いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

連立-未成熟政治。 unripe coalition cabinet

2010-05-31 19:30:14 | 日記
 (1)政党は、政治思想、信条、目的、政策手法、支持勢力で理念の一致する政治政策集団
として排他的で独自性の強いアディンティティ(identity)を有する。
 法案ごとに政策協力をすることは、理念が違っても国民利益保護から当然ありうることだ
が、連立となると思想、信条、目的の政策不一致から基本的に政治理念からありえない。
 政治理念が同じならば同一政党に集約される。

 連立(coalition cabinet)とは、政権維持のための「数合わせ」の弁証法(dialectic)でしか
ないわけだ。政治理念、政策は、政権維持のために制限、譲歩、協力される。

 (2)民主党は、昨年の衆議院選挙で300議席を得て本格的な政権交代を果たして、政策
実行、実現の安定政権を目指して参議院の過半数を維持するために、自民党を離党して結成
した国民新党と旧社会党の流れを汲む社民党と連立を組み、衆議院でも3分の2を占める
320議席の政治勢力を確保した。

 民主党が保守でもない革新でもない中間リベラル(liberal)とすれば、保守党、革新党と
の連立で、政治理念、信条、目的に両極の広い政治勢力を抱えることになった。

 (3)連立にあたって、3党合意なるものを締結はしたが、連立とは数合わせの弁証法のこと、
これはセレモニー(ceremony)でしかない。
 思想、信条、理念を貫けば、相互に政治協力することは不可能だし、しかし、現実には政
党のアイディンティティにかかわる問題への対処では、事前に(心構えとして)調整、変更
することなしにはまったく動きがとれなくなることは自明のことであった。

 (4)そもそも自衛隊の憲法違反(連立後、合憲と変更解釈)と安保体制を認めず沖縄の米
軍基地を国外に移設する政治信条の社民党が、普天間問題決着が政治課題の民主党連立
政権に参加することは、異質で基本的な大きな問題があった。

 譲歩すれば政党のアイディンティティを失うし、主張すれば連立は機能しない。米国いい
なりの民主党連立維持のためには(同党が望むとすれば)、自衛隊合憲の見直しのように
安保体制、米軍基地問題での対応の修正、見直しプロセスが必要であった。
 普天間問題での社民党の連立離脱は、数合わせの弁証法連立方程式(simultaneous
equations)から、当然の、ある意味では無責任な帰結であった。

 それが(修正見直し)不可能で連立に参加した社民党と、連立はただ「数合わせ」の弁証
法という本来のテーゼ(these)のもと、その対応を甘く見た(または顧みなかった)第1党民
主党の無神経、緩慢が、当然の行き着く連立解消となった。

 連立が果たすもうひとつの政策実行の「付加価値(supplement value)」効果による抑止
力が両極の広い政治勢力の中では機能せず、双方の未成熟政党政治(unripe politics)の
能力の低さを示すばかりであった。

 (5)内閣支持率は20%と3%減少(前回調査比較)の中、民主党単独政権は32%と7%
増加したのは、連立による数の力を背景にした政治手法への不合理性が顕著になり、リーダ
ーを変えての原点回帰による民主党の政治主導への再試験(retest)への表明だ。
 

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藤岡瓦(かわら)。 k. zaitsu concert 2010

2010-05-30 19:35:03 | 日記
 満月が雲に入ったり出たりの群馬県藤岡市。みかぼみらい館大ホールの財津和夫コンサー
ト2010に来ています。市外の高台にある同会館ホールの周りに、木々に囲まれて城郭の
堀の跡が見れます。

 午後5時にホールに入ります。ホール壁面の下半分は藤岡瓦、煉瓦で有名な瓦煉瓦模様で
覆われ、上半分は白い壁模様の「蔵」のイメージづくりです。ホール一杯に詰めかけた観客
の2階両脇はバルコニー席。
 午後5時30分すぎ、ナス紺のシャーツに黒のスラックスの財津さんがセンターマイクに
登場して、両手の拳(こぶし)を前に突き出して拍手に応えます。

