議拒否を批判している。

 (3)与党は27日には「働き方改革」関連法案を単独で衆院審議入りさせた。働き方改革は、本来、企業、働くものが自主的、自律的に考え、労使双方で話し合い、協議して決めるものだから、すでに企業では改革が始まっているところもあり、与党単独で審議入りしても大した影響力のあるものではない。

 残業時間の上限規制、裁量労働制の問題はあっても実施する企業、労働者がどうとらえるのかの本質論はあり、たとえば企業、労働者の意識が変わらなければ残業を自宅に持ち込むことによって実質残業規制の実効性に疑問のつくもので抜け道はいくらでも考えられる。

 (4)国会空転(empty race of the diet)は今日のように安倍政権、政府の目に余る堕落、腐敗の国民批判は大きいが、それに合わせるように国会審議を拒否、ボイコットする野党の戦術に対しても時間が長引きこう着状態が続けば同じように国民感情からは審議拒否に固執、執着する野党に対しても国民の批判は向けられるのは過去の経緯からもあきらかだ。

 (5)やはり安倍首相が1時間半も委員会室の自席で何もしないで野党の質問を待って時間の経過を待つだけがあからさまに報道されるのを見れば、国会空転の異常さは審議ボイコットの野党の問題責任にも向けられる。

 枝野代表が安倍首相、政府の答弁、資料がいいかげんで審議に値しないものだというなら国会審議で、質問で「まともな」答弁、資料を引き出す審議攻勢、努力をすべきであり、相手がそうだからこちらも応じないでは問題の解決、解消にはならない。

 (6)日本国内の政治の堕落、腐敗が続いている中で、政治的意味のある歴史的な南北首脳会談に続き米朝首脳会談も予定されて国際政治、社会は大きな変革期、変動期を迎えており、国会空転をしている政治状況ではない。

 

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韓国での南北首脳会談。 summit between south & north korea in south korea

2018-04-28 19:55:41 | 日記
 (1)米朝首脳会談を控えての政治的、歴史的意味のある南北首脳会談だった。南北首脳会談は今回で3回目だが、これまでの2回は北朝鮮側で開催されており、韓国側で開催された最初の南北首脳会談(summit conference)だ。

 それだけ北朝鮮金正恩委員長にとっては切実な問題だったことが伺える。会談冒頭、韓国文大統領が北朝鮮側から白頭山に行きたいと述べたのに対して、金委員長は文大統領が北朝鮮側に来られたら正直、交通の不備が心配だ(報道)と正直にインフラの遅れを嘆いたといわれる。

 (2)国連安保理の経済制裁強化が北朝鮮に影響を与えていることを示すもので、やむにやまれぬ北朝鮮側の韓国側に出向いての南北首脳会談だったことが伺える発言だ。
 金委員長は会談後の共同発表で「一つの民族、一つの言語、一つの歴史、一つの文化を持つ北と南が本来のように一つになり繁栄を享受することができる」(報道)と述べて、自主的な南北統一、平和に言及している。

 かっての米ソ冷戦時代の代理戦争として朝鮮半島を二分して同じ民族が軍事対峙する韓国と北朝鮮であり、南北統一は悲願でもある。ソ連邦が崩壊した後も現在北朝鮮の後ろ盾の中国と韓国と軍事同盟関係にある米国のそれぞれが影響下にあって対立が続いている。

 (3)同じように当時の米国とソ連の影響下にあって同じ民族同士が二分されたベルリン、ドイツはソ連邦の崩壊によってベルリンの壁が取り壊されて東西ドイツの統一が実現したが、朝鮮半島の韓国と北朝鮮は自由主義、資本主義体制と共産主義、独裁国家体制とに二分されており、民族統一は簡単ではない。

 どちらかの主義、思想、体制が崩壊しない限りは統一というのは困難だ。金委員長の狙いも前述のように会談冒頭内容からも自由主義、資本主義経済で成長、繁栄をとげた韓国との経済協力が目的であり、今後今回の南北首脳会談を契機にして経済、資本、人的交流を進めて国内経済の安定をはかり政権基盤を確固たるものにするのが自主統一、平和の持つ意味のプロセスだ。

