映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「ザ・クリエイター 創造者」

2023年10月22日 | SF映画
監督・共同脚本ギャレス・エドワーズ。
AIによる核攻撃の起こった未来。
西側諸国はAI撤廃を決定したが
ニューアジアはAIロボットの生産を止めず、
彼等と共存をしていた。
AI殲滅を目的とした西側諸国の組織に
創造者の捜索を命じられた主人公だったが…というあらすじ。

DCEUの最新作「ブルービートル」が日本で劇場上映されないことが決定して
ヒエエエエエ…と震えてたところなので
こういう単発のSF(普通の人が時間遡行して恋したり、家族愛で泣いたりしないやつ)が
劇場で見られることの有難さをかみ締めます。

デザインと美術が良かった。
遠景のノマドの、天使のような無慈悲感、
完璧な左右対称かつ微妙な左右非対称とか
(接近するとちょっと予算が…という感じだったが)、
二足歩行ロボットたちの頭部や衣装や。
あと大量破壊兵器の表現の残酷な優美さ、
底意地の悪いギミック(くっつき虫爆弾や自爆ロボ、
時限ネクロマンシー、ターゲットシステム等々)、
監督のSF映画の醍醐味ですね。

犬が危ない目に遭います。苦手な方はちゅうい。

ラストまでばれ

ローグ・ワンと同じく、全力を尽くした者の甘い死。
ジョン・デヴィッド・ワシントン氏、
序盤から酷い目に遭いそうなオーラが漂っていました。
そして繰り出される裸&裸&裸…。
HOTでめちゃくちゃにされる男優という立ち位置…?
ジェンマ・チャンさん、男運の悪い役が連続しているので
次こそはハッピーな恋愛をする役を演じてください。

気になったのは、言語が入り混じっていることから、
ニューアジアは日本を含むアジアの国のいくつかが
メガバンクよろしく併合したことが推察されるんだけど、
(おそらく経済、テクノロジー、軍事等のメリットがあって)
西側に比べてかなり原始的生活をしているのと、
あと西側諸国はニューアジアと戦争状態ではないとアナウンスしていたにもかかわらず
領土を上空からばんばん爆撃し、警察に対し破壊行動をとっても
ニューアジア側の軍隊が出てこない点ですね。無政府状態なの?

記憶に残った日本語は「危険な場所に注意」「パワー」
それと「もういや遊牧民」。
見終わっても普通に遊牧民をやめたいひとのプラカードだと思ってたが、
数時間後に突然「ノマドのことかーッ!?」って閃いた。
自動翻訳をチェックするひとを置いた方がいいよ?
各章の日本語は、私はフォントに対するこだわりは全くない人間ですが
(ださいフォントというのが分からない)
でも「そのフォントはちがう…」というのは分かりましたよ。

アルフィー、子役さんの演技も衣装も何もかも良かった。
(マヤも主人公も渡辺謙も、子供にかわいそうなことさせるな!と思いました)

そういえば頭の穴はシミュラント共通だったけど、
あれやっぱり冷却のためにああいう構造になってるんですかね?
出荷の際はあそこに棒を通してメザシみたいにして運搬してたのかな?

犬と猿が大活躍だった。
犬は無事だと思うけど、微妙だな…。
それとベトナムを思わせる(撮影はタイ?)農村で
白人男性が子供に銃を向ける絵面がやばいという判断か、
犬が犬質になってふいたワン。
言う事を聞かないと犬を撃つという血も涙もない軍人描写ワン。
役者犬はおとなしく質にとられていて名演技ワン。

マヤも主人公もアルフィーも入れない規約の天国なんかより、
別の場所で会えるといいね。
AIが嫉妬も差別もせず、加害欲もなく、虐殺侵略をしないなら
そりゃあもう劣った種は自然に滅ぶのが摂理だよなあと思います。




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