 「wake up」、「セプテンバー」でオープニング。「曇り空の中、ダーッとこう、群馬の空に花火
を上げてみたいと思います。」
 今日の財津さんは、いつも以上に丁寧で、一音、一語明瞭な発声、発信力(日本のミュー
ジシャンの中でも屈指の発音、発声力を持つ財津さん)が、ひと際力強く、声がよく体内、
内から外に出ています。

 ホール音響、楽器のアンサンブル(ensemble)は、ホールの構造のせいか、ドラムの反射
音がはねかえってきて気にはなります。が、財津さんのボーカルには、まったく影響は、な
い。

 新しいアルバム「ふたりが眺めた窓の向こう」から2曲。「年のわりには、けっこう考えて、
いろいろ込めたものがんばってつくりました。」
 「たったひとりのオーディエンス」のあと、キーボードに移って、「こういう仕事していると、
けっこうヒマなんで、街歩いていても次の仕事のことは考えないでいます。自然に女性の方
に目がいきます。きれいな人多いです。ぼくらの世代はみんなテレ屋なんで、今になってち
ょっといやらしい男の方がもてるのがわかっても、頭はついていっても身体の方はついてい
きません。」

 客席から三者三様の「財津さ~ん」の声。「若い頃は、ああいう声がよく出ていました。
青春時代がよみがえってきます。声にも色が違いますね。」と3人の声の色を分析してみせ
ます。
 「4月30日まで続けて、それから今日までステージがずっとありませんでした。」客席
から、何をしていましたか、と。「そんなの聞いてどうするんです。なんもしとらんです。」
と博多弁が出ます。

 「老後のこととか、人生振り返って、こうした方がよかったとかいろいろ考えるもんです。
人生は往く道が定められているんでしょうか。そう思うと楽に生きていける気がします。
 ずっとネコといっしょにいました。ネコ抱いてテレビ見てました。テレビとネコとワタシ
しかいない生活でした。」

 「our song~3フィートの高さから~まるで愛のように」のコンポジット(composite)
は、流れるようにあふれ出る情感が見事と言うしかない、財津さんのすばらしいボーカルの
表現力、発信力です。途中、ギターの柳澤くんのたたくカネの音も印象的なアレンジです。
 「心の旅」のホール一体での発声練習。「やっぱりコンサートにでも行こうかという、み
なさんですね。ユニゾン(unison)がきれいです。こんなきれいなユニゾン他にはないです。
うちのバンドに入れたいくらいです。」

 アンコールでは、ステージ後方のドライアイスの煙が濃くて、ギターの柳澤くんがせき込
んでいます。ライトに虹がかかって見えます。
 午後7時30分すぎにコンサートは終了。ホールの外は霧雨。高速道路を西に30分行け
ば軽井沢。財津さんの夏のディナーコンサートも予定されています。

 ミュージシャン 財津和夫(V G Pf)
           柳澤二三男(G)
           山内和義(B)
           小泉信彦(Pf)
           田中トオル(Ds)

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品格と品質の基準。  standard of dignity , quality

2010-05-28 19:34:00 | 日記
 (1)ガソリンの価格が安定しない。石油元売り企業が「毎週」卸価格を改定している。ガ
ソリンは、品質管理が全国共通して基準が明確で、販売先(GS)も特定してでの、ああも
毎日のように価格が乱高下するのは、利益追随の価格操作以外にない。
 これほど経済原理、原則にそぐわず市場経済に反する物価もない。

 全国に4万か所と言われる飽和状態のガソリンスタンド(GS)、どこでも品質は同じ基準
という管理効果と毎日価格が変動する効果で、1円でも安いGSでしか消費者は給油しない。
 デフレ経済の象徴を自らの経営方針で演出する石油業界は、安売り競争による営業不利
益のスパイラル(spiral)のステージに迷い込んで、自動車のHV、EV化が追い打ちをする。

 石油元売り、GS業界は先が見えない業種とはいえ、高速道路一律千円による需要環境
の効果もあり、品質管理基準(standard of quality control)の全国公平化にあわせた安定
し価格設定(原油仕入れ価格による変動)による経済原理の基本と、GSの適正統合により
市場に公正な経済原則と信頼を発信すべきだ。