 (4)6月までに開催される予定の米朝首脳会談での成果がどう出るのかにかかっているが、米朝首脳会談でいきなり北朝鮮の非核化の完全道筋の合意とはいかないだろうし、韓国が主導して朝鮮半島融和実現という訳にはいかない。

 金委員長の思惑による南北対話路線の継続でどこまで経済制裁の軟化、経済協力が進むのか、米国、日本の経済制裁の圧力強化が続けば同じ陣営の韓国の立場も苦しい判断に迫られることになり、事次第によっては南北関係が後戻りすることも考えられる。

 (5)ソ連邦の崩壊による東西ドイツの統一といったインパクトは期待できないだけに、米国と中国の強い影響力の中で朝鮮半島の自主南北統一というのは考えられない。
 今回の南北首脳会談では北朝鮮の非核化については「共通の目標」として確認されて前進はみられなかった。

 米朝首脳会談ではトランプ大統領から具体的な北朝鮮の核廃棄のプロセスの表明に迫られることが考えられるが、今後の協議継続で北朝鮮の時間稼ぎに使われることも考えられて非核化プロセスの長期化は避けられない可能性もある。

 (6)拉致問題は今回の南北首脳会談では事前の観測とは違って公式には話し合われたという結果は見られなかった。米朝首脳会談ではトランプ大統領が拉致問題を議題にすると言明しており、何らかの進展に期待したい。

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政治と国民のギャップ(韓国のこと)。 a gap between politics & nation in south korea

2018-04-27 20:29:04 | 日記
 (1)韓国文大統領と北朝鮮金委員長との南北首脳会談が本日開催された。国際社会、メディア(世界から3千人がプレスセンターに集結)が注目するほど韓国国内、特に若者層には関心は高くなく、冷めた意見がみられる。

 ソウル大統一平和研究院が毎年実施している「統一意識調査」では、北朝鮮との統一に関して「現状のままがいい」が17年には24.7%に急増(07年は11.8%ー報道)した。
 南北統一のための定期的な会談は必要だと思うか尋ねたところ、「思わない」と答えた人は31.8%(07年は25.3%)と増加した。

 (2)主婦からは「統一の過程は大変でも、実現すれば戦争の恐怖から抜け出せる」との意見もある一方、大学生からは「経済的な損失があるかもしれない統一を受け入れる準備はできていない」、「戦争の恐怖も実感したことはないし、身近な問題とは思えない」といたってクールな反応だ。

 北朝鮮の核、ミサイル問題は朝鮮半島問題というよりは、米国、日本の北朝鮮脅威論として存在しているようだ。

 (3)韓国には米軍が駐留しており、軍事境界線を超えて北朝鮮が韓国側に攻撃する可能性は極めて低く(過去に北朝鮮側から韓国側にトンネルを掘ってスパイ攻撃を仕掛ける準備はあったが)、北朝鮮が核、ミサイルを韓国側に打ち込めばそれは同時に北朝鮮の滅亡を意味することでもあるから、現実的な話、作戦行動ではない。

 むしろ北朝鮮の核、ミサイル問題は日本海を挟んだ日本、太平洋を超えた米国にとっての脅威論といえそうだ。日本から見れば朝鮮半島を二分して軍事境界線で北朝鮮と対峙する韓国は日常的に北朝鮮の軍事攻撃にさらされ警戒して注意して、脅威に緊張した日々を余儀なくされていると思いがちだが、前述の大学生の意見を見れば「戦争の恐怖も実感したことはないし、身近な問題とは思えない」とクールに考えているようだ。

