映画の豆

映画の感想をだらだらと。
本サイトは
http://heme.sakura.ne.jp/333/index.htm

「イコライザー THE FINAL」

2023年10月13日 | バトル映画

今回はイコライザー旅情編…という、
しっとりした内容でしたが、 案外よかった。好きです。
マフィアの根城である、イタリアのワイン醸造所を
単身で潰しに来たマッコールさんだったが、
思わぬアクシンデントにより瀕死の重傷を負ってしまう。
そんな彼を助けたのが、親切な島の老医師だった。
素朴な島民たちに、
マッコールさんの緊張は解かれていく…というあらすじ。

クズにはめっぽう強いが、
善人にグイグイ来られると案外弱いマッコールさんの
意外な一面が楽しめます。
勾配の激しい島の細い階段、
その光と影の中をのぼり降りするマッコールさん、
いちいち絵になってましたが、
もしかすると何かのメタファーだったのかも。知らんけど。

見ていて思いましたが、大量破壊兵器とか
インタネット支配プログラムとかもまあ大切なんですけど、
世界的に不景気で大変なこの情勢、
真面目に生きている人が酷い目に遭いがちな世情で、
マッコールさんのような人が、
女子供、年寄、人種性別や年齢に関係なく善人を助けてくれる、
そんなエンタテインメント原点ムービーも
やっぱり必要だなあと思いましたね。
あとこういう話の場合、主演男優さんから漏れ出る
「俺TUEEEE!格好EEEEE俺!弱者を助ける俺!俺!俺!」
という自意識が鬱陶しいのですが、
演じるデンゼル・ワシントンさんにはそれがなく、
淡々と、すべきことをやってるオーラがあっていいですね。

紅茶を飲んだり魚を買ったり、ほっこりシーンが多いですが、
でも殺しもキチンとする。モリモリ殺す。

ラストまでばれ

フフ…って思ったのは、マフィアの身内の子供なんか
英才教育されてるに決まってるのに背を向けるマッコールさんです。
背後から撃たれたマッコールさんのリアクションが
赤塚不二夫のおまわりさんみたいで、ちょっと笑いました。
あとマフィア。ガチ戦争だ!
明日になったらキャン言わせたるわ…と言って
そのまま寝てしまう。小学生か!
スポーツや試験など、ルールに守られてる勝負じゃない場合は、
倫理がなくて寝ないほうが勝つんだよマフィア。

というかイタリアには暴対法に相当する法律がないのか?
HiGH&LOW世界にすらあるのに?
あと登録された保護者以外おむかえできないシステムは
取り入れたほうがいいと思うヨ!




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「映画プリキュアオールスターズF」

2023年10月09日 | アニメ映画

気付くと見たことのない世界にいたソラは
他のプリキュアたちと出会い、
各々の仲間を探そうとするが、
はっきりしていなかった記憶が少しずつ蘇る…というあらすじ。

今回はお話がSF的で少しダークで、
年齢が低いともしかすると分かりづらかったかもですが
最後はいつものプリキュアで、私は好きでした。
やっぱりオールスターズ形式、いいですね。

総勢78名が登場しますが、
キャラクターが出るたびプリキュアとしての名前と、
本名と登場作品がポップアップして大変親切でした。

ラストまでばれ

今回のラスボスが凄い設定で、
一度プリキュアたちと戦って全員を倒し
地球を滅してるんですよね。
でもプリキュアたちの強さを気に入り、
その力の根源を解明するため、プリキュアになった。
しかも、なんか小さい動物を連れてるなー?と気付いたラスボスは
一応妖精的小動物も再現!しかもそいつが語尾自分の名前で喋る!
匠の技すぎるでしょう…。なんという凝りよう…。

坂本真綾さんが演じるキュアシュプリーム、
ちゃんと(うその)登場作品タイトルもポップアップしましたが
なんて書いてあったか読めなかった…。
しかし戦い方が全然プリキュアじゃないって
一目で分かったのが面白かった。
高エネルギー体を発射する予備動作で
無表情なのは正義側の戦い方ではないよね。
(たいてい頑張り顔か、凛々しい顔をしている)
あと足音も怖かった。

コラボ攻撃、炎つながりとか、星モチーフつながりとか、
花、水、なるほど案外絞られるなと思った。
攻撃モチーフとしてガイコツとか、ドラゴンとか
ゆめかわじゃないものは使われない傾向にある。