 品質管理の基準が、気候、収穫、自然環境に影響を受ける生鮮食品の価格と同じ原理、
原則の変動制では、市場経済の理解は得られない。

 (2)伝統文化の大相撲が安定しない。親方、部屋、興業、茶屋と古来伝統の言葉が、伝統
文化とは異質に聞こえる。
 大相撲は、国技として文科省の所管にある型や作法を重んじる伝統文化。アマチュアスポ
ーツの相撲競技とは一線を画す。

 大相撲の土俵上では、伝統文化の継承に問題(継承者不足)を抱える日本相撲協会が外
国人にも門戸を開いて、パラドックス(paradox)として大相撲がスポーツ化して型や作法を重
んじる伝統文化を危機に陥(おとしい)れて、効果的な打つ手がない。

 伝統文化を理解できない外国人力士が上位を占めて、観客も総じて減少。土俵外では、い
つの時代に遡(さかのぼ)るのか地方巡業を仕切ったやくざ、暴力団との関係が公共放送を
利用された関連でクローズアップされた。
 
 伝統文化性と、外国人門戸開放主義と、旧時代的な不釣り合いな体質が未だに混在する
国技大相撲。日本相撲協会が招いた不整合性の整理ができないまま、問題は山積。
 伝統文化の国技に徹するのか、プロスポーツ化するのか。土俵上、土俵外の対応あわせて、
外国人への門戸開放時点で結論すべき時であった。

 伝統文化としての大相撲の型を維持して、経営経済効率化もはかるという二者選択は、歴
史を継続する上で困難ではないのか。伝統文化と切り離した(伝統文化としての大相撲は、
それで無形文化財化)プロスポーツ化で、固有名詞も含めて協会運営の近代化をはかってい
い。

 (3)新型携帯端末の「iPad」が日本でも発売。タッチパネル方式(touch panel mode)で操作
もシンプル、画面は大型(A4サイズ)で軽く、携帯可能と利用範囲は広い。
 電子書籍などソフトの開発普及はこれからだが、さらに進化して、環境対応も含めて書籍は
紙ベースから電子化へ基盤を変える。

 大学の授業、企業の打ち合わせ、情報交換、発表資料に変革を生むか、著作権問題とソフ
ト化価格の費用対効果にもよる。

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思考力の停止。  stoppage of thinking power

2010-05-27 19:35:42 | 日記
 (1)いい言葉ではないが、国民(一億)総白痴化と言われたテレビ万脳の時代があった
(ひょっとして今は禁句かもしれないが、語源は作家)。「総」はどうかと思うが、今の社
会現象に象徴されるものは、「思考力の停止(stoppage of thinking power)」状態。
 時流に乗って流されるまま、自分の立つ位置、周囲との係わりに関係なく環境の変化に
対応せずに、適応せずに、どんな基準下でも自己満足が支配する。

 (2)「総」と付かないのは、たとえば振り込め詐欺(オレオレ詐欺)事件。過ってなら、電話
の声で親族を名乗り、金品を搾取するなどとは、家族にしかわからない特質情報を他人が
駆使する不安要因から成功するはずがないと考えるものを、そこにスピード(speed)、
ショック(shock)、パニック(panic)と常識外の要件を取り入れて「思考力の停止」状態
をつくり出し、又は利用して犯罪を成立させる。
 思考しない警察、司法は後手に回り、犯罪抑止効果もない。

 (3)近代刑法、刑訴法は、立証要件を自白(confession)中心主義から物的証拠(material
evidence)主義へ移行して人権に配慮した。
 それでも、犯罪者は究極の場面では「うそ」をつかないという検察、司法の思考力の停止
状態の心証(心に受ける印象)主義の中で自白を強要または誘導しての冤罪は続く。

 (4)04年6月の郵便料金割引制度にかかる郵便不正(偽証明書作成)事件。起訴事実で
は、上司の指示で偽証明書を作成したとされる職員が公判ではこれを全面否定。公判であ
きらかになったのは、「事前に検察のシナリオがあり、記憶があやふやなら多数決」(報道)
と被疑者が認めてもいないねつ造の自白証拠のみで起訴したことがあきらかになった。

