スマホやパブレットはコンテンツの閲覧用
スマホやタブットでも情報発信は可能ですが、PCと比較すると入力速度がフリック入力ではローマ字入力と比して当然遅いし、解像度は同じでも画面が狭いので特にエクセルの画面などではたいへん見難いですから編集は無理っぽいです。むしろ、スマホやタブレットは、既に制作されたコンテンツを閲覧するのに向いていますので、そういった用途を中心に活用するべきものかなと思われます。
PCは広い画面を活かしたコンテンツ制作用
一方、PCの場合は画面が広くてキーボード、マウス、タッチパネル入力まで装備していることから、ブログやホームページの制作、動画の編集、プログラミング等に最適であり、大は小を兼ねるという意味合いからもあらゆる情報発信の道具として欠かせない存在であるわけです。
小学校でのプログラミングの必修化の目的
そういう意味から、教育分野でも令和20年度から小学校でプログラミングの授業が必修化されます。これからの国際化・情報化社会でプログラミング教育を通じて、論理的な思考や情報発信能力、コンテンツ制作能力を培うことが、資源のない日本で少子高齢化が進み衰退していく国力を再び活性化する鍵の一つになると政府は考えているのです。
従来のプログラミング教育とは一味違う
といっても、C言語やフォートラン、コボルなどの難しいプログラミング言語を操ってプログラマーの養成講座をまさか小学校段階で始めるのでは決してありません。或いは、1990年台ごろのNEC9801シリーズのN88ベーシックやMS-DOSなどの全盛時代のゲームのためのプログラミング講座のように、アルファベットや数字でできた16進数の機械語の文字列を何時間も延々と打ち込むものでもありません。
小学生でも出来るプログラム言語「スクラッチ」
下図のように、一例ですが文部科学省の推奨するスクラッチというWEB上の無料のプログラミングアプリでは、動きに関する単語を順番にはりつけて、猫の動きを「10歩動かす」「15度回す」などと指示を与えて順を追って動かします。
日本語のプログラム言語で子どもにも理解しやすくなければならない
でも、なんだ!やっぱりN88BASIやロゴと同じようなプログラム言語じゃないか!といわれるかも知れませんが、少し違います。BASICならば、一字一句でもタイプミスすれば、RUN命令を下しても、そこでストップして難解なエラーメッセージを吐き出してその行以降は全く作動しません。これでは子どもはお手上げでやる気がいっぺんに失せてしまいます。が、スクラッチでは意図したのと違う動きをしたりストップした場合は、日本語で分かりやすいアドバイスのメッセージが出ます。また、文部科学省のYoutubeにアップした解説を見れば、自力でもなんとかスクラッチのプログラミングがどういうものかを理解できます。つまり、敷居が非常に低いのです。
無料版がweb上で誰でも試せます
従来のプログラム言語は、著作権の関係で人数分のソフトウェアを購入しないといけませんから、自治体の財政的な負担が重くて導入が出来にくくなっていました。実際、20年以上前には一部研究指定校を除いて、小学校段階では、ほとんどプログラミング学習については日の目を見ることがなかったのですが、現在はいい時代になったものです。学校ではもちろん、即PC教室の授業で実践できますし、家でも安価な2〜3万円程度のPCでもスクラッチは充分動作します。スマホゲームに課金するお金があれば、PCは一家1台ぐらいは購入できます。