今回、プリキュアにおける「アベンジャーズエンドゲーム」だなと思いましたが、
プリキュアたちの記憶を頼りに世界が再構築される際に
彼女たちがプリキュアになる際のきっかけの言葉やシーンが流れたんですよね。
これは泣きます。
シリーズずっと見てきた人なら泣く。

FはファイナルのFらしいが、
オールスターズ、これからも時々会いたいな。
節目の年とかでいいので。




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「沈黙の艦隊」

2023年10月02日 | バトル映画


かわぐちかいじさん原作の同名漫画を実写映画化。
潜水艦やまなみは航行中の事故で圧壊し、
乗組員76名は全員死亡したと報じられた。
しかし実は日米共同開発の原子力潜水艦シーバット乗組員として選抜された彼らは、
秘密裏に脱出し、シーバットに乗り込んでいた。
日米首脳陣の予定通りに作戦が進行すると思われたが…というあらすじ。

30年以上昔の漫画なのだがなぜいまになって実写に…?
大沢たかおさん主演で、さすがの貫禄なのだが
海江田艦長の年齢設定より20程上なのではないか?
海江田艦長が唯一認めた同格ライバルの深町が、
かつての部下という設定に変えられている。

アメリカ軍の皆さんが全体的に
冷静さアップ、知能アップなさっていたのは良かったと思う。
なお、今後リアルの情勢が先行き不透明なためかロシア方面のキャラクターは消えた。

ラストまでばれ(せんそうはんたい)

君は山中なのかい?速水じゃなくて?と思ったら
速水は女性に性別チェンジしてた。

中村倫也さんと松岡広大さんの兄弟が
海戦ゲーム?をしているシーンはよかったです。

原作は原子力潜水艦に乗るスマートな天才の対比として
彼が唯一認める男の、普通の倫理観とディーゼル潜水艦の美学が語られて
バランスがとれていたように思う。
専守防衛を貫く強さを表現する沼田さん、
日本は二度と戦争をしてはいけないという首相、
様々な意見がフラットにあって読者が自分の考えを形成できた。

しかしこの映画は原子力潜水艦に乗る海江田艦長が絶対上位にあり
核兵器を脅しの武器として周囲を翻弄し格好いい存在のまま終わる。
会談では日本も自国を守れるようにならなければ…とか、
日本の核武装の第一段階…てきな物騒な意見しか出ない。
(まあ日本で女性議員がのし上がるには、普通の議員が言えないような
あの手の過激な発言をする便利な飛び道具になるしかないというのは現実あるある)

美しい日本を汚す者は許さないと言う自衛官と公安のドラマが高視聴率をとって
すぐあとに原子力潜水艦で日本がアメリカ海軍の優位に立つ映画、
そのあとにタイムスリップした女子高生が特攻隊員と恋に落ちる映画、
偶然だろうけどキナ臭くて眉が寄ってしまった…。

主題歌はAdoさん、楽曲はB'zですが、
ピッチを変えた稲葉さんの歌声に聞こえて、Adoさん器用だな…と思いました。




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「コカイン・ベア」

2023年10月02日 | ホラー映画
1985年、麻薬密売人が
セスナでコカインを運搬する最中に事故を起こし、
空中からコカインのパックをばらまいてしまう。
それを食べた熊が狂暴化し、
国立公園にいる人間を次々襲い始める…。
実話をもとにしたホラー(現実でコカインを食べた熊は死んでいる)。

ワンアイディアのC級ホラーかと思ったら、
案外ちゃんとしたブラックコメディ生物ホラーだった。

注意
子供がコカインをキメるシーンがあります。
動物を殴ったり蹴ったりするシーンがあります。
もちろん脳がぶちまかれ、手足がとれます。

ラストまでばれ

ダメ人間の描写に愛情がある。
国立公園の警備員や刑事、フェミニスト、救急隊員、
男女ハイカーなどは死ぬけど、
地元のクズやマフィアの息子、
マフィアに金銭をもらっていた刑事なんかは生き残った。
(母と子どもが生き残るのは当たり前として)
たぶんダメ人間がお好きなんじゃないかな。

でも死んだ人も皆個性豊かで楽しかったです。
クマも無事だし。

マフィアのボスを演じたレイ・リオッタ氏が撮影後に亡くなったようです。





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