 (4)むしろ経済的貧困が伝えられる北朝鮮との統一を急ぐ必要もなく、現状のままがいいと考える国民が急増しているのが現実だ。
 そういう中で政治だけは韓国文大統領は北朝鮮の脅威、威かくを取り除く対話路線を主張して南北統一、平和を目指して南北首脳会談を開催して、北朝鮮から核、ミサイルの標的とされる米国、日本は北朝鮮の非核化の実現のために経済制裁を強化して、その対価として北朝鮮の望む米朝首脳会談を実現して朝鮮半島の非核化を現実のものとしようとしている。

 (5)韓国国内は政治と国民意識のギャップが大きく、文大統領の目指す南北統一の実現にはダイナミズム(dynamism)の課題、問題は多い。6月までに開催されるとみられる米朝首脳会談は、トランプ大統領は「うまくいくかもしれないし、いかないかもしれない」と述べて、もともと米朝首脳会談に成果(非核化実現と米国の対価の比較効果)を期待しているわけでもない思惑がみてとれる。

 (6)やはり韓国国内、国民世論が文大統領の目指す南北統一、平和でまとまるのかは重要な局面であり、それは必ずしも米国、日本が求める朝鮮半島非核化だけでなく、北朝鮮の経済貧困を南北統一で韓国が過分に過度に責任を負わされる不平等について、どう国民的意識の統一、理解に結び付けれるのかが一層重要で、むずかしい課題、問題であることを「統一意識調査」が示している。

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ボクサーの健康障害。 an obstacle of health of the boxer

2018-04-26 19:57:17 | 日記
 (1)処分というのは当該者がすでに社会的制裁を受けている場合には、あえて処分を免除するとか軽減するというのが世の常、方程式であるが、先日のボクシング世界フライ級タイトルマッチでチャンピオンの比嘉大吾選手が体重オーバーでチャンピオンタイトルをはく奪された件で、日本ボクシングコミッションは比嘉選手にライセンスの無期限停止処分とファイトマネーの20%制裁金(報道)を科す処分を下した。

 本人は戦わずして体重管理の不行き届きという自己責任ですでにチャンピオンタイトルをはく奪されており、大きな代償を払っており、さらに追い打ちをかけるようにライセンスの無期限停止処分を科すというのは冒頭のような世の常、方程式にそぐわない過酷な過分な処分だ。

 (2)比嘉選手は強烈なパンチ力、攻撃力で強いチャンピオンの印象があり、それが体重オーバーで戦わずして敗れたということでプロボクシングの社会的信用を著しく損ねたことが処分の理由だった。

 たしかに世界チャンピオンとしての名誉と多額のファイトマネーを必要な体重管理の不行き届きで戦わずして失うということ自体が理解できない不可解な意識行動であり、ファンの期待を裏切ったその責任は大きい。

 (3)体重管理は数か月かけて世界戦の前日計量、当時試合に向けて計画的、科学的、栄養的に準備して段階的に落としていくもので、通常は途中で異常が起きれば気がつけば何らかの有効な対応、対策を打つ、立てるもので、そのまま体重が落ちないなかで前日計量に臨むというのはチャンピオンとしての名誉、ファイトマネーの比較代償効果の大きさから考えられない行動だ。

 (4)日本ボクシングの世界戦で2回も続けてチャンピオン(ひとりは外国人チャンピオン)の体重オーバーでタイトルはく奪が続いており、異変は起きている。
 ボクシングの体重管理、減量の厳しさ、大変さはファイティング原田さんの頃から巷説伝えられてきて、常人には理解しがたい想像を絶する苛酷なものだ。

 やはり体重を落として階級を下げて体格の有利さ、強みのアドバンテッジ(advantage)のなかで闘うというセオリーに根差したものだが、その階級でチャンピオンになれば一応の目的は達成されて苛酷な減量の苦しみから逃れて階級を上げて闘う自信、願望が強くなることは、減量が苛酷な分、比例して大きくなるのは人間の欲望というものなのだろう。

 (5)近年チャンピオンが階級をあげて複数の階級のタイトル獲得という傾向にあることと無縁ではない、欲望、願望に負けた2回続けての世界チャンピオンの体重オーバーによるタイトルはく奪ではないのか。

