いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

1票の格差問題。 difference of a vote affairs

2011-07-21 19:45:46 | 日記
 (1)国家財政累積赤字が900兆円余りで、財源不足でマニフェスト、公約、政策も後退、中止、見直しが続くなか、国会議員の定数、報酬削減がまずは財政適正化のパラダイム(paradigm)として求められているのに、一向にその改革を促進しようとしない国会だ。

 東日本大震災の復興財源、税と社会保障の一体改革では、それまでの政策推進の責任、検証、反省もなく安易に国民に負担、投資(税)を強いる税制改正(消費税、所得税、法人税増税)論議に終始して、政府自らの原発政策の不備、不足、失政では、節電、電気料金値上げ検討でこれまた安易に国民に負担、投資を強いる無責任、無神経ぶりだ。

 (2)衆院の1票の格差問題(difference of a vote affairs)は、今年3月の最高裁の判決で「違憲」状態と判断されてそのままでは次の総選挙は実質上実施できない事態のなかで、これを是正しようという衆院選挙制度改革審議が今国会では見送られることになった。

 退陣表明した首相のもとでは、与党あげての協力体制がつくれないとの理由のようだが、国会議員自らの選挙制度、立場のことでは、今までもまったく消極的なスタンスであった。
 そもそも、首相が取組む政策プライオウリティ(priority)のなかのトップにあってもおかしくない政策課題でありながら、まったく関心も指示も示していないのが現実だ。

 (3)既得権政治、保守政治の自民党政権時代では無理でも、民主党政権での国会議員の定数、報酬削減の政治改革には国民は期待していたのではないのか。これでは、民主党政権も自民党とは何ら変わるところがなく、圧倒的支持で政権交代を果たした民主党も、今や10%台の自民党よりも低い政党支持率に低迷している有り様だ。

 (4)国会議員の構成要件について、その国会議員の論議にまかせても「自浄能力」は端(はな)から期待できない資質であることが実証された。
 国民を代表する第三者決定機関の論議のなかで、公正、公平に国会議員構成要件を決める必要性がある。国民主権の国民の責務、基本要件でもある。

 行政区画の統合、変更も視野に東北被災地の行政形態(州構想)の改革をも取り込んで、1票の格差是正を実施しなければならない。
 行政がいつまでも司法の指摘を受け、無視して、繰り返し改善しないのでは、三権分立の意義もない。

 (5)首相は、脱原発を主張して解散、総選挙に打って出るとの情報操作、うわさもささやかれたこともある(震災で実質不可能であるが、この首相のこと、その気かもしれない)が、そんな政局にうつつを抜かしている以前に、もはや解散総選挙には「1票の格差」是正を前提条件として取り組まなければならないプライオウリティの政治課題なのだ。

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