 こんな精度の自白証拠で公判を維持できると考える検察の職務能力は、完全に思考力の
停止状態。自白調書は証拠採用されずに、立件は不能の見通しだ。

 (5)警察、検察、司法の捜査能力、立証能力の劣化はどこからくるものか。時流に流された
「様式形式主義」が、本来の捜査、立証能力の基本動作(情報収集力)の劣化を招いている。
 現場での捜査、立証に費やす以上に、文書作成、整備する様式化に時間と労力をとられて
いる。検察、司法が裁判に作成し整備する証拠書類は膨大だ。捜査、立証、事実解明には必
然のことだが、捜査現場も含めて書類の作成、様式化に汲々(きゅうきゅう)して、思考力、能
力が追い付いていかない現状だ。
 捜査も立証も、事実解明には多様な思考力が基本だ。

 (6)時の政府、首相も思考力の停止状態。普天間問題で、日米合意で移籍先を辺野古周辺
と決めた(報道)ものを、これに反対する連立党との維持のため閣議決定では、固有地名を記
載しないでカムフラージュ(comouflage)した表現で取り込もうとする発想には、気の毒を通り
越して支離滅裂の不可思議、思考力の停止状態。

 (7)世界的不況の中の企業は、商品、製品の設計段階からの基本的な見直しで、コスト削減、
企業基盤強化をはかる。先端技術の研究開発で、次世代社会の環境整備に向けて思考する。

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焦点距離が。  out of focus

2010-05-26 19:37:08 | 日記
 (1)1戸建て住宅も、基礎工事が固まるとクレーン車が出動してあっと言う間に外観型を
整えて、仕上げ工事に入っている。最近まで広大な平地だったところが住宅密集地に変容し
ていた。
 工場で型枠作業を終えての建物出荷となるので、基礎から積み上げていく建築を見慣れて
いる者にとっては、材質、構造上の安全性に不安も感じる。

 近代工法の基準にあてがわれれば、新耐震性も備えて、窓の二重構造、太陽光発電の省
エネ、ゼロ・エミッション(zero emission)対応もはかられているのだろうが、材質上は軽くなっ
ているのは輸送方法からあきらかだ。

 (2)建築物は、使いだして10年、20年経過して使用する材質の良し悪しがはっきり効果
に出てくる、生きモノ。1980年代頃までは木材材質も良質な日本山林つくりの建築物が
多かった。

 着るもの(clothes)は、すっかり消耗品化して短期サイクル流行のファースト・リテイル(fast
retail)になったが、家はもちろん今でも一生ものだ。
 不況で消費低迷、デフレ経済が続く中、マンションの売上げが伸びている。首都圏では、
発売戸数が20%以上増加した。平均4千6百万円の高価格だが、それでも地価の下落、
低金利住宅ローン、税制優遇(非課税枠拡大)で、景気の先行き、安定不況の将来を見越し
た買い頃物件となっている。

 (3)一方、リストラ、事業縮小の企業オフィスでは、空室率が東京、名古屋の都心で40%、
大阪が58%、地方都市では最大95%(札幌)のものもある(データ)。
 地方工場の閉鎖・統合、交通アクセスの低迷・撤退、企業の海外拠点化が波及している。
 景気は回復基調とは言え、エコポイント効果による電機、自動車部門でのもので、企業は
採用控え、ボーナスカット、リストラのスリム化による費用対効果によるものが下支えの主
流という傾向。

 (4)政治は経済対策にのみ特化するわけにはいかず、広く、高く未来を指向するものでは
ある。が、中国、インドが月を目指す宇宙事業で、日本はロボットによる月探査(5年後)、
無人基地建設(10年後)に2100億円投資してこれに対抗しようという、宇宙事業平和
利用戦略案を公開した。月の内部構造を解明し、月の石を持ち帰り資源調査を行うという。

 現在、米国中心に行われている宇宙ステーション(実験棟)での研究開発の成果、果実の
公開もない中で、今更、月を標的にした一国での宇宙事業開発とは費用対効果に疑問もあ
る。宇宙事業の平和利用は人類共通のもの。世界共同研究開発で推進する事業。

 (5)政治経済の低迷の中で、国民、市民は自助努力で打開、突破(break over)の道を模
索している。政治は、早く原点回帰(recur to the foundation)して、出直して、国民の生活、
利益保護にこそあたるべき時。対応時間は、早ければ早い方がいい。

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