 日本ボクシングコミッションは興業収益、人気マッチメークに偏向(bias)してチャンピオンの体重オーバーをボクシングの社会的信用を著しく損ねたと自己都合的にいうが、ボクサーの苛酷な限界を超えた減量による健康障害(an obstacle of health of boxer)という大きな問題、課題に向き合わなければならない。

 (6)ボクサーの健康データを緻密に管理しているのだから、減量は体重、体脂肪の何十%内、までと規制して階級を決めるボクサーの健康管理、健康を守る安全管理方式が必要だ。

 ボクサーが苛酷な減量の代償として将来の健康被害を受けることがあってはならない。

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男気、衣笠。 heroism , kinugasa

2018-04-25 20:10:18 | 日記
 (1)本当の男気(heroism)、元広島カープ選手の衣笠祥雄さん(71)が亡くなった。ここ数年体調を崩していたことはまったく知らずに、少し前のプロ野球TV解説で言葉にならない声を聞いてこれが衣笠さんかと驚いていた。

 (2)広島カープは広島市民球団として地域に根差したちょっと他のプロ野球球団とは趣の違う、色でいうとまっさらな感じのする極味(こくみ)のない球団の印象だった。
 長く本拠地としてきた広島市民球場(現在は新設広島球場)は施設も古く、何より夏の夕日がレフトスタンド側から射し込むプレーに陽よけが必要という設計上のプロ野球にふさわしくない市民球場というのもチームカラーを象徴していた。

 (3)そこへ東京六大学のスター山本浩二さんと平安高校で甲子園出場した衣笠祥雄さんが入団して、ともに主力として後の赤ヘル旋風を巻き起こして、今やセ・リーグを代表する強力チームに定着した。

 (4)衣笠祥雄さん。その名前の「おさまり」の良さがまずある。4文字どっしりとした安定感がある。その次にあの「ドス」の利いたコワもての顔だ。まゆも太く、もみあげを繁々と伸ばして睨まれたら立ちすくむ迫力がある。

 ところがそれに反比例する子どものようなくったくのない笑顔にやさしいカン高い声の落ち着いた話しぶりで、聞くものに好感、安心感を与える見るからに紳士然とした大人ぶり、常識ぶりが印象的だった。

 (5)野球では気持ちのいいダイナミックなフルスイングで、三振しても臆することなくそれこそ肩を怒らせてバットに当たらないボールが悪いとばかりにベンチに引き上げるそぶりがまた迫力があった。

 デッドボールを受けても反転スクッと立ち上がり、色めき立つ自軍ベンチを手で制して1塁に歩く姿は男気があって見るものを引きつけた。巨人戦での広島カープしか見る機会はなく、生涯安打2543安打(歴代5位ー報道)、同本塁打504本塁打(同7位)と見事に打ったという印象はなく、とにかく行方はボールに聞いてくれとばかりのフルスイングの三振で肩を怒らせてベンチに引き上げる姿ばかりが印象に残る。

 (6)その影で前述の高い記録を成し遂げていたところに、男気、衣笠祥雄さんの真骨頂がある。長嶋茂雄さんの完成された美しい荒々しさのフルスイングとはまた違った荒野をひとり行く荒々しさで、同じように他チームからもファンからも愛された存在だった。

 「鉄人」と呼ばれて連続試合出場のプロ野球記録で、その長嶋茂雄さんより早く王さんに次いで2人目のプロ野球人として国民栄誉賞を受賞したのは名誉だった。

 (7)引退後はプロ野球解説者としてていねいな語り口でわかりやすく伝える解説は人格者を思わせて、誰からも愛される信頼される存在だった。

 報道からは野球が好きで、野球を愛し、冒頭紹介のように病で言葉にならないTV解説でも亡くなる直前まで野球にかかわり続けた71年の男気、衣笠祥雄さんの見事な生涯だった。

 
 

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